2766回目のお誕生日♪

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狼の乳を飲む双子の兄弟、ロモロとレモ(カンピドリオの丘)

4月21日は、ローマのお誕生日でした!
紀元前753年4月21日にローマが建国されて、2766歳になりました~(笑)
毎年思いますが、ローマだけでも、この日を祝日にすればいいのに~
まぁ、今回は日曜日に重なりましたけどね。


イタリアの大統領選も、もはやここまで・・と国民を絶望の淵に沈めていましたが、最後の手段とも言える、史上初の、現大統領ナポレターノ氏が2期目を務めるという結果になりました。
本人は86歳で、おそらく静かな余生を送りたかったはずですが、このイタリアの大混乱ぶりを放っておくわけにはいかなかったのでしょうね。
高齢なので任期7年を勤めあげられるかは疑問ですが、お国のために人生を捧げた形ですね。
本当に立派な方です。
これで、皆少しほっとしていますが、問題は・・
選挙後、約2ヶ月経っても新政府が出来上がっていないこと。
もう、大統領が誰かを任命して組閣するしか、他に道はないでしょう・・


さて、肝心の、本日の話題、ローマ建国の伝説ですが・・
(以前ブログに書いた記事から引用)
古代ギリシャのトロイの英雄アエネアスがローマ近郊に逃れてアルバロンガ王国を建設し平和な時代が続いていましたが、十四代目のヌミトル王の弟アムーリウスが兄の王位を奪い、その一人息子を狼の餌食にして殺し、一人娘のレーアをヴェスタの神殿の聖処女にしました。
聖処女は男性と交わると生き埋めの刑にされる決まりがあったのです。
こうすることで、王位を奪ったアムーリウスは兄の子孫が生まれることを防いだのでした。

ところが、レーアはある日軍神マルスに出会って恋に落ち、ロモロとレモの双子を産んだのです。
アムーリウスは双子の赤ちゃんをテヴェレ川に捨てさせましたが、双子を乗せた籠はパラティーノの丘の麓に辿り着き、メスの狼に拾われて育てられたのでした。
狼に育てられていた二人は、その後、パラティーノの丘の牧人によって育てられ、そのうち自分たちの素性を知った兄弟は、アムーリウスを殺し、祖父であるヌミトルを復権させます

その後、二人は新しい町作りの地をめぐって仲違いをして、ロモロはレモを殺してしまうのですが、最終的には、ロモロがパラティーノの丘に築いた新しい町の支配者となり、自分の名前にちなんで、この町に「ローマ」という名前を与えたと言われています。
紀元前753年4月21日のことでした。
これがローマの建国の日です。
そして、狼の乳を飲む双子の赤ちゃん像がローマのシンボルとなったわけです。



by mayumi-roma | 2013-04-22 05:44 | ローマの美術・歴史散歩

上野真弓、ローマ在住の翻訳家&文筆家&ツーリズム別府大使。日々の暮らしや芸術探訪、旅の記録。最新刊は訳書『ミケランジェロの焔』、著書に『教養としてのローマ史入門』、訳書『ラファエッロの秘密』など。お仕事のご依頼はoffice.uenomayumi@gmail.comへ。


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