衝撃のダヴィデ像(ミケランジェロ)@アカデミア美術館♪
2018年 09月 20日
やっぱり事前予約しておいて大正解でした~
当日入場の人たちの行列はすさまじかったです。
サン・マルコ修道院(美術館)のすぐそばでよかった~♪
予約時間のぎりぎりまで(12時15分から12時30分の間だったので、30分にチケット交換に行きました)、この日のメインだったサン・マルコ修道院の美術品を堪能することができましたから。
サン・マルコ修道院では、ギルランダイオの「最後の晩餐」とベアト・アンジェリコの「受胎告知」に魅せられて、しばらくぶりで後ろ髪を引かれる思いを抱くような芸術品に出会ったと思いましたが、ここで私を待ち受けていたのは、それとは異種の圧倒的な感動でした。
それは衝撃的とも言えます。
アカデミア美術館には、ボッティチェッリの絵などもありますが、ミケランジェロのダヴィデ像は、もうそんなものはどうでもいいと思わせるくらいの存在感を放つのでした。
一番奥に小さく見えるダヴィデ像・・・
こんなに小さくても、引き寄せる力は無限大です。
ミケランジェロがローマ法王ユリウス2世の霊廟を飾るために制作していた未完の「奴隷像」が4点、同じくミケランジェロ作のパレストリーナのピエタ像、聖マタイ像もあります。
凄まじいほどの魔力を放つダヴィデにゆっくりと近づくために、これらの彫刻を見て行く感じでした。
ミケランジェロに「ごめんなさい」を言わなきゃ~
シニョリーア広場のコピーだけ見て、大したことないと思っていたことを謝ります。
まったくの別物ですね。
圧巻です!
これは!
レオナルドが嫉妬心を抱いたのも理解できます。
私の翻訳本第一作「レオナルドの秘密 天才の挫折と輝き」にも書いてありますが、レオナルドはこの彫刻を目立つ場所に置くことを阻止しようとしたのでした。
素晴らしき芸術品は、おのずと何かを語ってくれます。
感じることは、人それぞれ違うと思います。
このダヴィデを見て、私が感じたのは、「力強さ」ではなく、「若さ」と「決意」でした。
この彫刻は、サヴォナローラ処刑後の新体制フィレンツェ共和国から依頼を受けたものです。
生まれたばかりの新しい国を若き力で素晴らしいものにするという新たな決意・・・
それはそのまま、29歳という若さでこれを彫ったミケランジェロ自身を反映していると思いました。
彼の若さとやる気満々の意気込みが伝わってきます。
素晴らしい彫刻です。
完璧な理想の肉体。
まるで血の通う本物の人間を見ているかのようです。
アカデミアに来てよかった~
ダヴィデに出会えてよかった~
ミケランジェロ作、未完の「若い奴隷」♪
ミケランジェロ作、未完の「目覚める奴隷」♪
ミケランジェロ作、未完の「髭の奴隷」♪
ミケランジェロ作、未完の「アトランテ」♪
これらの未完成の作品群も、なるほど、こうやって彫っていくのか・・と、その過程を見たような気がして、実に興味深かったのでした。
ミケランジェロ作「聖マタイ」♪
フィレンツェのドゥオーモ、クーポラの下の壁龕(へきがん)に置くために注文されたものでしたが、未完に終わっています。
ミケランジェロ作、「パレストリーナのピエタ像」♪
力が完全に抜けたキリストの亡骸(なきがら)が重そう・・
と、感じさせる表現力がすごいですね。
最後にもう一度、目の保養を♪
角度を変えてみました。
あまりの美しさに惚れ惚れしながら、私は、横からも後ろからも撮影しましたよ~
フィレンツェのアカデミア美術館、ダヴィデを見るためだけでも行く価値のある場所です。
Galleria dell'Accademia
Via Ricasoli 58/60
50122 Firenze
休館日:月曜日、1月1日、12月25日
開館時間:火曜日から日曜日、8時15分から18時50分まで
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これまでにないタイプの画期的な本で、レオナルドの人生とその作品のすべてが物語風に分かりやすく綴られています。
by mayumi-roma
| 2018-09-20 04:02
| フィレンツェ