洗濯物とお手伝いさん

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アパートの屋上からの風景!

最近のローマは、初夏の陽気が続いていますが、
午後3時過ぎになると、だんだんと雲行きが怪しくなってくるのです。
そう!
一雨来るんですよ~





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さぁ、大変!
洗濯物を取りに行かなきゃ~~!

白いシーツがはためいていますが、これは、我が家のものではありません。
最上階のLIAのです。
ちょうど、シーツの干してある屋上のすぐ下に見えるアパート。
彼女、自宅を改装して、一部B&Bにしているのです。
バストイレ付きのダブルルームを3部屋(お部屋はとても狭いですけど)作ってます。
(今度、ブログでも紹介しようかな~)

オリンピック協会に勤めている彼女(父親が著名なスポーツライターだったためコネ入社)曰く、「娘が二人もいるのに、こんな安月給では暮らしていけない」
あ、ちなみに、元ご主人は、夢を追いかける人で、ミュージシャンへの夢を45歳(当時)になっても追いかけていて収入ゼロだったので、そんな夫をずっと暖かく見守っていた彼女でしたが、ついに堪忍袋の緒が切れて、6,7年前に追い出したのです。

あ、話がそれました~

話がそれたついでに、もう一つ。

屋上に洗濯物を干すのはお手伝いさんの仕事です。
結婚したばかりの頃、
ウチには週3回の通いのお手伝いさんがいたのですが(現在は週2回です)、
私が洗濯物を干しに行ったら、夫に激怒されました(汗)
「セニョーラは、そんなことをしていけない」

でも、私は、やっぱり洗濯物は自分で干しています。
だって、屋上で他のお手伝いさんを見ていると、汚れた物干しざお(正確には物干し線)を拭きもせず、洗ったばかりの洗濯物を干していますもの~
とても任せてはおけません。

誤解なきように付け加えますが、
イタリアでは、お手伝いさんを雇うことは特別なことではありません。
(もちろん、どこの家庭でもというわけではありませんけど)
通いなら、時給1000円くらいで雇えます。

さらに、住込みのお手伝いさんは、
小さい子どもがいる家庭では大変お得な料金になります。
だいたい月に13,4万円程払えばで見つかります。
時には10万円程度でも。
フィリピンやペルー、アフリカ諸国からの移民がたくさんいますから~

何故、お得かって!?
それは、家事一切(掃除、洗濯、お料理やお片付けも含めて)をさせるだけでなく、ベビーシッターとしてもフルに活用できるからです。

共稼ぎのお宅では、だいたいどこも住込みを雇っています。
曰く、
「たとえ、自分の稼ぎが(お手伝いさんの費用で)全部消えても、家事なんかしなくていいし、仕事という自分の世界が持てるし、いつかは年金ももらえるから」だそうです。

でもね~、
私が見てきた限りにおいて、お手伝いさん&ベビーシッター任せで育った子どもたちは、あまりまともに育っているようには見えませんけどね・・
ま、ケースバイケースではありますが。


それから、お手伝いさんを使うことに慣れていない日本人は、私も含めてですが、概して、なめられますね。優しすぎるんだと思います。
イタリア人のこき使いぶりと言ったら、それはもう、本当に凄いものがあります・・

だけど・・
私が疑問に思うのは・・
お手伝いさんが優しい女主人をなめるという点です。
日本的感覚なら、「こんなに優しくしてくれるのだから、一生懸命仕事をしよう!」だと思うのですが、彼女たちはそうしない。
「こんなに優しいんだから、手を抜いても怒りはしない」
そして、仕事をしないんですね~
これは、私の経験では、10人中9人までがこうでした。
だから、イタリア人のやり方は決して間違っているわけではないのです!


こんなことを書くつもりじゃなかったのになぁ・・
話が全然別の方向に行ってしまいました~


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by mayumi-roma | 2011-05-26 04:52 | ローマの日常

上野真弓、ローマ在住の翻訳家&文筆家&ツーリズム別府大使。日々の暮らしや芸術探訪、旅の記録。最新刊は訳書『ミケランジェロの焔』、著書に『教養としてのローマ史入門』、訳書『ラファエッロの秘密』など。お仕事のご依頼はoffice.uenomayumi@gmail.comへ。


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