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有名な「ザ・ブルー・マーブル」と呼ばれる地球の写真です。
写真はNSSDCA(Nasa National Aeronautics and Space Administrations)の写真で、公的使用がフリーのものです)。
1972年12月7日、アポロ17号の乗組員が地球の軌道の外から撮った写真です。
わたくしたちの地球は、なんと美しいことでしょう。

簡単に書くつもりだったのに、長くなりました。
特に前置き部分が・・・
でも、今の世界情勢を考える上で皆さまにも心して欲しいことを書いていますので、最後まで読んで下さいね♪

昨日(9月5日)、ボイジャー1号と2号が打ち上げられて40年になるというニュースを読んで、感慨深くなったわたくしは、遠い宇宙とわたくしたちの地球に思いを馳せました。

ボイジャー1号が打ち上げられたのは、1977年9月5日。
2号は、その2週間前の8月20日に打ち上げられていました。
実は、この年は、175年に1度しか起こらない「惑星直列」と呼ばれる現象があった年で、複数の惑星が同方向に一列に並んでいたのです。
このタイミングで打ち上げれば、惑星の重力を利用しながら燃料を最小限に抑えるという「スイングバイ航法」を使用することができたのです。
そうでなければ、木星に到達するのがやっと、もしくは175年待つという選択しかなかったのでした。

わたくしは、その頃、まだ高校生でした。
当時は太陽系内についてもはっきりと分かっていることが少なくて、ボイジャ―たちには、木星や土星、天王星や海王星(当時は冥王星も惑星と考えられていましたが、現在では惑星ではないということが分かっています)といった外惑星の探査をしながら、その後は太陽系を出て、人類の存在を広い宇宙に知らしめる役目も任されていました。
両機には、地球外知的生命体との遭遇に備えて、人類や地球上の生物に関する情報を収めた10億年以上の耐久性を持つゴールデン・ディスクとプレイヤーが積みこまれていました。






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こちらが、ゴールデンディスクの表面です。写真はNSSDCAのものです。

打ち上げた時には、ボイジャーが40年後も宇宙の旅を続けているとは誰一人思っていなかったそうです。

ボイジャ―計画は予算も少なく、当時の科学技術の限界もありましたから。
考えても見て下さい。
パーソナルコンピュータ―や携帯電話すらなかった時代ですからね・・






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それにもかかわらず、ボイジャ―たちは、未知の惑星の姿を次々と明らかにしてくれたのです。
木星の大赤斑(地球2個分の巨大な渦)、土星の衛星の1つタイタンに太陽系で最も地球に似た大気が存在することなど・・・
写真は、NSSDCAのもので、海王星の南極部分です。
美しいですね・・・

結局、ボイジャー1号はこれまでに打ち上げられたどの宇宙船よりも最遠の地へ到達しました。
現在、地球から約200億キロ離れた地点にあります。
地球との通信のための電波は片道約17時間を要するのだそうです。
2010年12月に太陽風の速度がゼロになる領域に到達して、2012年8月25日には太陽系を出て星間空間に突入しました。
2号もいずれは太陽系外に飛び出すことになるでしょう。

動力源はプルトニウムの原子力電池です。
電池の寿命が尽きるまで宇宙を旅し、その後は銀河系(天の川)の中心で周回を続けることになるらしいです。

現在ではカメラ機能は停止していますが、観測装置の5つほどは電源を切っていないので、2025年くらいまではデータが得られることが期待されています。

さてさて、前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。
ボイジャーが太陽系の惑星調査を終わる頃、ボイジャ―計画の一員、天文学者のカール・セーガンが、最後にカメラを反転させて進行方向とは逆、つまり振り返って地球の写真を撮影しておくべきだと提案しました。
すごく良いアイデアを思いついたものですね♪
そして、ボイジャー1号は1990年の2月14日に、64億キロ離れた地点から撮影を実施したのでした。
そこに映った地球は、広大な宇宙の中の 0.12ピクセルの小さな点にしか見えませんでした。
太陽系の惑星調査が終わって(1990年)太陽系を出るまで(2012年)に、22年もかかっているわけですから、太陽系内の惑星はなくなっても、太陽の影響下にある太陽系は、ものすごく広大なものであるわけです。
それでも、この太陽系は宇宙全体から見れば、本当に小さなものなのですが・・・。







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これが有名な「ザ・ペイル・ブルー・ドット」と呼ばれる写真です。
写真は、NSSDCAのものです。
太陽系の果てではないにしろ、太陽系内の惑星たちを超えた地点から見た地球です。
64万ピクセルの写真の中で、地球は1ピクセルよりも小さい0.12ピクセルです。
画像送信には5時間30分かかったそうです。

かなり狭い範囲の写真ですが、白く囲んだ枠の中の地球はかろうじて薄いブルーの色を認識できるものの、ほとんど塵(ちり)にしか見えません。
撮影は、狭域カメラを使用して、黄道面から32度上、青色、緑色、紫色のフィルターを用いており、太陽と地球の間という狭域に定めて撮影されたため、地球は散乱光線の1つの中央にありますが、実際は暗闇です。
広域アングルの写真はこちら~



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右が太陽、中央左寄りのフィルターを使った散乱光線の部分は、右が金星のある位置、左が地球のある位置です。




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この画像を見て語ったカール・セ―ガンの言葉が素晴らしいのです(やっと本題に着いた~!)
以下、英文をわたくしが訳しました。

この距離から見る地球には、特に興味を覚えないかもしれない。
しかし私たちの目には違って見えるはずだ。
もう一度、この「点」について考えてみて欲しい。
あの「点」は、ここなのだ。
私たちの故郷(ふるさと)なのだ。
私たちなのだ。
あなたの愛した全ての人たちが、あなたが知る全ての人たちが、今まで耳にしたことのある全ての人たちが、この世に存在した全ての人間が、ここに生きてきたのだ。

喜び、苦しみ、
自信にあふれる幾千もの宗教、思想、経済理論、
あらゆる狩猟民族と農耕民族、
あらゆる英雄と卑怯者、
あらゆる文明の創始者と破壊者、
あらゆる王と農民、
あらゆる若い恋人たち、
あらゆる父と母と希望に満ちた子どもたち、
あらゆる発明家と探検家、
あらゆる道徳の師、
あらゆる腐敗した政治家、
あらゆるスーパースター、 
あらゆる偉大な支配者や独裁者、
あらゆる聖者や罪人、
すべての人類の歴史はここにある。
太陽の光に照らされて浮かぶ塵(ちり)の上に。

地球は、広大な宇宙という円形舞台の中にあるとても小さな小さな「点」だ。
勝利と栄光という名のもとに、この小さな「点」の一部分をほんのつかの間だけ支配するために、あらゆる将軍や皇帝によって流された血の海を考えてみてほしい。
この 0.1ピクセルの片隅に暮らす者たちが、ほとんど見分けのつかない別の片隅に暮らす者たちに行なう絶え間ない残虐行為を考えてみてほしい。
いかに、人類は誤解し合うことか、
いかに、殺戮し合うことを渇望していることか、
いかに、憎悪に燃えていることか。

私たちの思い込み、おごり、うぬぼれ、すなわち、この世界で私たちは特別だという妄想は、この薄く青い光の「点」が、間違っていることを教えてくれる。
私たちの惑星は、広大な宇宙空間の闇に包みこまれた孤独な「点」でしかないのだ。
ねぇ、分かるかい?
これほど広大な宇宙の中で、私たちの存在は知られることもなく、人類を救うための助けなんて、どこからもやって来ないんだよ。


天文学は、私たちを謙虚にさせ、人々を導く学問だと言われる。
遠くから見る私たちの小さな世界の写真ほど、人類の愚かさを実感させてくれるものはないだろう。
私には、この「ザ・ペイル・ブルー・ドット(薄く青い点)」が、もっとお互いに思いやりを持って生き、私たちの持つたった一つの故郷(ふるさと)を守り愛おしむべきだと、そう訴えているように思えてならない。



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by mayumi-roma | 2017-09-06 07:50 | ひとりごと、考えること

ローマ在住33年♪永遠の都からお伝えする翻訳家、上野真弓の日々の暮らしや考えること。そして大好きな美術について・・


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