壮大なファルネーゼ宮殿@ローマ♪


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先週末にヨーロッパ文化遺産の日で無料一般公開されていたファルネーゼ宮殿♪
サンガッロ・イル・ジョヴァネの建築ですが、1546年にミケランジェロがファサード(正面)のデザインを変えています。
16世紀のイタリア建築において最も壮大で素晴らしい建築と言われています。


昨日の土曜日にあまりにも食べ過ぎて飲み過ぎてしまったので、本日、日曜日はデトックス・デイ♪
さすがに食欲なんてまったくないから、粗食、粗食、粗食!
白いご飯に梅干しとお海苔、お味噌汁~
美味しいなぁ、日本の味は♪

10月最初の日曜日なので、美術館が無料開放の日でもありましたが、さすがにお出かけする元気もなく、月曜日からはハードスケジュールが待っているので、今日は読書して、のんびり過ごしていました♪


それでは、なかなか見ることのできないファルネーゼ宮殿の記事をアップします♪





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この建物の入り口に立った時から、その壮大さには目を見張るばかりでした。





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外からは見えませんが、中庭を囲む真四角の建物です。
奥にはお庭がチラッと見えます。





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真四角の建物の中庭に面した部分は、大きな廊下となっています。
コンテンポラリー・デザインのイスやソファが特別展示されていました。





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ヘラクレスの大広間~♪

ファルネーゼ家のヘラクレス像(古代ギリシャのグリコンが制作したブロンズ像をコピーしたもの)が飾られていることから、こう呼ばれます。

天井の高さが18メートルもあって、あまりの壮大さに言葉を失ってしまいます。
これは、ミケランジェロの改修工事で2階と3階の間をぶち抜いて繋げているからです。

この広間には、ヴァチカン宮殿のヘリオドロスの間にラファエッロが描いた「ボルゴの火災」と「大教皇レオとアッティラの会談」の図柄をゴブラン織りにした緞帳が飾られていますが、絵の中にラファエッロが描いていた当時の教皇レオ10世の肖像をファルネーゼ家の教皇パオロ3世のものに変えています。






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続いて、フランス大使の執務室です♪
こんな宮殿を大使館に使って、こんな歴史あるお部屋で執務を行なうなんて・・
フランスはやはり大国なのですね・・
戦勝国はすごいな・・






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同じく、フランス大使の執務室♪

壁のフレスコ画は、16世紀半ばのマニエリスムの画家、ズッカリ兄弟です。
マニエリスムとは、ルネッサンス様式を真似ながらどこか一部を大げさなくらいに強調するという手法を取るもので、ルネッサンスとバロックの間に位置します。
ファルネーゼ宮殿は、ローマ郊外のカプラローラにも別邸としてもう一つありますが、そちらも壮大な宮殿で、壁を飾るフレスコ画には、同じズッカリ兄弟のものもあります。
カプラローラのファルネーゼ宮殿については、過去記事に書いていますので、こちらからどうぞ♪




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次のお部屋は、グロテスク模様とポンペイ様式風で描かれたロマンティックな主題のフレスコ画で飾られています。
グロテスクとは、古代ローマを起源とする(ネロ帝の宮殿、ドムス・アウレアに描かれてあった)異様な人物や動植物に曲線模様をあしらった美術様式で、ラファエッロが最初に取り入れています。






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こちらのお部屋には、ドメニキーノのフレスコ画を一部保存して飾っています。






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数ある広間を省略して。こちらは白の広間♪
別名、クリスティーナ女王のお部屋とも呼ばれます。
ルター派のプロテスタントだったスエーデンのクリスティーナ女王は、カトリックに改宗して王位を譲位したあとローマに来ます。
そして、この宮殿に1655年12月から1656年7月まで滞在したのでした。
ちなみに、その後、トラステヴェレのコルシーニ宮殿に居を構えます。






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こちらは、赤の大広間♪






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窓の外にはテラス~
素敵だな~

アンニバレ・カラッチのフレスコ画のある通廊の紹介は、また明日♪


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by mayumi-roma | 2016-10-03 06:25 | ローマの美術・歴史散歩

上野真弓、ローマ在住の翻訳家&文筆家&ツーリズム別府大使。日々の暮らしや芸術探訪、旅の記録。最新刊は訳書『ミケランジェロの焔』、著書に『教養としてのローマ史入門』、訳書『ラファエッロの秘密』など。お仕事のご依頼はoffice.uenomayumi@gmail.comへ。


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