
ずいぶん久しぶりのような気がします。
モザイク教室で週に1回は通っていた頃が懐かし過ぎます~

この名称は、もちろん同名の教会の名前が由来しています。
この教会の前を何度も通っていますが、いつも素通りしていました。
何しろ、ローマには星の数ほど教会がありますから。
今回、カラヴァッジョの本の翻訳に当たり、彼の軌跡を検証しようと思わなかったなら、おそらく、この中に入ることはなかったと思います。

ローマには聖母マリアの奇跡に由来する教会がとても多いのですが、こちらの教会もその一つです。
まさにカラヴァッジョの時代です。
1592年、この場所に聖母マリアのイコン(聖画)のある壁龕があったそうです。
身体障害児を持つ一人の母親が聖画像に熱心に祈ったところ、奇跡が起こって、その子が完治したことから、当時のローマ教皇クレメンス8世が、この地に聖母マリアに捧げる教会を建立することを決めます。
1610年には教会の内部が完成。
そして、1624年に教会のファサード(正面)が完成します。
ファサードはいつも最後になります。
この教会は、当時も今も、カルメル派洗足会の管轄です。

あら?
手すりの上に何か見えます~

聖母マリアへのお願いを書いて、手すりの内側に投げ入れるのです。
なんだか、ほのぼのとしますね・・
私は、特にお願い事もないので、書きませんでした。
信者でなくても、書いてもいいと思いますよ~

主題は、聖母の死。
もちろん、絵も完成していました。
けれども、その絵は拒否されたのでした。
その経緯は、私が翻訳中のカラヴァッジョの本に書かれています。

画像は、著作権に保護されていないものをインターネットからお借りしました。
現在、パリのルーヴル美術館にあるこの作品は、本当に素晴らしいです。
私は、ナポリのカポ・ディ・モンテ美術館にあるカラヴァッジョの「キリストのむち打ち」と同等レベルの深い感動をもたらす作品だと思っています。
ここには真の意味での深い悲しみが静謐に描かれていると思います。
どうして、この絵が拒否されたのでしょう?
秋に発売される私のカラヴァッジョ翻訳本を読んでのお楽しみです~(笑)

クローズアップしてみました。
これはこれで綺麗な絵ですが、当たり前すぎる万人受けのスタンダートな宗教画です。
でも、この作家は、なかなか上手いとは思いますけど。
もし、カラヴァッジョの傑作がこの教会にあったら・・・
本当に残念です。
私は、絵は美術館で見るより、本来あるべき場所で見てこそのものだと思うので。
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