謎だらけのラファエッロ♪

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ボルゲーゼ美術館所蔵の「一角獣を抱く貴婦人」♪
この絵は、数年前に東京で開催されたボルゲーゼ美術館展にも貸し出されたので、ご存じの方は多いと思います。
私も大好きな絵です。
ブログでも過去に何度もとりあげています。

私が現在翻訳中の「ラファエッロの秘密」♪
「え~っ、ラファエッロに秘密なんてあるの~?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
それが、謎だらけなんですよ~
まぁ、ここで様々な内容をばらすことはできませんので、すでによく知られている事実を一つだけ書いてみます♪

美術ファンの間ではよく知られていることですし、前にも書いたことがあると思うのですが、この絵も1935年に洗浄修復される前は別の姿でした。





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こんな絵だったのです~
まるで雰囲気が変わるでしょう?
1935年までは、ラファエッロの作品だとは考えられてはおらず、別の画家が描いた「アレクサンドリアの聖カタリナ」だと考えられていました。
彼女のアトリビュート(持ち物)である車輪のかけらと殉教の証しであるシュロの枝が描かれていたからです。
もちろん、ラファエッロが加筆したものではありません。
では、なぜこんな加筆がされたのか・・





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さらに、現在、一角獣が描かれている場所には、ラファエッロは最初は別の動物、小犬を描いていました。
それを一角獣に描き直したわけです。
それはなぜなのでしょう?

とまぁ、こんな具合に、次から次へと謎が出て来るわけです。
絵だけでなく、彼の人生も謎がたくさん!
「ラファエッロの秘密」日本語版をお楽しみに~♪


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私の翻訳本第一弾、「レオナルド・ダ・ヴィンチの秘密 天才の挫折と輝き」(河出書房新社)も、あわせてよろしく♪

これまでにないタイプの画期的な本で、レオナルドの人生とその作品のすべてが物語風に分かりやすく綴られています。

by mayumi-roma | 2018-03-17 05:36 | 翻訳本、その他のお仕事

上野真弓、ローマ在住の翻訳家&文筆家&ツーリズム別府大使。日々の暮らしや芸術探訪、旅の記録。最新刊は訳書『ミケランジェロの焔』、著書に『教養としてのローマ史入門』、訳書『ラファエッロの秘密』など。お仕事のご依頼はoffice.uenomayumi@gmail.comへ。


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