フィレンツェで一番好きな場所♪
2020年 10月 05日
たぶん私がフィレンツェで最も好きな場所は、サン・マルコ美術館だと思います。
フィレンツェに来ると吸い寄せられるように、ここへ来てしまいます。
とはいえ、コロナ禍の今は、すべて予約制となっていますし、美術館のすべてが開放されているわけではありません。
でも、ここに流れる静謐な空気がたとえようもなく好きです。
訪れる人は少なかったです。
サン・マルコについては、2年前にここを訪れた時に、詳しく説明していますので、今日は簡単に。
ここはドメニコ会の修道院。
かつては、サボナローラがここの修道院院長でした。
横にある「ピアニョーナの鐘」が悲しい・・
「ピアニョーナの鐘」は、サヴォナローラ捕獲のため1498年4月8日にサン・マルコ修道院が襲撃された時に、支援者を呼び集めるために乱打された鐘です。
これも以前詳しく解説したので、今回は省略します。
フィレンツェのオンニサンティ教会に、姉妹作品があります。
ちなみに、地上階にあるフラ・アンジェリコの作品を収めた他のお部屋は修復中とかですべてクローズしていました。
修復中というよりは、コロナの影響だと思うのですが・・
では、2階へ・・・
階段を上って、フラ・アンジェリコの「受胎告知」が現れる時のマジカルな瞬間♪
何度訪れても心が震えます。
初めて訪れる人はどれだけ感動することでしょう・・
多いです)♪
この絵を好きな日本人が多いのにビックリです。
静謐で優しく柔らかい雰囲気が日本人好みなのでしょうか?
キリスト教徒でなくても伝わる不思議なもの・・
それが美術の持つ力なのかもしれません。
今、私も大好きな美術に助けられています。
第一僧房の「我に触れるな」♪
復活したキリストに最初に会ったのはマグダラのマリア。
触れようとするマグダラのマリアにキリストは「我に触れるな」と言います。
背景に描かれた風景も主役級です。
階段の上の受胎告知をよりシンプルに描いたものですが、天使ガブリエルと聖母の無言の対話をより強調しているような気がします。
天井のアーチは完璧な透視図法(遠近法の一種)で描かれています。
サヴォナローラの椅子もね。
フラ・アンジェリコの絵に囲まれた生活をしていたのに、どうして極端な神権政治に走って、「虚栄の焼却」をするまでに至ったのでしょう!?
あのボッティチェリまでが彼に影響を受けて、精神的危機に陥り、絵が描けなくなってしまいましたから・・
いずれにしても、当時の定めであったとはいえ、失脚後、シニョリーア広場で絞首刑にされた後で火刑に処されたサヴォナローラが少し哀れな気もします。
遺灰はアルノ川に流されたと言いますから・・
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by mayumi-roma
| 2020-10-05 06:15
| フィレンツェ