カテゴリ:ローマの美術散歩( 278 )
ポルタ・ラティーナのサン・ジョヴァンニ聖堂@ミモザ会♪

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ポルタ・ラティーナのサン・ジョヴァンニ聖堂♪
10月にローマ日本人会婦人部ミモザ会で訪れた教会です。
サン・ジョヴァンニとは、イタリア語で聖ヨハネのことで、この教会は、このすぐそばにヨハネが迫害された場所があることから建てられたものです。
ヨハネはヨハネでも、キリストの最も愛した使徒聖ヨハネで、福音書を書いたほうのヨハネです。
キリストのハトコで、ヘロデ王に首をはねられた洗礼者聖ヨハネ(サロメの物語で有名)ではありません。









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こちら~
以前ご紹介したサン・ジョヴァンニ・イン・オレオ聖堂ですが、この場所が、紀元92年のドミティアヌス帝によるキリスト教徒迫害の際に、キリストの最も愛した使徒ヨハネが煮え立つ油釜に入れられた所だとされており、17世紀にボッロミーニが大改修工事で建てたのでした。
オレオはラテン語で油という意味です。







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こちらが、ポルタ・ラティーナのサン・ジョヴァンニ聖堂の内部です。
5世紀末にはすでに教会があったそうで、その当時使われた瓦が聖書台として使われています(写真でも左手に小さく見えます)。
8世紀に改修工事がされ、12世紀にも改築工事。
さらに17世紀にはバロック様式の教会へと変貌を遂げますが、1940年に古い時代の教会の状態に戻そうと再び改修されます。
現在見られる姿は、ほぼ昔のままの状態です。






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中世のフレスコ画♪
旧約聖書と新約聖書の物語が全部で50場面ほど描かれており、これらは1940年に修復されたものですが、かなりの部分を消失しています。
残念です!
一部綺麗なものがあったのですが、教会内部があまりにも暗くて、しかも逆光だったため、上手く写真が撮れませんでした。
「イヴの創造」がなかなかよかったのです~♪







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教会の前に残る古い井戸♪
7世紀のもので、ラテン語で文字が刻まれています。
ちょっと訳してみました~

IN NOMINE PATRIS ET FILII ET SPIRITUS SANTI
「父と子と精霊のみ名によりて」
OMNES SITIENT ES VENITE AD AQUAS
「喉が乾いている者は、誰でも水を飲みにきなさい」
EGO STEFANUS
「我、ステファノ」(彫り師の名前)

ラテン語って美しい言語ですね♪


San Giovanni a Porta Latina
Via di Porta Latina 17
7:30~12:30
15:00~18:00


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7月22日に、私が翻訳した「レオナルド・ダ・ヴィンチの秘密 天才の挫折と輝き」(河出書房新社)が発売となりました。
これまでにないタイプの画期的な美術エッセーです。
知識がなくても読めます。
けれども、美術愛好家にも読みごたえのあるものとなっています。
孤高の天才ではなく、人間レオナルドの真の姿が描かれています。

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by mayumi-roma | 2016-11-06 07:05 | ローマの美術散歩
パンテオンみたいな教会♪

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可愛い♪
私は円形の教会が大好きなのです。

こちらは、サン・ベルナルド・アッレ・テルメ聖堂♪
テルメは浴場という意味で、このあたり一帯は、ディオクレティアヌス帝の浴場の跡だったのです。
この教会は、その浴場内のボール遊びをする施設があった場所に、1598年に建てられたものです。






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内部♪
直径22メートルの円形です。
訪れる人は誰もいません。
予想に反して、内部はとても明るかったのでした♪
壁がん(彫刻などを置く壁のへこみ)には8体の聖人彫刻がありますが、これらは、1600年前後にマニエリスム(ルネッサンスの後)のスタイルで、カミッロ・マリアーニが制作したものです。






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天井を見上げると、パンテオンそっくり♪
ただし、大きな穴は開いていませんけど。
でも、ここから明るい光が入るのですね。






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ランタンの一番奥には、精霊の象徴、ハトが描かれています。






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この聖堂には、ドイツ、ナザレ派の画家、ヨハン・フリードリッヒ・オーファーベックが眠っています。
ナザレ派と聞いても、よほど西洋美術がお好きでない限り、ご存じないかもしれません。

1809年、ウィーンで、オーファーベックを中心とする美術アカデミーの学生たちが始めた芸術運動で、アカデミーの決まり切った美術教育を否定し、キリスト教美術の精神性を取り戻そうと、ラファエッロ以前、つまり、中世末期からルネッサンス初期にかけての芸術家にインスピレーションを求めたものです。

1810年、オーファーベックは仲間と一緒にローマに来て、1813年にローマカトリックに改宗、そして、1869年で亡くなるまでの59年間、ローマの地で創作活動をしたのでした。
作品のほとんどは宗教的主題で、中世フレスコ画の復興にも取り組みました。
非常に質素な、まるで修道士のような生活をしていたと言われています。

1830年までにオーファーベック以外の画家はドイツに帰国したそうです。
オーファーベックは、よほどストイックな人だったんでしょうね・・


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by mayumi-roma | 2016-11-02 06:31 | ローマの美術散歩
美術館へ行こう♪カピトリーニ美術館♪ sanpo


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カンピドリオの丘~♪
古来からローマ世界の中心だった場所。
現在もローマ市庁舎がある場所で、カンピドリオはローマの代名詞となっています。
広場の両端には双子のような建物があって、カピトリーニ美術館となっています。
広場の中央にはローマ時代のマルクス・アウレリウス帝の騎馬像が飾ってありますが、修復後、本物は美術館の中に収められたので、広場で見られるのはコピー作品となります。
この広場の建物の後ろに回ると~





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古代ローマの中心地だったフォロ・ロマーノが眼下に開けます。
奥にはコロッセオも見えますが、古代世界では、カンピドリオの丘を中心とするこちら側が中心だったのです。






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古代ローマの異教の世界からローマカトリック教会の支配する世界になってから、カンピドリオの丘はヴァティカン側を向いているこちら側が中心であるべきとして、先の広場と共に階段が整備されました。
16世紀半ば、パウルス3世の時代で、ミケランジェロによる設計です。

なんだか、前置きが長くなってしまいましたが、久しぶりにカピトリーニ美術館に来たのでした。
今回は、前回来た時には海外に貸し出し中で見られなかったベルニーニの「メドゥーサ」、そして、今年日本で行なわれた展覧会に貸し出されていたカラヴァッジョを中心に観てきました♪
数多くの名作がある美術館ですので、しっかり全部見ようと思ったら、半日から一日かかると思います。
美術館見学は意外と疲れるのですよね~





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いきなりですが、出ました!
私の大好きなベルニーニの「メドゥーサ」(1644-1648)です。

ギリシャ神話で、ペルセウスに退治された(ゴーゴン三姉妹のうちの)メドゥーサは、髪の毛が蛇で、彼女と視線が合う者を石にしてしまうという魔力を持っていました。
とはいえ、もともとは美しい髪の毛を持った美少女だったのに、女神アテーナーの嫉妬によって怪物に変えられてしまったのでした。

このメドゥーサはちっとも怖くありません。
どうしようもない悲しみを感じさせる美しい作品です。

ベルニーニの表現したメドゥーサは、その変身の過程を見事に表現したものと言えるでしょう。
まるで、メドゥーサが自分の変身していく様子を鏡で見ながら、悲しみと激しい苦悩を感じ、その瞬間に自らが石に変わってしまった・・
とでも言うかのような作品♪
見ている私たちも石にならないように気を付けなきゃ~









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グエルチーノの大作もある部屋ですが、カラヴァッジョの絵の存在感が凄過ぎます。
いえ、それだけでなく、怒られてしまうかもしれませんが、ここにはルーベンスの絵などもあるのですが、まったく眼中には入りません。
ルーベンス、もともと好きじゃないし~

しかし、こんな贅沢なことが言えるのも、気軽に西洋美術の名作に触れられる環境にいるからなのでしょう。
触ろうと思えば触れるくらいの距離に近づいて、いつまででも鑑賞できる環境は
ヨーロッパならでは、でしょう。






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カピトリーニ美術館にあるカラヴァッジョの2点♪
どちらも、大好きな作品です。





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洗礼者聖ヨハネ♪

美しい絵ですが、謎めいています~
洗礼者聖ヨハネの頭には光輪もなければ、持ち物とされる十字架も描かれていませんし、犠牲の子羊とは言えないほど巨大な羊が描かれています。
ちなみに、脚のポーズは、ミケランジェロの天井画の人物像のポーズを真似たもの。
カラヴァッジョのリアリズムは、素晴らしいと思います。
本当のところは、何を描こうとしたのかは謎ですけど・・。






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「女占い師」

これ、好きなんです~
ジプシーが良家の若旦那の手相占いをするふりをして、巧みに指輪を抜き取って盗もうとしている場面です。
疑うことを知らない育ちの良い若者と狡猾そうなジプシーの表情がとてもいい!
しかし、このジプシーの表情は、狡猾そうではありますが、どことなく憎めないようなところもあります。





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ここから先は、この美術館での私の定番です。
いつも同じものばかり観るという習性があるので(笑)。

マルクス・アウレリウス帝の騎馬像♪

カトリック世界になってから、異教時代、つまり古代ローマ時代の彫刻は破壊されることが多かったのですが、このブロンズの騎馬像だけは破壊を免れました。
それは・・
当時、この騎馬像が、キリスト教を初めて公認したコンスタンティヌス帝のものだと勘違いされたからでした。
勘違いも、たまには役に立つことがあるのですね♪





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馬を襲うライオン♪

すごい迫力♪古代ギリシャ、ヘレニズム時代の作品です。
1594年に、欠けていた馬の頭と尻尾、後ろ脚などが、
ミケランジェロの弟子、ルッジェロ・バスカぺによって付け加えられました。
馬の頭は、なかったほうがよかったかも・・





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紀元前1世紀のブロンズ像「棘を抜く少年」
この作品は、私の大のお気に入りです。
このポーズが何とも言えないくらいに良いと思います。
足の裏に刺さった棘を抜こうとする何気ない日常の瞬間が、とても可愛らしく表現されていると思います。
現代で言うと、隠れてこっそり写真に撮った感じ♪
大好きなんです~









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これはもうローマの象徴ですから~
おなじみの「ローマのメス狼」のブロンズ像です。
ローマ建国の伝説に登場する双子と彼らを養育したメス狼!
この作品は、紀元前5世紀の作品だと言われていましたが、最近の分析結果によると、中世の頃に制作されたものかもしれないという疑いも出てきているそうです。























ローマにはたくさんの美術館があります。ただでさえ見どころ豊富な街なので、なかなかそのすべてを観ることは難しいと思いますが、自分の好みに合わせて、ヴァティカン博物館ともう1つくらいは、是非観てほしいなぁ・・と思います。


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by mayumi-roma | 2016-10-30 07:32 | ローマの美術散歩
絵になるローマ♪
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と、ある日曜日、聖スザンナ広場を歩いていた私・・・

左に見えるのは、ベルニーニの「聖テレーサの法悦」で有名なサンタ・マリア・ヴィットリア聖堂♪
右手には、16世紀にローマ教皇シクストゥス5世が開通させたフェリーチェ水道を誇示するための噴水ニュメント。
モーゼ像がありますが、あまりに出来が悪くて、期待通りの効果を得ることができなかったと言われています。

日曜日で交通量も少なく、日頃のローマとはまったく違って見えました。
こうして見ると、ローマは、つくづく絵になる街だと思います。
本当に美しい街だなと♪

ここで日常を送る者としては、現実は、社会インフラが途上国レベルで、まるでバロック時代に生きているような気分にもなったりしますが・・
絶望的な気持ちになることは多々ありです(笑)。

それでも、文句を言いながらも、ここに暮らしていけるのは、時々、この美しいローマを感じることができるからかもしれません。
とりあえず、今だけはそんな気分になっています(笑)。


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by mayumi-roma | 2016-10-26 05:52 | ローマの美術散歩
ただ今、修復中~@ミケランジェロのモーゼ像♪


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サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ聖堂のモーゼ像が~~
なんと修復中です。
これでは、説明することができませんね~

下段中央が、モーゼ。
その左右に旧約聖書の登場人物ラクエルとリアがいて
モーゼの上には、法王ユリウス2世。
その後ろには幼子イエスを抱える聖母像。
上段左に巫女、右に預言者が配置されています。
でも、見えるのはモーゼだけ。

このモーゼ像は、皆さまご存じのようにミケランジェロの作品です。
ローマ教皇ユリウス2世は、生前に自分のお墓の壮大な計画を立て、それをミケランジェロの作になる44対の彫刻で飾るつもりでしたが、様々なことに妨げられ計画は何度も変更されます。
その結果、現在では最初に作られた「モーゼ像」だけが残っているわけですが、最終的に「サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ聖堂」に収められたのは、この聖堂が
枢機卿時代のユリウス2世の管轄だったからです。
しかし、ユリウス2世はミケランジェロにシスティーナ礼拝堂の天井画「天地創造」を描かせた張本人でもあるわけですから、ミケランジェロは大変だったでしょうね。

ちなみに、この大計画のためにミケランジェロが作った幾体かの「奴隷像」が、フィレンツェのアカデミア美術館やパリのルーブル美術館に残っています。

モーゼ像は、モーゼがシナイ山で神から受け取った「十戒」を手に山を降りようとするところを表したものです。
今は修復中なので見えませんが、モーゼの左右には、同じ旧約聖書に登場するラクエルとリア姉妹がいます。
ラクエルは、美しくはないけれど子どもを生める女。
リアは、美しいけれど子どもが生めない女。
父親の命令で、二人とも同時に同じ男性に嫁いだという話です。

この作品にミケランジェロが取りかかったのは30歳の頃でした。
そして、完成したのはなんと70歳!
この像のために40年間も翻弄され続けたわけです。
そういうわけで、ミケランジェロは、モーゼ像を「わが人生の悲劇」と呼んでいたそうです。





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この写真は、2年前に撮った写真です。

モーゼの頭には2つのツノがあるように見えます。
この解釈には色々と説がありますが、シナイ山で神から「十戒」を受け取って山を降りる時に、モーゼの額に現れた2つの光を表したものであるとの見方が強いです。

また、視線の鋭さは、ミケランジェロそのものであるとも言われています。
誇り高く、何事にも厳しかった彼の性格そのものが映し出されているそうです。
でも、私には、厳しいと言うより、なんだか悲しそうに見えます。

最後に、このモーゼ像が完成した時のミケランジェロの言葉♪
「Perche' non parli?」(何故、喋らないんだ?)
自分で彫り上げたとはいえ、その、あまりのリアリズムに我を忘れて、叫んだようです。




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祭壇の下に祀られた聖ペトロを牢獄に繋いでいた鎖♪
こういう聖遺物を重要な聖堂に飾ることは大変重要なことだったのですが、真偽のほどは定かではありません。
でも、私は、人々がずっと信じて大切にしてきたことに大きな意味があると思うので、本物だと信じることにしています。

祭壇の後ろには、1577年にヤコポ・コッピの描いた「聖ペテロの解放」のフレスコ画が見えます。
1513年にラファエッロがヴァティカンの教皇居室の間に描いたものを見て影響を受けたのでしょうね。
ちなみに、その「ラファエッロの間」もユリウス2世が描かせたものです。
ユリウス2世は、軍人教皇と呼ばれるほど戦争に明け暮れていた教皇ですが、現在も私たちが天才たちの芸術品を鑑賞することができるのは、この方のおかげかもしれませんね。


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by mayumi-roma | 2016-10-25 06:12 | ローマの美術散歩
ローマの城壁博物館@ミモザ会♪


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懐かしい~~~♪
ローマ旧市街を囲むアウレリウス帝の城壁(紀元3世紀)、ちょうどアッピア街道へ続くサン・セバスチャーノ門のあたりの風景です。

どうして懐かしいのかと言いますと~
息子が高校最終学年の1年間、日本の大学受験で必須の小論文対策に国語の先生に個人指導を受けていましたが、その先生のお住まいがラティーナ門の近くだったので、週に1回はここに来ていたのでした。
一方通行であるため、セバスチャーノ門を抜けて、この城壁沿いに沿って車を走らせていました。帰りはラティーナ門からローマ市街に入るというコースでした。






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サン・セバスチャーノ門♪
この向こう側が旧ローマ市街で、ローマとは反対方向に、ここからアッピア街道が始まります。
この門の要塞が博物館になって無料開放されています。

毎週通っていた頃は、このあたりを時間つぶしにお散歩していたのですが、博物館の開館時間が14時までなので、訪れる機会がありませんでした。
今回、ローマ日本人会の婦人部ミモザ会でここを訪れるというので、参加してきました♪





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サン・セバスチャーノ門の下♪
驚くべきことに、古代ローマには手動式のシャッターがあったそうで、写真でレールのように見える部分は、シャッターが降りる通り道だったのだそうです。






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門をくぐった内側に博物館の入り口があります♪
無料というのはいいですね。
ローマ市からも案内してくれるガイドさんが来てくれました。





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ちょっと後ろを振り向くと、もう1つ門が見えます。
これは、水道橋の跡です。






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博物館の内部では、いかにしてこの城壁を建設したか、それが長い年月の間に何度も増強されていき、どのように変化していったかをパネルで説明しています。
でも、こういう説明より、なんといっても、あのローマの城壁の中に入るという事実に酔いしれます~(笑)





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博物館の窓から、ここから始まる旧アッピア街道を見下ろしたところ♪
この先には、ドミネ・クオ・ヴァディス教会、城壁の外のサン・セバスチャーノ教会、3つのカタコンベ(ドミティッラとサン・カリストとサン・セバスチャーノ)があり、さらにその先には古代ローマの遺跡や墓標が続きます。







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城壁のテラスその1♪

訪れる人はほとんどいません。
観光客でここまで足を延ばせる人は少ないでしょうね。
でも、コロッセオ同様、過去に思いを馳せることができる場所です。
いや、人がいない分、より瞑想に耽ることができるかもしれません。
古代ローマっていいなぁ・・






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最上階のテラス~
つまり城壁の見張りの塔のてっぺんということです。






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先ほどの写真「テラスその1」が中央左寄りに見えます~






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ここから眺めるローマは本当に綺麗♪
松の木はローマの象徴♪






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城壁の上も歩けるそうですが、今日は時間がなかったので~
今度一人で瞑想しに来ようかしら!?






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こちらは、ラティーナ門のそばにある八角堂♪
聖堂に書かれた落書きが悲しいですね・・

この聖堂は、サン・ジョヴァンニ・イン・オレオ聖堂♪
伝説によると、紀元92年、ドミティアヌス帝のキリスト教徒迫害の際に、キリストの最も愛した使徒ヨハネが煮え立つ油釜に入れられた場所とされています。
オレオはラテン語で油という意味です。
しかし、ヨハネは殉教しませんでした。
当時80歳をこえる高齢だったにもかかわらず、この拷問に生き延び、ギリシャのパトモス島に流され、そこで「ヨハネの黙示録」を書いたと言われています。
ちなみに、皆さまがよく混乱する洗礼者聖ヨハネは、キリストの「はとこ」で別人です。

その使徒聖ヨハネに捧げられた聖堂は、16世紀初頭にブラマンテのプランで建立されたと言われていますが、17世紀半ばに、ベルニーニと並ぶバロックの巨匠ボッロミーニが、フランチェスコ・パオルッチ枢機卿の要請で大幅な改修工事をしました。
確かに、一目見て、これはボッロミーニの作品だと思う程、彼の特徴が顕著に現われています。

今日は、教会も見学するということだったので、私はてっきりこちらの非公開の教会かと思っていました。
そうしたら、違っていたんです~
勘違いした私が悪いけど、それがちょっと残念だったかな。
でも、見学した教会も、見ている時はそうでもないと思ったけど、家に帰って調べてみたらなかなか興味深いものだったので、気が向いたら、後日アップするかもしれません。
フレスコ画がボロボロに傷んでいたので、写真はほとんど撮りませんでしたけど。

今回のミモザ会は、古代ローマに思いを馳せ、いかに古代ローマが偉大だったか、いかにローマが美しい街であるかを再認識できる機会となりました。
でも、同時に、どうして、現在のイタリアはこれほどまでに生きるのが難しい場所になったのかという思いも・・
実に残念なことであります。

「城壁博物館」(Museo delle Mura)
Via di Porta San sebastiano 18, 00179 Roma
入場無料
開館時間:火曜日から日曜日まで 9:00~14:00


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by mayumi-roma | 2016-10-20 05:13 | ローマの美術散歩
ファルネジーナ荘の歴史的落書き


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雨に濡れるヴィッラ・ファルネジーナ(ファルネジーナ荘)♪

数日前の寒さはどこへ~~!?
相変わらず雨は多いですが、再び暖かくなって、暑いくらいです。
秋のお天気は気まぐれです。
本当に着るものに困ってしまいます・・

さて、ファルネジーナ荘は、私の大好きな場所です。
先週、久しぶりに訪れてみました♪

ここにはラファエッロのフレスコ画があるのに、ローマにはあまりにも見るべきところが多過ぎるためか、はたまた、トラステヴェレという街の中心からは少しはずれた地区にあるせいか、訪れる人はそれほど多くはありません。
でも、ここは一押し♪
ルネッサンスの空気を感じる静かで落ち着いた場所です。
ファルネジーナ荘の道をはさんだ向かい側にはコルシーニ宮殿もありますし、そこはかつてスウェーデンのクリスティーナ女王が暮らした場所で、現在は美術館になっており、カラヴァッジョの絵「洗礼者聖ヨハネ」があります。





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ラファエッロのガラテア♪
ラファエッロらしい繊細で優美な絵です。
好みもあるとは思いますが、私はラファエッロが描いたものなら、なんでも素晴らしいと思うタイプではありません。
彼の作品には波があるなぁ・・と思います。






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「アモーレとプシケの間」♪
ガラテアの間より、中庭に面したこちらの広間のほうが好き♪
明るくて、開放感があって、華やいだフレスコ画も好み~
ラファエッロとその工房の作品ですが、私は、ガラテアよりこちらのほうが好みです。
たぶん、それは、フレスコ画が建築とともに完全に一つの世界を作り上げているからなのでしょう。

ファルネジーナ荘の詳しい説明は、過去記事に書いてあります。
興味ある方は、こちらへどうぞ~
1階部分を詳しく説明しています。
ルネッサンスの宝石、ファルネジーナ荘(その1) ←クリックすると別ウィンドウで開きます。





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2階の「遠近法の間」も大好きです♪
このフレスコ画を描いたのは、建物を建築したバルダッサーレ・ペルッツィ。
壁に描かれたフレスコ画なのに、床が続いて、本当にそこにバルコニーがあるよう♪
バルコニーからは美しいローマの風景も楽しめます(笑)。
当時のローマの風景を知る上でも、絵画は貴重な証人ですね♪






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1527年のサッコ・ディ・ローマ(ローマの略奪)の際、この別荘は、ドイツ傭兵部隊、ランツクネヒトのねぐらとなりました。
その際に傭兵たちが書いた落書きが今でも残っています。






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こちらにも・・・
ヴァージニアって書かれているけど、故郷に残した恋人の名前でしょうか?
歴史的落書きは、全部で3つありますが、ルネッサンスの美しい至宝・ファルネジーナ荘が、この程度の被害で済んだのはラッキーだったのかもしれません。
フレスコ画をめちゃくちゃにしようと思えば、できたはずですから。
しかし、落書きだなんて、人間のすることは、今も昔も変わっていないのですね・・

2階部分の詳しい説明を書いた過去記事はこちら♪
ルネッサンスの宝石、ファルネジーナ荘(その2)←クリックすると別ウインドウで開きます。

Villa Farnesina
Via della Lungara 230
月曜から土曜まで9:00~14:00
日曜・祭日はお休み


私の翻訳本~♪
初版の在庫が少なくなってきました。お買い求めはお早めに♪
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7月22日に、私が翻訳した「レオナルド・ダ・ヴィンチの秘密 天才の挫折と輝き」(河出書房新社)が発売となりました。
これまでにないタイプの画期的な美術エッセーです。
知識がなくても読めます。
けれども、美術愛好家にも読みごたえのあるものとなっています。
孤高の天才ではなく、人間レオナルドの真の姿が描かれています。

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by mayumi-roma | 2016-10-16 05:37 | ローマの美術散歩
イグナチオ・デ・ロヨラ♪

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イエズス会の創設者の一人で初代総長だった聖イグナチオ・デ・ロヨラ♪
ローマのジェスー教会に隣接する建物に、イグナチオがその生涯の最後の12年間を過ごした部屋が残っています。
何年か前にも記事にしたことがあります。
ここは入場無料で訪れることができますが、月曜日から土曜日の午後4時から6時までの開館です。





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聖イグナチオの部屋に通じる廊下の素晴らしいフレスコ画には、いつもうっとり♪
テンションが上がってしまいます。
ローマのサンティニャッツォ(聖イグナチオ教会)の天井画を描いた、イエズス会の修道士でもあったアンドレア・ポッツォの作品です。
遠近法(正確には1点透視図法)を使って、2次元の壁が3次元の空間となっています。





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でも、これを、見て下さい。
ある一点を軸とする遠近法を使っていますから、その地点からは完璧な人物像になって見えますが、近くで見ると、この通り~
脚の短いやけに肥満体のプット―(翼のない天使)になります。





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聖イグナチオが使っていた家具がそのまま残っています。
本当に清貧の人だったんだな・・と思います。





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あれれれ~
こちらは、お隣のジェスー教会ですが、どうしたんでしょう!
教会の扉が閉ざされていたので(横からの裏口から入れるようになっていました)怪訝に思っていましたが、何の工事をしているのでしょう!?

先日も、この教会の素晴らしいバチッチャの天井画やザビエルの右腕のある礼拝堂、また、長崎の大殉教図を紹介しましたが、今日は、別のお宝を紹介します♪





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ザビエルの右腕のある礼拝堂の真向かいに、聖イグナチオ・デ・ロヨラのお墓があって礼拝堂となっています。
この礼拝堂の祭壇画の絵が、毎日午後5時半になると開いて、うしろに収められている聖イグナチオの彫像が現われるのです。

私は、昔からこれを1度見たいと思っていましたが、夕方5時半にジェスー教会に行くということがなかなかできなくて、ローマに暮らして32年にもなるのに、まだ見たことがありませんでした。
たまたま、イエズス会にゆかりのある友人がいらしたことから、強引に誘って、わざわざこの時間にやってきました♪





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5時半になったら、すぐに始まるのかと思っていたら・・
荘厳なミサ曲とともにスポットライトが当てられて、説教が始まるのでした。
最終的に、祭壇画のすべての部分に光が当たった時点、およそ15分くらい経ってから、祭壇画が下に降り始めます。





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これは、祭壇画が途中まで降りたところ~





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絢爛豪華な聖イグナチオの姿が~~~!!
この彫像、すごかったです。
エメラルドやルビーが散りばめられていて、とんでもない代物でした。

荘厳なミサ曲と説教、祭壇画のうしろの彫像・・
バロック時代によく使われた仕掛けですが、やっぱり感動しました。

ただ、暮らした部屋から思い浮かべる彼のイメージは清貧な人。
聖イグナチオが、このような豪華絢爛なお墓を望んでいたとは思えませんが、後年の人々にとって、彼がそれだけ偉大だったということでしょう。


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by mayumi-roma | 2016-10-13 06:03 | ローマの美術散歩
奇跡のイコンに感動@スカラ・サンタ(聖なる階段)♪

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スカラ・サンタ(聖なる階段)♪
サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂のそばにある小さな聖堂です。
サン・ジョヴァンニ大聖堂の一部をなすものです。




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聖なる階段を一段ごとにお祈りをしながら膝まずいて上っていくカトリックの信者たち・・

この階段は、キリストの処刑を命じたエルサレムのローマ総督ピラトの官邸にあったものです。
十字架にかかる前のキリストがこの階段を上り下りしたため、キリスト教を公認したコンスタンティヌス帝の母、聖エレナによって、326年にローマに移されました。

階段は全部で28段。
膝まずいて祈りながらでは、とても時間がかかりますし、膝も痛くなります。
このシーンはいつ見ても心に響くものがありますが・・・
今回、私が一番感動したのは、別のものでした。






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膝をついて祈りながら上らない訪問者のために、普通の階段もあります。
その階段を上って、上にある教会(礼拝堂)に行くと、そこには、何の扉なのか分からない重い青銅の扉があります。
これこそが、4世紀にコンスタンティヌス帝がサン・ジョヴァンニ大聖堂を建立し(サン・ピエトロよりも古いローマで初めての聖堂です)、隣接するラテラーノ宮殿がローマ教皇の居城となって以来、1309年のアヴィニョンの捕囚まで(その後フランスからローマに戻ってからは教皇庁はサン・ピエトロに移りました)、教皇のプライベート礼拝堂として使われていた、これ以上に聖なるものはないと言われる古い礼拝堂の入り口なのです。






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Sancta Sanctorum (Santo dei Santi)・・

日本語では、至聖所という訳が出ますが、ちょっとニュアンスが違うような気がします。
直訳で「聖なるものの中でも最も聖なるもの」つまり、「これ以上に聖なるものはない場所」というほうが分かりやすいような気がします。

とても小さな空間ですが、そこには聖なる空気が満ち溢れていました。
これは、なんと言ったらいいのかな・・
ここだけ、空気が違うのです。
いわゆる「気」を感じるような感じです。





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上を見上げると、聖人たちのフレスコ画が・・
上部は13世紀のカヴァリーニ工房、下部は16世紀末のマニエリストたちによるもの。






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天井には、新約聖書の収められた4つの正典、福音書を書いた4人の聖人の姿がそれぞれのシンボルで描かれています。
聖マタイは天使(下)。
聖マルコはライオン(右)。
聖ルカは雄牛(上)。
聖ヨハネはワシ(左)。





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こんなお宝も~~♪
これは、なんと、最後の晩餐でキリストが座ったイスの一部です。
信じる信じないは、人それぞれ。
私は信じます。





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しかし、もっとも感動したのは、祭壇に飾ってあるキリストの肖像画なのです。
これこそが、この礼拝堂の中で聖なる気配を生み出しているものなのです。
金銀宝石で飾られているのは後年になってからです。

今日では、キリストは白人の姿で描かれることが多いのですが、パレスチナで生まれたキリストは、実際には浅黒い肌をしていたのです。

このキリストの肖像画は、アケロピタと呼ばれるものです。
つまり、人の手によるものではなく、奇跡によって生まれたものということです。
これは、神によって描かれた、初めての、そして唯一の自画像なのです。

信じる者は信じればいいというお話ですが、私は信じます。
この絵を実際に見た私は、信じざるを得ない!

この礼拝堂に入ると、誰かに見つめられているような感覚に陥ります。
実に不思議な絵です。
何故なら、私たちが絵を見るのではなく、私たちが絵のキリストに見つめられているのです。
この中のどこにいても、キリストの目は私たちのほうを見ています。
あり得ないようなことがあり得ている事実!

私はカトリック信者ではありませんし、非科学的な人間でもありませんが、この世の中には説明できない不思議なことが起こると思っています。

なんともいえない深い感動を受けたmayumiでした♪

こんな風に教会巡りをしていて、私ったらよく信者さんにならないものですね。
芸術的観点から人間と宗教を見つめているので、そこにははまらないのです♪


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by mayumi-roma | 2016-10-11 05:39 | ローマの美術散歩
激混みのヴァティカン博物館♪
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ヴァティカン、サン・ピエトロ大聖堂♪






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慈しみの聖年なので、聖なる扉が開いてます。
この扉をくぐるのは、今年、2度目♪
2000年の聖年の時もカウントすると、3度目~
これで、私のこれまでの罪は帳消しになったかしら!?






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世界一の規模を誇るサン・ピエトロ大聖堂ですから、その壮大さは感覚が麻痺してしまうほど・・
ものすごい人だけど、さすがにここまで大きいと、そんなに混んでいるようには見えません。

でも~
写真奥のベルニーニのバルダッキーノ(大天蓋)の前や、ミケランジェロのピエタ像の前、要するに見所の前は、満員列車並みの人、人、人!
よく見えないし、ましてや人が入らないように写真を撮るのは至難の技!
時間がかかります~







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言わずと知れたミケランジェロのピエタ像♪
これは、やはり素晴らしいですね♪

人それぞれ好みがあると思います。
そういうわけで、私は、時代は違うけれど、彫刻はベルニーニ派なのです。
ミケランジェロの彫刻はあまり好みでないのです。
ですが~
この彫刻は、彼の他の彫刻作品とは異質だと思います。
若かったからなのかどうかは分かりませんが(25歳の時の作品)、力強さより繊細さを感じます。
だから、好きなのです~






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記事では順序が逆になりましたが、サン・ピエトロ大聖堂に行く前に、ヴァティカン博物館に行きました。

システィーナ礼拝堂から出口と書いたほうに進まず、もう一つの出口に降りると大聖堂に直接入れますから、いちいち博物館を出て遠回りをして大聖堂に行って再び並ぶという無駄なことをしなくて済むので、時間のロスがなくなるからです。

しかし、ヴァティカン博物館の混み具合は普通じゃありませんでした!
芋の子を洗うような状態!
日本人はほとんどいないように思いましたが、各国からの団体客、個人客・・
すごかった~
10月もまだハイシーズンなのでしょうね・・
11月になったら少なくなるかな!?

システィーナ礼拝堂も、とてもゆっくり鑑賞なんてしてられない感じでした。
ヴァティカンの警備員、いったい何様?と思いますが、「立ち止まるな、早く出ろ」と追い立てること、追い立てること!
この博物館に来る人は、これを見るために来ているのですよ~~

ゆっくり座って見たいから、端っこにある僅かな座席が空くのを待って、座りました。
これも忍耐~
座ってゆっくり見たいのは誰もが同じ。
ぼやぼやしていると、いち早く他の人に席を取られてしまいます。
そういうわけで、やっぱり時間がかかってしまうのです。
ミケランジェロの好き嫌いは別にしても、システィーナ礼拝堂、天井画の「天地創造」と祭壇画の「最後の審判」は、人間技とは思えない比類なきものですからね~
ゆっくり見たいです♪

私は、天地創造のほうが好き♪
特に「アダムの創造」♪

キリストの物語のサイクル画の一つ、ルカ・シニョレッリの「最後の晩餐」もしっかり見て、ユダの肩に描かかれた小さな悪魔(←中世的で少し笑えます)もチェックしてきました(翻訳したレオナルド本に出てくるので)。







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ラファエッロの間は、最も美しい「署名の間」が、囲いで閉じられていて、ほとんど見ることができません。
お隣の「火災の間」から、こんな風に「アテネの学堂」が見れるだけです。
これもまた、私が翻訳したレオナルド本に出てくるので、プラトンとして描かれたレオナルドの姿に挨拶できてよかったで~す♪






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「荒野の聖ヒエロニムス」By レオナルド・ダ・ヴィンチ♪

絵画館にももちろん行きました。一番最初に~
システィーナ礼拝堂からサン・ピエトロ大聖堂に出るため、先に見ておかないと、後では行けませんから。

この作品は、一目見て分かる通り、未完です。
レオナルドに未完の作品が多いのは、完璧主義者だったからだと言われますが、これは少し違います。
レオナルドは、当時の慣習を守ることをせず、(当時の人々にとっては)理解不可能な革新的な絵を描くことが多かったので、注文主に下絵を見せる段階で作品を拒否されることが多かったからです。

この絵にまつわるストーリを知っているか知らないかでは、絵の見方が変わってきますから、是非、私の翻訳した本で予習してから、ヴァティカン博物館に行かれて下さいね(笑)♪

私の翻訳本~♪
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by mayumi-roma | 2016-10-06 05:25 | ローマの美術散歩
  

ローマ在住32年♪永遠の都からお伝えする私(上野真弓)の日々の暮らしや考えること。そして大好きな美術について・・
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