どうなる、イタリア・・

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ローマ、マルケルス劇場とアポロの神殿♪
コロッセオに似たこの古代劇場は、シーザーが着工し、アウグスティヌス帝が完成させたもので、後のコロッセオ建築のモデルとなりました。

さて、イタリアの情勢です。
海外在住のイタリア人の方々は、さすがに分かっているな~という感じでした。
在外投票の結果は、上院に6議席、下院に12議席、という具合に反映されますが、次のようなものでした。

上院では、中道左派(ベルサーニ)に4議席、中道右派(ベルルスコーニ)にはゼロ、モンティ新党に1議席、他のミニ政党に1議席。
下院は、中道左派に8議席、中道右派に1議席、モンティ新党に2議席、グリッロの5つの星運動に1議席でした。

そりゃあ、そうですよね~
海外に暮らすイタリアの方たちが、ベルルスコーニのせいで、どんなに肩身の狭い思いをしているかは簡単に想像がつきます。
話題になることと言ったら、セックススキャンダルばかりでしたし、首相だった頃も、EU内の各首脳たちに相手にされていなかったレベルでしたから・・

それが、イタリア国内ではどうしてこんなことになるのでしょうね。
現実逃避はイタリア人の得意技ですが、だからといって、この場に及んでまで、ベルルスコーニの支持率が与党・中道左派連合とほぼ互角でいること自体が驚きです。

今回の選挙は、投票の直前になって考えを変えた人が、1600万人もいたそうです。
特に、未来を描くことの出来ないイタリアの悲惨な現状に我慢ならなかった若者たちの票が、グリッロの「5つの星運動」に流れたそうです。

しかし、制御不能状態に陥ったイタリアの政治的状況が、EUとユーロ、そして、世界市場に与える影響はあまりにも大きいのです。
まだ暫定政権の首相であるモンティは、早速、この非常事態を受けて、国庫大臣と国立イタリア銀行の総裁と会談し、対策を協議しましたが、時間が過ぎれば過ぎるほど危ないのです。
ここ数日が勝負のようです。
それ以上、時間がかかってはオシマイ・・

選挙後すぐに外国為替の対ユーロ相場も株式市場も暴落しましたが、今のところ、それ以上は進んでいません。
世界市場は、イタリアが国をちゃんと収めることが出来るのか、そのためにどういう戦略をとって実現していくのか、今週はそれを見極める「様子見」の段階のようです。
それによって、来週早々には市場が大きく反応するようです。
場合によっては(しかも、かなり高い確率で)、2011年の「経済破綻の危機」以上の事態になる可能性もあるようです。

ユーロの対円相場は、私にも大きな被害をもたらすので、とてもじっとしてはいられない感じ。
毎日毎日、新聞とニュースにかじりついています。

今のところ、与党・中道左派連合は、右派との連携を拒否し、グリッロの「5つの星運動」に近づいているようですが、グリッロが同意するのは難しいような気がします。

ローマ教皇も2月28日をもってヴァチカンを去ります。
何だか、次から次へと、まぁ、本当に忙しいローマですね。


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by mayumi-roma | 2013-02-28 00:41 | ひとりごと、考えること

上野真弓、ローマ在住の翻訳家&文筆家&ツーリズム別府大使。日々の暮らしや芸術探訪、旅の記録。最新刊は訳書『ミケランジェロの焔』、著書に『教養としてのローマ史入門』、訳書『ラファエッロの秘密』など。お仕事のご依頼はoffice.uenomayumi@gmail.comへ。


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