ローマ国立博物館・マッシモ宮♪

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ERMAFRODITO DORMIENTE
眠るエルマフロディート(両性具有神)

こちらの彫刻、なんとなく心惹かれました。
この、眠る姿が美しすぎるほど美しいなって!
男であり女であるからこそ、より美しいのでしょうか!?

紀元前2世紀の古代ギリシャの作品を紀元2世紀に制作したものです。
オペラ座辺りの遺跡から発掘されたそうです。

ちなみに、両性具有者を意味するERMAFRODITO(エルマフロディート)、語源はギリシャ神話です。ギリシャ神話のエルメス(軍神)とアフロディーテ(美の女神)、この2人の子どもの名前です。
美しくたくましかった軍神と美の女神、その2つを兼ね備えた人間って・・!
神話の中では存在したのです・・

(追記訂正)エルメスを軍神と書きましたが、旅の守護神の間違いでした。
        ごめんなさい。






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さて、こちらが、この博物館の入り口と中庭です♪







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1階は彫刻のフロアーとなっています。
廊下を通りながら横にある展示ルームを見て回ります。







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Cesare Ottaviano Augusto
ローマ帝国初代皇帝・アウグスティヌスの像。
ご存知、シーザーの養子であったオクタビアヌスです。
ローマ時代の神官の衣装を身にまとった姿だと想像されます。
なかなかのイケメンですね♪






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Atleta
円盤投げをする選手の像。
大理石の彫刻ですが、筋肉の表現に注目!!

これは、紀元前5世紀の古代ギリシャの有名な彫刻家、Mironeの作品を、紀元140年にローマの彫刻家が模倣して制作したものです。

古代ローマは、古代ギリシャの芸術品を模倣することから始めたのです。
私は、そういう理由で、ここに住む前には古代ローマの芸術にはあまり興味が持てなかったのですが、今では古代ローマ時代の卓越した建築技術(古代ギリシャにはなかったもの)等、素晴らしい古代ローマの芸術を認めています。←偉そう~~(笑)

この次のお部屋に、冒頭の「エルマフロディート」の彫刻があります。
ちらっと覗いていますね。







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2階は、古代ローマ時代のフレスコ画とモザイク(床)の展示フロアーになっています♪

写真は、ローマ郊外のVilla Livia(リヴィアの別荘)のフレスコ画です。
半地下に作られた夏用の避暑ルームだったそうです。
家の壁をこんな壁画で飾れた素敵ですね。
家具は置けなくなるけど・・






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床のモザイクは、たくさんありすぎるので、コラージュで何点かお見せします。
幾何学模様から繊細な風景、人物まで表わしたモザイク技術・・
こんな床だったら散らかしたくなくなりますね・・(笑)






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地下1階は、古代ローマ時代のコインや、宝石などが展示されています。

写真は、左上下が金のアクセサリー。
右上がキッチン用品。
右下が鏡になります。

なんだか現代とそう変わらないような感じ・・
キッチン用品、可愛い♪
今でも使えそうです・・
もちろん、アクセサリーや鏡も!







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ローマ郊外、Grottarossa(グロッタロッサ)から出土した8歳の女の子のミイラ。

写真、左上が棺(ひつぎ)。
右下が女の子のミイラ。
他の写真は、棺(ひつぎ)の中に一緒に収められていた金のアクセサリーと琥珀で作られた可愛らしい小物です。
まるでおままごとのお道具のようですが、琥珀で精巧に作られている・・
もしかしたら、死後も困らないようにミニチュアのキッチン用品だったのかもしれませんね。
でも、8歳という年齢を考えると、なんとなく、おままごとのお道具のような気が・・
なんだか彼女を失った親の嘆きを感じられました。



古代ローマの博物館は、ここの他にも3つあります。
どこも素晴らしいコレクションがたくさんですが、ローマは見所がいっぱいなので、とてもここまでは手が回らないという方が多いかもしれませんね。




ローマ国立博物館
Palazzo Massimo
(マッシモ宮)
入場料:7ユーロ




by mayumi-roma | 2011-01-22 07:19 | ローマの美術・歴史散歩

上野真弓、ローマ在住の翻訳家&文筆家&ツーリズム別府大使。日々の暮らしや芸術探訪、旅の記録。最新刊は訳書『ミケランジェロの焔』、著書に『教養としてのローマ史入門』、訳書『ラファエッロの秘密』など。お仕事のご依頼はoffice.uenomayumi@gmail.comへ。


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