アレクサンドロス大王の婚礼の間(寝室)@ファルネジーナ荘♪


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ファルネジーナ荘の2階にある遠近法の間♪
何度見ても、惚れ惚れとする広間です~
このお隣には、館の当主、アゴスティーノ・キージとその妻フランチェスカの寝室があります。




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こちらで~す。
壁面のフレスコ画を中心に写真を撮ったため、お部屋の全体像がつかめませんが、寝室だけあって、これまでの広間のように大きくありません。
それにしても、親切に(?)灯された照明が邪魔になって、美しい写真を撮ることができません。
教会に飾られた祭壇画も同じようなものですけどね・・
素人が写す写真には限界があるものです。

寝室だけあって、それにふさわしいと思われるアレクサンドロス大王の結婚の儀の絵が主壁に描かれています。
側壁には、アレクサンドロス大王にまつわる逸話です。
写真下部に見える暖炉脇に描かれた火の神ウルカヌスの絵が見事ですね~♪





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アレクサンドロス大王がペルシャ制圧後、紀元前328年に、美人の誉れの高かった地方の豪族の長オクシュアルテスの娘ロクサネを妃をして迎え、王冠を差し出すところが描かれています。
イル・ソドマの作品ですが、これは、なかなか素晴らしいと思います。
背景にかけて回廊が続いており、外の風景も見えます。
遠近法もきちんと使った上でリアリスティックに描く半面、プットーたちがたくさん二人の結婚を祝福しているのもファンタジーがあって、良いですね~

西洋において、アレクサンドロス大王は絶対的な英雄です。
彼は、ヘラクレスを祖先とする父方の家系、アキレウスを祖先とする母方の家系を受け継いでいます。
つまり、古代ギリシャ最大の英雄たちの血を引く、ギリシャで最も栄誉ある家の出だということです。
しかも、家庭教師はアリストテレス♪
そうして世界征服をするのですから、各時代の治世者が憧れない訳がありません。

のちに、アレクサンドロス大王の銅像をみたユリウス・カエサルは、「自分の業績は、彼に比べれば取るに足らない」と言って泣いたという逸話もあります。
カラカラ帝の夢もアレクサンドロス大王のようになることでした。
そういえば、昔、これについて記事を書いたことがありました♪
カラカラ帝の夢←ここをクリック♪





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こちらの絵には、アレクサンドロス大王の寛容さを示す逸話が描かれています。
ペルシャ制圧のため進軍をしていたアレクサンドロスは、ペルシャ王ダレイオス3世が率いる10万ものペルシャ軍と遭遇して敗走させますが、その際に捕虜となったダレイオスの母と妻と娘に大変な敬意を払って接したというお話です。






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もう一方の側壁の絵です。
あれ~、こちらは酷い絵ですね・・
目も当てられないくらいです。
もちろん、他の2点に比べて、という意味です。
作中人物の感情表現や動きを描いているようで、まったく、それを感じさせない絵です。
馬も前脚を上げているものの、とても動いているようには見えません。
躍動感がないんですよね~

どうして、この絵だけこんなに差があるのだろうと思ったら、やっぱり!
このフレスコ画だけは、名前の分からない画家が描いたものだったのです。

さて、この絵の主題は、アレクサンドロス大王とブケパロスという馬の逸話です。
アレクサンドロスがまだ王子だった頃、ブケパロスという馬が王宮にやってきました。
この馬は、気性が荒々しくて誰も乗りこなすことができませんでした。
しかしながら、アレクサンドロスは、ブケパロスが影に怯えているのに気づいて、馬の向きを変えると、見事に乗りこなしたのです。
その時、父親の王ピリッポス2世は、息子に満足すると同時に、恐れも抱いたそうで、「そなたは自分の王国を探すがよい」と言ったそうです。




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この部屋の窓から見える裏庭の風景♪
あ~、一晩でいいから、この館に貸し切りで泊まってみたいです~

ファルネジーナ荘の他の部屋の記事は以下の通りです。
ラファエッロのガラテアの間@ファルネジーナ荘←ここをクリック♪
アモールとプシュケの間@ファルネジーナ荘←ここをクリック♪
遠近法の間@ファルネジーナ荘←ここをクリック♪

Villa Farnesina
Via della Lungara 230
開館時間:月曜から土曜9時から14時まで
日曜日はお休みです。
入場料:6ユーロ

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by mayumi-roma | 2018-05-12 05:21 | ローマ&その他の美術散歩

ローマ在住33年♪永遠の都からお伝えする翻訳家、上野真弓の日々の暮らしや考えること。そして大好きな美術について・・


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