サンマルタン運河とモンマルトルの丘♪

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レピュブリク広場(共和国広場)

中央に建っている像は、フランス共和国のシンボルである「マリアンヌ」の像です。
そして、1883年にモリスが製作した共和国記念碑が建っています。

この写真を撮る前は空が真っ黒になっていたんです。
現在のパリは変わりやすいお天気なので、10分ほど青空になるのを待っていました。

さて、この広場に来たのは、サン・マルタン運河を散策しようと思ったからなんですが、レピュブリク駅から地上に出てみて、びっくりしました。
あまりにも街の雰囲気が違っていたからです。
一言で言えば、すさんでいる・・
同じパリとは思えない・・

まず歩いている人が違います。
ほとんどが移民・・
いえ、別に移民でもいいのです。
だけど他の地区の移民とはちょっと違う。
フランス人も、浮浪者やアルコール中毒の人がたくさんいました。
メイン通りと言われている道も開店休業状態のボロボロの荒れたお店が多くて、本当にびっくりしました。
正直、早くここから逃げ出したい気持ちになりました。






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サンマルタン運河の入口♪
というか、終点というか・・






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だけど、運河のある場所は両脇がベンチのある公園のようになっていて、
風情があって素敵なんです♪

ただし、ほとんど誰も歩いていない。
故に怖い・・






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橋の上から、ずっと続く運河を見たところ。
10分ほど歩けば、大昔の映画「北ホテル」の舞台になったホテルがあって、お洒落な(?)カフェやブティックもあるという話なのですが・・

行くのやめました~
だって、誰も通ってないのに、時々ベンチにはお酒の臭いをぷんぷんさせているアルコール中毒の人たちが4,5人で集まってたり、いかにもワルと言った感じの不良少年が走ってきたりするんだもの~






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でも、水門を開けたり閉めたりする係のおじさんがいたので、
ここあたりまでは大丈夫だろうと、散策は数分で終わりました(笑)






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日本人が歩いてくるのは、1,2度見ましたけど・・
ここ、そんなに人気スポットなのかな?
跳ね橋が有名だそうですね。
のだめカンタービレもロケをしたって言うし、各種CMにも使われたからでしょうか?

確かに風情はあります。
でも女性一人での散策はやめたほうがいいと思います。
もし、一人なら、共和国広場からではなく、上流(下流?)の地下鉄スターリングラード駅のほうから行かれることお薦めします。
あちらからは、運河クルーズもあるようです。


私的には、ロンドンの運河と運河クルーズのほうがずっと好きですよ~
カムデンロックにはマーケットもあるし、リトルベニースはロンドンの最高級住宅街ですし。
話が飛んでしまいましたね・・






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モンマルトルの焼きとうもろこし売りのお兄ちゃんと、私の買った焼きとうもろこし♪

サン・マルタン運河の散策を不完全燃焼で早く終えてしまったため、思い立って、行くのが少し面倒くさいモンマルトルの丘にやってきました。
地下鉄、Anvers駅から地上に出ると、なんと!私の大好きな焼きとうもろこしを売っているではありませんか!
これが買わずにいられますか!
値段を聞くと1ユーロ。
安い!
ぼったくってない!
まさかパリで日本のお祭りで売っているような焼きとうもろこしを食べることが出来るなんてね!でも、考えてみたら、昔はローマのナボーナ広場でも売っていました。さすがにこんなに安くはなかったと思うけど・・
焼きとうもろこしをボロボロかじりながら、モンマルトルの丘、サクレクール寺院に向かってお散歩する私でした~
美味しかった~!

モンマルトルの丘の周辺は、それこそ移民だらけなんですが、上記のレピュブリク広場あたりの移民とは違って、元気で活気があるんです!
観光が多く集まるせいかもしれませんが、怖いという感じは全くないんです。






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サクレクール寺院♪

やっぱり絵になるな~
この場所、何故か、少女の頃からずっと憧れで、たぶんフランス映画の見過ぎで(?)、モンマルトルという地名にすぐ反応していたんですよね~
ドヌーブとマルチェロ・マストロヤンニの「恋のモンマルトル」という映画のイメージかな?






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教会自体は、独特ではあるけれど、これといって特筆すべきものがあるわけじゃない。
イタリアの教会のほうが芸術性は高いし、歴史的価値のあるものが多いのですが、なんていうのでしょうか、雰囲気があるんですよね~♪
パリのエスプリ♪
この雰囲気の良さって、すごく大切だと思います。






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モンマルトルの丘から眺めるパリの街♪
どんな街でも、高い所から眺めるのはいいものですね。






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サクレ・クール寺院の横にあるケーブルカー脇の階段の小径♪

私は、ここの階段を降りるのが好きなんです。
この階段を降りるためにここまで来たと言っても過言ではありません。
だって、まるで映画のワンシーンみたいにパリの風情を感じるんですもの~

それにしても、このモンマルトルの丘、麓から上まで、そんなに大した高さも距離もないと思うのですけど、どうしてケーブルカーがあるのか不思議です。
やっぱり登るのが面倒だからかな~
登るって言っても、サクレクール寺院前の階段をゆっくり登ればいいだけなんですけどね・・
意外にも、上りはいつもたくさんの人が乗っています。


パリの影の部分を見てしまって、色々考えさせられました。
地下鉄で、フランス人の女性に、地下鉄代がないから一緒に入らせて・・と頼まれたし。
(パリの地下鉄、切符を入れた時にすばやくすれば2人入れるのです、出る時にチェックはありませんし)
たぶん、イタリアより不況は深刻な状況だと思います。
光の部分だけを見て、「パリに住みたい!」と、お調子者の私は浮かれていたけど、お金がなければ楽しいところではなさそうです・・
どこでもそうでしょうけど。

そう考えると、日本はなんやかんや言ってもまだ余裕がありますね。
格差社会と言われるけど、ヨーロッパの比じゃないです。
浮浪者はいるにしても、スラム街なんてないし。

観光客には、その街の綺麗な部分だけを見て、きゃあきゃあミーハーに騒ぐことが許されていると思いますので、私は、その特権をフルに使って、これからも最大限におノボリさんをして、パリの光の部分だけを楽しもうと思っています♪


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by mayumi-roma | 2011-08-10 07:59 | 大好きなパリ&フランス♪

上野真弓、ローマ在住の翻訳家&文筆家&ツーリズム別府大使。日々の暮らしや芸術探訪、旅の記録。最新刊は訳書『ミケランジェロの焔』、著書に『教養としてのローマ史入門』、訳書『ラファエッロの秘密』など。お仕事のご依頼はoffice.uenomayumi@gmail.comへ。


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