大変、大変、たいへ~ん!叫ばずにはいられない!

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最近の私は、ズンバにも復帰したことから、能天気に遊びほうけているとお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、全然そんなことはないmayumiです。

翻訳のお仕事のことを愚痴ってもしょうがないので、敢えてあまり書かないようにしているのですが、今日(しかも当分は続くでしょう)は叫ばないとやってられない感じです~
大変、大変、たいへ~ん!
大変なんです~~~~!!

今回の「ラファエッロの秘密」には、原書に、古語のままの歴史的資料が11ページにわたって付録でついています。
これがもう、とんでもないのです~
著者はいいですよね~
古語のままの史料をそのまま載せるだけですから。
でも、日本語版になると、そうは行きません。
言語体系が異なるので、古語だからって、そのまま原語で載せるわけにはいきませんから(イタリアでは通常、現代語には訳さずそのまま載せます)。

「レオナルド・ダ・ヴィンチの秘密」の時も、「カラヴァッジョの秘密」の時も、文中に古語の史料をそのまま引用している部分が多々あって、そのたびに大変な思いをしてきましたが(本を読まれた方は、そんなこと分かっていないと思いますが・・・)、今回は古語の史料が丸ごとです。
もちろん、文中にもその他の歴史的資料からの古語のままの引用部分がたくさんありますけどね。

正直、日本の大学の研究者レベルの仕事です。
一般書なのにね~
ラファエッロ研究者にはよく知られた史料ですが、読んで意味は何となく分かったとしても、それをきちんと現代イタリア語に訳すのも難しいし、ましてや日本語へとなると、イタリア語の見識があったとしても、研究者にも困難な作業だと思います。

私はまず、イタリア古語で書かれた原文を現代イタリア語に訳しました。
これも一苦労でした・・・
それをプリントアウトしたのが、写真の左にあるプリントです。
手前は原書。

ちなみに、原書に載っている史料は、1519年に書かれたものです。
そして、右にあるプリントは、1840年にその史料を、とある人物が当時のイタリア語に訳したものです。
著作権が切れているので、インターネットで無料ダウンロードできました。
それをプリントアウトしたものです。

まず、興味津々で、こちらの19世紀の中ごろにイタリア語に訳されたものを読んだのですが、実に興味深く感じました。
なぜかというと、翻訳について改めて考えさせられて、翻訳家としての視界が広がったような気がしたからです。
ちなみに19世紀半ばのイタリア語は、現在のイタリア語とは違っています。

イタリア古語から19世紀のイタリア語への翻訳は、翻訳者の解釈によって、かなり、かなり、意訳してありました。
そして、私がイタリア語に訳する時、「?」と思う点が数行あったのですが、その部分は19世紀のイタリア人にも同じだったようで、思いっきり省略してありました(笑)。
昔の人がこうなんだから、現代のイタリア人は押して知るべしですね。

なんといっても16世紀初頭の古語ですから、イタリア人にだってよく分からない言葉なのです。
私は、こう見えても真面目すぎる性格なので、一字一句省略してはいけない!とがんじがらめ、とらわれ過ぎていたような気がします(もちろんダサイ直訳というわけではありませんが)。
だから、19世紀の翻訳を読んで、こんなに意訳していいんだ~、じゃあ、私の知識を駆使して解釈したものでいいんだなと、目の前が明るくなったのです。
とはいえ、私は、「?」の部分、19世紀のイタリア人のように省略はしませんけどね。

しかし、イタリア現代語に訳したからといって、それを日本語に翻訳するのは本当に大変です。
とにかく調べることが多過ぎます。
ゆえに、1日に数行しかできない時もあります。
接続詞で延々と繋げた文章が多いですし、文章としての意味は分かっても具体的なイメージを持ち得る文章にするのは非常に困難です。
16世紀初頭に存在したと思われる道具なども、実物を見ることができないだけに、それを叙述することに多大な苦労があるのです。

しかし、この史料を読んで、私は本当にラファエッロのことを見直しました。
古代ローマの遺跡を愛しみ、嬉々として調査していく彼の姿が思い浮かびます。

地道に頑張ろうっと♪
今月こそは少しはゆっくりできるかな・・と、予定を色々入れてしまったのですが、とんでもなかった・・・
ハードな5月になりそうです。

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by mayumi-roma | 2018-05-16 06:20 | 翻訳本のお仕事

ローマ在住33年♪永遠の都からお伝えする翻訳家、上野真弓の日々の暮らしや考えること。そして大好きな美術について・・


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