4年ぶりのボルゲーゼ美術館♪


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ボルゲーゼ美術館、裏側~
いつも、ボルゲーゼ公園のパリオリ側から入るので、ボルゲーゼ美術館との出会いはいつもここから~

しばらくの間ずっと忙しかったので、美術館や教会めぐりをしていませんでした。
さすがに美術鑑賞に飢えてきました・・(笑)
特にボルゲーゼ美術館には4年ほど来ていなかったため、どうしても見たくなりました♪
日曜日は混むので避けたかったのですが、夫も一緒だとどうしても週末になってしまうため、とりあえずやってきました。
近いうちに平日に一人で来るつもりでしたが、開催されているピカソの彫刻展が終わってからにします。
まだ当分、終わらないけど・・





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イタリア式庭園♪




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そして、こちらがボルゲーゼ美術館の正面ですが、斜めから写しています~

ボルゲーゼ美術館、今では当たり前に見学できるようになっていますが、私がローマに暮らし始めた1984年12月には閉鎖されていました。
美術館自体の修復工事が理由だった閉鎖は、その後10年以上も続きました。
ボルゲーゼ美術館は、1983年から14年間も閉鎖されていたのです。
私がどんな気持ちで、この美術館の開館を待っていたか、皆さまには想像できないと思います。
もう2度と一般公開されることはない・・そんな噂も流れていましたから、正直、今のようにいつでも見れる時代が来るとは思っていませんでした。

ですから、ボルゲーゼ美術館に限らず、一度は見ておきたい傑作が見られなくなる日が来るかもしれないのです。
先延ばしにすることだけは避けたほうがいいと思います。
ローマにいながら一度も訪れたことのない方もいるでしょう。
美術に興味のない人は大勢いますし、それはイタリア人も同じですが、せっかくローマにいるのにボルゲーゼ美術館に行かないというのは、あまりにももったいないと思います。
だって、どんな人でもヴァティカン美術館へは行きますよね、だったら・・。
ボルゲーゼ美術館も、マストな場所だと思います。

こんなことを書くのは、昨日訪れたボルゲーゼ美術館が、入場制限をしているはずなのに、あまりにも酷い混雑ぶりで、これでは、あっという間に芸術品(特に絵画)が傷んでしまうだろう、と思えたからです。
いつまた見れなくなってしまうかもしれないと思いました。

絵画作品、現在はカラヴァッジョの作品が2点(ゴリアテの首を持つダヴィデと聖ヒエロニムス)、貸し出されて欠けています。それでも、他4点があります。
コレッジョの「ダナエ」も貸し出し中。
レオナルド派の「レダと白鳥」も貸し出し中。
その他たくさん貸し出し中~(苦笑)
来年、日本で開催されるカラヴァッジョ展(札幌、名古屋、大阪のみ)にも、ボルゲーゼ美術館から2点貸し出されるので、なんだかなぁ・・という感じです。
ちなみに、札幌へはボルゲーゼ美術館の「病めるバッカス」、名古屋には「ゴリアテの首を持つダヴィデ」、大阪にはバルベリーニ美術館から「ホロフェルネスの首を斬るユディット」が貸し出されます。
それぞれの展覧会会場で貸し出し作品が変わるのです。
美術品の貸し出しは大いに意義のあることだとは思うのですが、何かあったら取り返しがつかないと思うので、私は反対の立場です。

というわけで、貸し出し中で欠けている作品はありましたが、それでも、この美術館は素晴らしいです♪




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一歩、足を踏み入れると、その美しさに息をのんでしまいます~
天井画もヴォールトのグロテスク文様で描かれた絵画装飾も、そこに置かれたベルニーニの彫刻も、たとえようもなく美しい♪

残念ながら(といっては失礼ですが)、現在ピカソの彫刻展を開催中のため、写真撮影は禁止でした。
ですので、写真は4年前に写したものを載せています(ブログには登場していないものが多数)。
ピカソの彫刻は素晴らしいものでしょう。
でも、正直、この場所にピカソの彫刻を一緒に置いて展示するということに必然性を感じません。
まったく関係ないでしょう!?
イタリアの古典とキュビズム、あまりにも違いすぎて、その対比が面白いと思ったのかもしれませんが、はっきりいって無意味!

ピカソの彫刻展は、現代美術館でするべきだったと思います。
それが当たり前すぎて、奇をてらったのかもしれませんが、そんな自己満足は無意味です。
そもそも、見学時間がわずか2時間という制限のある美術館で、誰がピカソの彫刻を見るでしょうか!
所蔵品を見るのに2時間でも足りないというのに!
ピカソの彫刻のおかげで、普段の展示に支障をきたしてもいましたし。
異常に多い貸し出し、ピカソの彫刻展・・・美術館の館長さん、何、考えているんだろう!
貸し出しで儲けたいのでしょうが、こう頻繁に貸し出しばかりするというのはいかがなものかと思います。

さて、ボルゲーゼ美術館に来ると、いつもブログで書くことが同じになってしまいます。
あまりにも好き過ぎる作品にうっとりしてしまうからです。
そのさいたるものはこちら~





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ベルニーニの「アポロンとダフネ」♪
あまりにも好き過ぎるため、いったい何度、このブログに書いたか分かりません・・





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そして、こちらの2点もお気に入り~






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いや、今回もはっきりと確信しましたが、ラファエッロの「一角獣を抱く貴婦人」もまた、私にとっては不変の好き過ぎる作品です。
こちらもブログにいったい何度登場したことでしょう♪






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もちろん、暖炉の上の「キリストの埋葬」も実に素晴らしいです。

「一角獣を抱く貴婦人」については、ブログで何度も解説しましたし、1月刊行予定の「ラファエッロの秘密」(河出書房新社)の中で「キリストの埋葬」とともに詳しく書いておりますので、皆さま、出版を楽しみに、是非お読みくださいませ♪





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カラヴァッジョの「パラフレニエリの聖母」はありましたよ~
でも、今回、私が特に惹かれたのは、こちら~




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カラヴァッジョ「病めるバッカス」♪
不思議ですね~
カラヴァッジョの場合は、その時々によって、心に響くものが変わるのです。
是非、昨年10月に刊行された「カラヴァッジョの秘密」をお読みくださいね。
カラヴァッジョ作品への見方も変わってくると思います~
と、私の翻訳本の宣伝をしてしまった・・(笑)





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カノーヴァの「勝利のヴィーナス」(パオリーナ・ボルゲーゼ)♪
日本の美術の教科書に必ず出て来る彫刻です。
カミッロ・ボルゲーゼと結婚したナポレオンの妹パオリーナ(イタリア語読み)がモデルです。
かなりスキャンダラスな女性で、この彫刻も噂の的になりました。




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ある意味、ボルゲーゼ美術館の代名詞とも言えるティツィアーノの「聖なる愛と俗なる愛」♪
なぜ代名詞とも言えるのか・・
それは、1899年、銀行家ロスチャイルドがこの絵1点に、ボルゲーゼ美術館すべての美術品と建物を含めた総評価額を超える金額の評価を下したからです。
この絵の主題も非常に複雑ですが、機会があったら説明しますね。

ボルゲーゼ美術館を語る時、いつも私の好き過ぎるベルニーニの「アポロンとダフネ」とラファエッロの「一角獣を抱く貴婦人」で終わってしまうので、今回(といっても今日の記事ではありません、さすがに)は、これまで触れたことのなかった他の作品について書こうと思っています。
お楽しみに♪

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私の翻訳三作目「ラファエッロの秘密」は、現在、刊行準備中です。
楽しみにしていてくださいね♪
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私の翻訳本第一弾、「レオナルド・ダ・ヴィンチの秘密 天才の挫折と輝き」(河出書房新社)も、あわせてよろしく♪

by mayumi-roma | 2018-12-04 07:09 | ローマ&その他の美術散歩

ローマ在住33年♪永遠の都からお伝えする、翻訳家・上野真弓の日々の暮らしや考えること。そして大好きな美術について・・


by mayumi-roma