カテゴリ:ローマの美術散歩( 300 )

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先日のボンコンパーニ・ルドヴィシ邸の「ユピテル、ネプトゥルス、プルート」♪
この天井画は油彩で、この世を構成する4つの元素(空気、火、水、大地)をカラヴァッジョ独自の発想で寓意的に表現したものです。

このあとは、お決まりのカラヴァッジョ巡礼へ出かけました♪
このブログにはよく登場している場所ですけどね。





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ローマのフランス国民教会、サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会♪
この日は、Domenica delle palme(枝の主日)でした。

枝の主日とは、復活祭の1週間前の日曜日で、ここから聖なる週が始まるのですが、この祝日は、イエス・キリストがロバにまたがりエルサレムに入城した時を記念するものです。
群集がシュロ(ナツメヤシ)の枝を手に持って迎えたため、この日のミサでは、シュロの葉が祝別されますが、世界各国どこででもシュロの葉が手に入るとは限らないので、地域によって他の植物の葉も使います。





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ちょうどミサが終わったばかりで、フランス人の信者さんたちが司祭とお喋りしています。
フランス系の建物の前では必ず、軍の兵士がしっかり警備しています。




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この教会のコンタレッリ礼拝堂はいつでも人だかりです。
何しろカラヴァッジョの祭壇画が3点もあるのですから~
いずれもカンヴァスに描かれたものです。
カラヴァッジョはレオナルドと同様、フレスコ画を嫌っていました。




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「聖マタイと天使」の天使の手ぶりが秀逸過ぎます♪
天使は何をしているのでしょうね?
10月発売予定のカラヴァッジョの本を買って、謎を解き明かしましょう~(笑)





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左の「聖マタイの召命」♪
光と闇を巧みに使った革新的な絵は、イエスが収税人のマタイをお召しになる瞬間を描いたもの。
誰がマタイなのか論争がありますが、イタリアでは一貫して、自分の胸元を指さす髭の男がマタイと解釈されています。
私は一時、揺れ動いた時期がありましたが、今では髭の男がマタイだと100%確信しています。
詳しくは、10月発売のカラヴァッジョの本を読んで下さいね~(笑)





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サンタゴスティーノ教会♪
サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会のすぐ近くです。
個人的には、あらゆる点で、こちらの教会のほうが好きです。





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まだミサを行なっていました。
ラファエッロの小さなフレスコ画「預言者イザヤ」が優しく語りかけてくれます。
私は、このフレスコ画こそ、ラファエッロの最高傑作だと思っています。





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「ロレートの聖母」♪
これは、私の中でカラヴァッジョのベスト5に入る絵です。
崇高な聖なる存在をこれほどまで身近に描くということは、反宗教改革の時代にはスキャンダルであったと同時に、その方向性に合致するものでもあったわけで、このような革新性を持っていたカラヴァッジョはやはり稀有の才能を持っていたのだなぁ・・と痛感させられます。




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冒頭に述べた「枝の主日」で祝別される植物の葉は、イタリアではオリーブが使われます。
カトリック教徒ではないけれど、私も1枝、大好きなサンタゴスティーノ教会から頂いて来ました♪

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私の翻訳本です♪
「レオナルド・ダ・ヴィンチの秘密 天才の挫折と
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by mayumi-roma | 2017-04-13 04:41 | ローマの美術散歩
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このところ、ローマは快晴が続いています。
何でも、私の担当編集者さまは晴れ女だそうなのです。
この日は、彼女たちがローマに到着した土曜日で、滞在先のスペイン広場からぶらぶらとパンテオン周辺までお散歩しました。

パンテオンは、ローマの初代皇帝アウグストゥス(シーザーの養子だったオクタビアヌス)の右腕で、のちに義理の息子となるアグリッパが紀元前25年頃に建立しました。
しかし、その後、火事のため消失!
紀元120年前後にハドリアヌス帝が再建し、それが現在もそのまま残っています。








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パンテオンの前では、大道芸人と言っては失礼ですね、テノール歌手が歌っていましたが、この方の声が素晴らしかったのです。
とても上手な方でした。
歌にしろ絵にしろ、芸術の世界で食べていくことは難しいですね。
上手なだけではダメという厳しい世界です。





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パンテオンを外から眺めるだけではダメですよ~
中に入ってこそ、この素晴らしい古代の建築物の良さを実感できます。
私がローマで最も愛する建築物です。
このブログにはコロッセオがよく登場しますし、ローマのシンボルは何かと聞かれれば、迷わず「コロッセオ」と答えるわたくしですが、ローマで私が最も美しいと思う建築物、ローマで私が最も愛する建築物は、パンテオンなのです。
古代ローマ人の知恵と技術を結集させて、完璧と言えるほどの美を作り上げた、まさに黄金比の建築物だと思います。
この建物が、古代ローマ時代から現代にまで原型を保ったまま残っているというのは奇跡だと思います。





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ラッファエッロのお墓にもお参りしました~
彼もパンテオンに魅せられた一人で、自分の死の際にはパンテオンに葬られることを遺言しておいたのでした。
ミケランジェロも、ローマに来て初めてパンテオンを見た時に感動して、「これは天使の設計した建物だ」と言ったそうです。
(ここだけの話、私はミケランジェロがまったく好きではありません)





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パンテオンの近くに来たからには、世界一美味しいと言われているタッツァ・ドーロの「ローマ風かき氷」を食べなきゃ~





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編集者さま御一行2名様とわたくしのローマ風かき氷「グラニータ・ディ・カフェ」が3つ並んだところ~
こうやって並ぶと、何だか可愛いですね♪
生クリームがてんこ盛りですが、ローマの生クリームにはお砂糖が入っていないので、グラニータの甘さと混ざって絶妙な美味しさになるのです~
立ち食いだから、1つ3ユーロ♪
昔に比べれば値上がりましたが、気軽に食べれる価格です♪






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パンテオンの周辺と言えば、もう一つの有名カフェ「サンテウスタキオ」♪
どう見ても、カフェと言うよりはバールなのですが、このお店自体がカフェと自称しているのです(笑)。
ここのエスプレッソはローマ1と言われています。
やっぱり、ここでも2人にエスプレッソを飲んでもらわなきゃ~
このお店は店内がとても狭くて、異常な混み具合だったので、残念ながらエスプレッソが3つ並んだ写真を撮るのは断念しました。
企業秘密らしいふんわり柔らかい独特のエスプレッソ、確かに他では絶対に飲めない代物です~
立ち飲みだと、1杯1ユーロ30セント♪
まだ試していない方は是非どうぞ~

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by mayumi-roma | 2017-04-11 06:34 | ローマの美術散歩
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きゃあ~、12月に見学したボンコンパーニ・ルドヴィシ家のお屋敷に、
また行くことができました♪
ピンポンと呼び鈴を押して・・(驚)








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お屋敷の玄関♪

私が翻訳を手掛けている本のイタリア人原作者、コスタンティーノがボンコンパーニ・ルドヴィシ家の当主夫妻と親しくしているため(全然、知りませんでした!)、予定にはなかったのですが、急きょ、お屋敷までグエルチーノとカラヴァッジョの天井画を見に行くことになったのです。
しかも、本来なら写真撮影禁止のところ、写真撮り放題♪
ここぞとばかりに写真を撮りまくりました~(笑)







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ミケランジェロ作と言われるサテュロスの像♪
これは、やはり本当にミケランジェロ作のようで、
証明する歴史的資料が見つかったそうです。
コスタンティーノが指さしているのは、サテュロスの大事な部分。
ここに穴が開いていて、噴水の役割を果たしていたそうで・・・
小便小僧みたいですね(笑)。






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グエルチーノの「アウロラ」(曙の女神)は本当に素晴らしい♪
12月に行った時には、大きなクリスマスツリーが飾られていたので、一瞥で全容を把握するのがちょっと難しかったのですが、今日はバッチリ!
いや、これは、本当に大傑作です♪







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左側の肖像画は、こちらのボンコンパーニ家から出た
ローマ教皇グレゴリウス13世の肖像画♪
在位は、1572年から85年まで。
グレゴリウス暦を採用したことで有名な教皇です。
また、日本でキリスト教が禁止される前の安土桃山時代に、
伊東マンショを中心とするキリシタンの少年団、
天正遣欧少年使節団がローマを訪れて謁見した教皇でもありました♪






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2階にあるもう一つのグエルチーノの天井画、「ラ・ファーマ」(名声)♪







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そして、そして、なんといっても、カラヴァッジョの天井画「ユピテル、ネプトゥルス、プルート」に、また会えたことが何よりも嬉しかったのでした♪
この天井画は油彩で、この世を構成する4つの元素(空気、火、水、大地)をカラヴァッジョ独自の発想で寓意的に表現したものです。

写真は撮れましたが、天井が低いので、全体像を撮影するのはとても難しい。
でも、自分の目に焼き付けておくのが一番大切なので、写真は二の次です~

この天井画はもう一度見たいと思っていたので、本当に嬉しかったのです。
編集者さま御一行も感激しておりました。
とってもラッキーでした♪
絵の説明は、以前、記事にしていますので、本日は省略~

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by mayumi-roma | 2017-04-10 04:26 | ローマの美術散歩
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今日は、様々な用事をこなしましたが、その一つが、先日の東北支援バザーのロッテリア(くじびき)で当たった賞品を受け取りに行くことでした。
去年も日本酒が当たっていたのですが、取りに行けずじまいだったので、今年は絶対に受け取りに行くぞ~と心していました。
バザーをオーガナイズしたM&M社(テレビ番組のコーディネート会社)は、9月20日通りにあります。
この通りに行くからには、その端っこにあるこちらの教会の中に入らないではいれません!





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Via Venti Settembre(9月20日通り)のサンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会♪




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素晴らしいバロックの教会♪





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大規模な絵画とストゥッコ装飾や建築も含めて一体化した空間♪
華麗な、まさに華麗としか言いようのない盛期バロックの絢爛豪華な装飾です。
ストゥッコの天使たちが落っこちてきそう・・





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しかし、この教会で最も素晴らしいのは、ご存じ、ベルニーニのコルナーロ礼拝堂です。
ベルニーニが手がけた、建築と絵画と彫刻が一体化した劇場とも呼ぶべく芸術♪

神と一体化した法悦にある美しい聖女と天使、視線を上に向けると、そこは神のいる天国・・
隠れ窓から入る自然光が聖女を照らすように仕掛けられています。

わたくし、毎回、同じような写真を撮って、毎回同じようなことを書き綴っていますね♪(笑)
でも、写真に撮らざるを得ない気持ちになるし、好きなものは何度だって書きたい!





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聖テレサの法悦 By ベルニーニ♪
奇跡のような美しさ♪
彫刻で表現された神の光が聖テレサの頭上に注ぎ、その光は、隠れ窓からの本当の光によって輝いています。

聖テレサが経験した(夢の中か幻視かですが、当時は本当にあった奇跡と捉えられていました)天使に矢で心臓を射られ、激しい苦痛と同時に感じる神と一体化する法悦・・・
ここでは、天使が矢を刺そうとしています。
この天使の何とも言えない表情♪





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偉大なるベルニーニ劇場♪
聖テレサの法悦を、両側のバルコニー席から観ているコルナーロ家の人々と一緒に、私たちも観ようではありませんか!





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M&Mで受け取って来た賞品で~す♪
フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ教会の香水とTシャツ♪
嬉しい~♪

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by mayumi-roma | 2017-04-07 02:42 | ローマの美術散歩
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Piazza della Pietra(石の広場)♪

私がトレヴィの泉からパンテオンへ向かう時のお気に入りの通り道です。
ローマの街を歩いていると、時々ハッとさせられることがあります。
ここもそんな場所の一つでした。
今では、ハッとはしません。
「好きだな~、この雰囲気!」と思うだけです。

これらの円柱は、古代ローマの神殿の一部だったのです。
古代ローマ帝国のハドリアヌス帝は死後、神格化されました。
そして、後継者だったアントニウス・ピウスによって、ハドリアヌス帝の神殿が紀元145年に建立されたのでした。

この神殿の遺跡を上手に取り入れて、17世紀、バロック時代の建築家カルロ・フォンターナが新たな建物を建設します。
当時のローマは教皇庁がおさめる国でしたから、ヴァティカンの税関事務所として使われていたそうです。
そして、1831年以降、現在に至るまで、この建物はローマの証券取引所となっています。
でも、ローマの金融街の中心?
って、感じはしないなぁ・・(笑)
経済の中心はミラノですからね~

今では、高さ15メートルのコリント式の円柱が11本残っているだけですが、ここを通るのが大好きなわたくしです。
あ、でも、ここの広場のカフェ(写真奥)ではお茶したくありません。
一度、お友だちとここのカフェの屋外でお茶をした時、ハトのフンが空から直撃!
ほとんど飲んでいなかったカップの中に入りました。

ローマにはハトやカモメの数が異常に多くて、たいていは建物の屋上や窓枠にとまっています。
そして、そこから飛び立つ時に必ず余計なものを落とすのです。
本当に要注意です。
皆さまも気をつけて下さいね♪

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by mayumi-roma | 2017-03-14 07:49 | ローマの美術散歩

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ローマ、共和国広場にあるサンタ・マリア・デリ・アンジェリ教会♪
昨日のブログにアップしたミトライの彫刻がある教会です。
過去にも2度ほど紹介したことがありますが、たぶんブログを始めて間もない7,8年前だったので、もう1度、簡単にご紹介します。

正式名称は、サンタ・マリア・デリ・アンジェリ・エ・デイ・マルティリ教会で、サンタ・マリアは聖母マリア、アンジェリは天使、マルティリは殉教者という意味です。

古代ローマ時代のディオクレティアヌス帝の浴場跡(3,4世紀)の大浴場部分に、1562年、ミケランジェロの設計で建てられた教会です。
外観は、古代遺跡をそのまま活かした作りとなっています。
また、この教会は、イタリア政府の教会ですので、国葬を行なう場合は必ず、この教会で行なわれます。





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教会の扉が、またしびれるほどに素晴らしいのです♪
ポーランドの彫刻家、イゴール・ミトライ(昨日の大理石の彫刻の作者!)の2006年の作品で、ブロンズ製です。
扉の重さは、2つあわせて3トンもあります。



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右側の扉は、受胎告知を表わしたものです。
大天使ミカエルが聖母マリアに神の子を宿したことを伝える場面♪
扉から浮き上がって来たような感覚・・
現代風のテイストでありながら荘厳な雰囲気と言葉にならない言葉が伝わってきます。
素晴らしいと思います♪






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入り口になっている方の扉には、人間の罪のあがないに十字架で苦しみを受けたキリストの姿が♪
しかし、このキリストは美しく、力強くて、十字架上の死を超えたことを示しています。
そうです。
主題はキリストの復活なのです。






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キリストの下には、ミトライお得意の包帯にまかれた頭部と手のひらの彫刻が・・・
これは他の殉教者を表わしています。

ミトライの彫刻にはしびれてしまうわたくしなのです。






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教会の中に入ってすぐ左にある聖ペテロ礼拝堂♪
ここに、洗礼者聖ヨハネの頭部の彫刻があります。
格子越しにしか見ることはできません。
祭壇画は、ジローラモ・ムツィアーノの「鍵の受託」♪






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こちらが、昨日の記事にも登場した「洗礼者聖ヨハネの頭部」の彫刻 By イゴール・ミトライ(2006年)♪
カッラーラの大理石を使っています。






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「LA MERIDIANA」(日時計、子午線)

この教会で最も重要なものです。
1702年に当時のローマ教皇クレメンス1世によって作られ、1846年まで使用されていました。
天文学上の1年が365日と4分の1日なので、暦とのずれをこの日時計によって修正していたそうです。





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日時計の続き♪
教会に入って右端から中央の主祭壇まで続いています。

ミケランジェロは、この教会の設計をギリシャ正十字形にしました。
そのため、教会の全体像を写真に撮るのは、パノラマ機能を使わない限り無理です。




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「ガリレオの振り子」(Giuseppe Gallo 2008年作)

地動説を唱えたガリレオ・ガリレイの生誕445周年を記念して、2009年に飾られた作品です。
その際、前ローマ教皇のベネディクト16世がガリレオの地動説を正式に認め、この教会で、ガリレオを讃えるミサを行ったのです。

ガリレオは、天動説の時代の異端審問を巧みに逃れることができましたが、そのいっぽうで、ジョルダーノ・ブルーノは、1600年にカンポ・デ・フィオリで火あぶりの刑になっています。

そうそう、おそらく、カラヴァッジョとガリレオは、以前、私が訪問したルドヴィシ・ボンコンパーニ邸で会ったことがあるようです。
ちなみに、翻訳しているカラヴァッジョの本の内容とは無関係ですので、あしからず(笑)。

この教会は、ミケランジェロが設計したというくらいで、それほど見るべきものは多くない教会ですが、共和国広場の近くにいらしたら、是非寄って下さいね♪

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by mayumi-roma | 2017-03-12 06:54 | ローマの美術散歩

ローマ歌劇場,その2♪


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ローマ歌劇場〈オペラ座)見学の続きです♪
実は、この写真は舞台の上から撮ったものです。
オペラ座の好意で、特別に舞台の上、舞台裏も見学させてもらったのでした。
さすが本場の歌劇場は、一番上の天井桟敷も豪華な感じに見えますね♪
中央は、ロイヤルボックスです。

オペラ座が北イタリアの歌劇場に比べて若干格が落ちるというものの、
それでも一流と言えます。
ここでは、過去に多くの有名な作曲家や指揮者や歌手たちが登場しています。
日本人初の国際的オペラ歌手、三浦環(みうら・たまき)も、20世紀初頭に、
ここで18番の蝶々夫人を歌っています。
マリア・カラスも1948年にここでデビューしました。
もちろん、三大テノールのドミンゴ、カレラス、パバロッティも歌いました。
マスカーニ、ストラヴィンスキー、ストラウス、あの有名な指揮者カラヤンも
登場しました!





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ロイヤルボックスをズームで♪






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ロイヤルボックスの中にも入りました♪
1度でいいから、ここからオペラを見てみたいなぁ・・・

そうそう、1958年には前代未聞の大騒動が起こりました。
当時のイタリア共和国大統領、ジョヴァンニ・グロンキがこのロイヤルボックスに臨席していた時のことです。
ベッリーニの「ノルマ」が上演されていたのですが、主役ノルマ役のマリア・カラスが第1幕終了後に舞台を放棄してしまったのです。
そして、オペラ座は怒涛の飛び交う混乱と化したのでした。

カラスは体調が悪く発声がうまくできなくなっていたようです。
裁判沙汰にもなったそうですが、しかし、これは、万が一の場合を考えずに代役を立てていなかったオペラ座側の責任だったのです。
通常は、必ず代役を確保しておきますから。
マリア・カラスは1048年から58年までオペラ座でも歌いましたが、その絶頂期が過ぎたことを象徴する出来事となったのでした。






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この写真は舞台の上です。
現在、ヴェルディ作曲の全4幕からなる「イル・トロヴァトーレ」というオペラが上演されています。
原作はスペインのグティエレスの戯曲で、1853年、ローマのアポロ劇場で初演されました。
アポロ劇場、そうです、オペラ座ができる前に、もともとローマにあったテベレ川畔の劇場です。





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舞台装置にたくさんのワイヤーがかかっています。
現在、パリのオペラ座とコラボレーションをしているそうですが、あちらは、ボタン一つで何もかもが動くシステムなのだそうです。
しかし、ローマのオペラ座は、すべて手動式です。
しかも、モーターは音がするので使えず、特殊なパイプを使って水と油で動かすのだそうで、そのため、この下には24人の係が控え、ワイヤーの上には8人の係が控えているそうです。





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こちらは舞台の下~
舞台装置を動かす係が24人で作業する場所です。





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舞台装置を動かすワイヤーの上~



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でも、ローマのオペラ座にしかないものがあります。
それは、パイプオルガンです。
ヨーロッパの歌劇場で唯一パイプオルガンを備えているのがローマのオペラ座なんですって♪






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いや、もう、オペラ座の舞台裏を見てビックリというか、感動しました。
私たちが舞台を見る時、表の美しい部分だけを見ますが、その裏では・・
一つの舞台を作り上げるのに、それはオペラでもバレエでも演劇でも同じでしょうが、本当に多くの人の努力があって成り立つものなのだな・・と♪
素晴らしいですね♪

楽屋も見学したのですが写真は撮らず~
オペラ座の場合、有名無名を問わず、①の楽屋はオーケストラの指揮者、②の楽屋はソプラノ歌手、③の楽屋はテノール歌手、④の楽屋はメゾソプラノ、⑤の楽屋はバリトン、⑥がバッソと決まっていて、その他の出演者は大部屋になるそうです。





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こちらは、イタリアが王政だった頃、王族が幕間に休憩する場所として作られたサロン♪
天井は低いです。
イタリア人はそもそもそれほど背が高くありませんが、当時はもっと背が低かったそうで。





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ここは、玄関の上に当たるのですが、最後にここで私的には一番感動したものを発見しました♪
オペラ座での公演の際に、有名な芸術家が舞台衣装を作ることがあるのだそうで、ここに、イタリアが誇る超一流の芸術家たちが創り上げた衣装が展示されていたのです。
日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、ヨーロッパ、いや、世界レベルでは超一流の芸術家たちで、私の敬愛する芸術家たち~♪






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イタリアの現代彫刻家、ジャコモ・マンズーが創った衣装♪
1963年に上演されたギリシャ悲劇の「オイディプス王」のためです。
現代彫刻はあまり好きではないわたくしですが、マンズーだけは別!
その彼の創った衣装だなんてテンション高くなりました~





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こちらは、現代彫刻家、アルナルド・ポモドーロの衣装♪
1982年のロッシーニの「セミラーミデ」のためです。

ちなみに、ポモドーロという名前に聞き覚えのある方も多いのではないかと思います。
トマトではないですよ~(笑)
イタリア外務省の前庭や、ヴァティカン博物館の「松ぼっくりの中庭」に球形のオブジェがあるのをご存じでしょうか?
それこそ、ポモドーロの作品なのです。





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こちらで~す♪





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そして、こちらの衣装は、20世紀の巨匠レナート・グットゥーソの創ったもの♪
1970年上演のビゼーの「カルメン」のためでした。

グットゥーソは、表現主義の影響を受けていますが、基本的に社会のリアリズムを描く画家でした。
まさにグットゥーソらしいカルメンの衣装です。
ちょっと感動♪

非常に興味深いオペラ座見学でした~
しかも、オペラ座から参加者全員にプレゼントがあったのでした♪
オペラの2枚組CD、セリフのブックレットつきです。
私はロッシーニの「セビリアの理髪師」のセットでした♪

ええ~~っ、本当にいいの~!?という感じ。

これは、もう近いうちにオペラ座に何か見に行かなきゃね~
天井桟敷だったら17ユーロくらいで見れるから、本当は気軽に行くべきなのでしょうけど、なかなか・・
どうせなら、良いお席から見たいですしね。

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by mayumi-roma | 2017-03-03 06:12 | ローマの美術散歩
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ローマ・オペラ座♪
私の3月は、ローマ日本人会の婦人部門ミモザ会のオペラ座見学で幕を開けました~

オペラ座は、ローマ歌劇場が本来の名称です。
イタリア・オペラ界の最高峰ミラノのスカラ座や、ヴェネツィアのフェニーチェ劇場に比べると歴史も浅く、格も少し落ちますが、それでもオペラ座はオペラ座です。

イタリアは中世以来ずっと分裂国家でしたが、そのイタリアが完全に統一されたのが1870年。
ローマを首都に定めたのが1871年です。
ローマには、テベレ川のそばにアポロ劇場がありましたが、当時のテベレ川には堤防がなく、度重なる川の氾濫で水害にあっていたこともあって、首都大改造計画とともに堤防を築く工事を行なうため、その劇場は取り壊されることになりました。

そこで、ローマの実業家、ドメニコ・コスタンツィ氏は、首都ローマに立派な歌劇場を建設したいと考え、私財をすべて投げ打ってミラノの建築家アキーレ・スフォンドリーニに設計を依頼します。
そうして、1880年に11月27日に依頼人の名をつけたコスタンツィ劇場がロッシーニの「セミラーミデ」の上演で開場します。

実は、コスタンツィ氏はローマ市がその劇場を買ってくれることを期待していたのですが、その願いは彼の生きている間にはかないませんでした。

結局、ドメニコ・コスタンツィ氏はこの歌劇場を自ら運営し、経済的困難はあったものの数多くの世界初演を行うことができました。
1890年5月17日のマスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ」はその代表的な例です。

ちなみに、写真は現在のオペラ座のファサード(正面)ですが、ムッソリーニの時代に改修されたため、当時のものではありません。

この場所には、かつてローマ皇帝のヘリオガバルスの邸宅がありました。
邸宅のブドウ園があった場所です。
ちなみに、この遺跡からは、「眠れる両性具有者」という素晴らしい彫刻が発見され、現在、国立ローマ博物館マッシモ宮殿に展示されています。




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こちらが、その彫刻です。
ギリシャ神話のアフロディーテとエルメスの息子、女性でもあり男性でもある両性具有。
実に美しい作品です。
私のお気に入り♪




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オペラ座の玄関部分。
こちらも、ムッソリーニの時代、1920年代に改修された部分です。
建築家ピアチェンティーニの設計による新合理主義(新理性主義とも言う)のスタイルです。

1926年にローマ市が買収し、王立歌劇場という名称に変更され、1928年2月27日にボーイトの「ネローネ」(暴君ネロのイタリア語名)で再開場します。
この改修工事で、それまで入り口だった場所は、劇場の反対側に移されます。
かつての入り口は、現在ではホテル・クィリナーレの庭園となっています。






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こちらは、当時の王族専用の入り口です。
ここからすぐにロイヤルボックスに上がれるようになっています。





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中に入りましょう♪
特別に舞台の幕を開けてくれました♪




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説明してくれるのは、オペラ座の歴史的資料を管轄する部門の責任者です。
名前は忘れちゃった♪

最初の設計者スフォンドリーニは劇場の音響効果に留意して馬蹄形の内部構造にしました。




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ドーム(丸屋根)には、アンニバーレ・ブルニョーリによるフレスコ画が描かれていますが、寓意的なもので、オペラの1シーンなどを描いたものではありません。
わずか45日で描いたとか・・

さて、このドームの特徴は、写真からはよく分かりませんが(実物を見ても高い位置にあるので分かりません)、ドーム自体が丸く始まる位置にくっついていないということです。
約1メートルのスペースを開けて、浮いている状態なのです。
これは、もちろん、音を逃がして得ることのできる音響効果のためです。





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真ん中のシャンデリア♪
これは、ムッソリーニの時代につけられたものです。
直径が6メートル、27000個のボヘミア(チェコ)のクリスタルを散りばめられた豪華なものです。
シャンデリアまで28メートルもあるので、これを掃除するのが大変なのだとか・・
もちろん、人間が上にのぼるのではなく、シャンデリアをゆっくり下におろしてから掃除するのだそうですが、4年に1回の間隔で掃除を行ない、その作業には15日かかるそうです。





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ドームの下には、ファシズム政権下に再改修を行なった際に、当時の国王ヴィットリオ・エマヌエレ3世、ファシスト党の総帥ベニ―ト・ムッソリーニ、ローマ市長のルドヴィーコ・スパーダ・ポテンツィアーニの名前と再開場の年、1928年という年号が刻まれました。

ファシズムはドイツのナチズムと同じで、決して許されることのないイタリアの歴史的政治的汚点です。
しかし、イタリアでは、あえて、このようなものをすべて残しています。
理由は、忘れないためというものですが、このようなものに嫌悪感を覚える市民が多いのも事実です。

戦後、国民投票で王政が廃止され共和政に代わってから、王立歌劇場からローマ歌劇場(オペラ座)という名称に変更され、1958年に再びオペラ座の改修工事が行われました。
設計は、前回の改修工事と同じピアチェンティーニです。
この改修は1960年のローマ・オリンピック開催にあわせてのものでした。





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舞台と客席の間の一段低くなったオーケストラピット♪





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総座席数は、1600になります♪
長くなったので、続きます~

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by mayumi-roma | 2017-03-02 06:11 | ローマの美術散歩

マニエリスムって・・・

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先日行ったローマのドーリア・パンフィーリ美術館にあったジョルジョ・ヴァザーリの「十字架降下」(1544年)・・・

ヴァザーリは、その著作「芸術家列伝」での方が有名なのですが、画家や建築家としても、そこそこ、いや、かなり成功している人で、フィレンツェのヴェッキオ宮殿の壁や同じフィレンツェの大聖堂の天井にも壮大な壁画を描いていますし、ウフィッツィ宮殿や、そのウフィッツィとピッティ宮殿を結ぶヴァザーリの回廊なども設計しています。
もちろんマニエリスムの芸術家です。
上手いとは思います。
でも、この絵は好きじゃないなぁ・・と思いました。
人物像を詰め込み過ぎ!
過剰!
まぁ、それが、マニエリスムであるわけなのですが・・

そうして、この絵を見ているうちに、マニエリスムとは?と考え始めて、だんだん訳が分からなくなってきたのでした。





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「長い首の聖母」By パルミジャニーノ(1535年)♪

私がそもそもマニエリスムに惹かれたのは(日本の大学でもざっとは勉強していましたが)、フィレンツェのウフィッツィ美術館で実際に自分の目でパルミジャニーノの「長い首の聖母」を見てからで、これは今でも私にとって、マニエリスムの最高傑作だと思っているわけなのですが♪

ラファエッロの古典様式を踏みながらも、どこか異様な絵♪
聖母の首を異常に長いし、身体は蛇のようにクネクネしているし、重心がまったくとれていないような不安定な座り方、抱いている幼子(おさなご)イエスの身体は異常に大きくて、しかも滑り落ちそう!
聖母の周りにいる少年少女たちは、それぞれ別の方向を向いていますしね!
背景も、ここはどこ?的な・・
それにもかかわらず、この絵は不思議な調和を醸し出して、大変優美であるわけなのです。
少なくとも、私の好みとしては♪
これぞ、マニエリスムの巨匠の作品だわ♪
パルミジャニーノは37歳で夭逝したため、作品数は多くありませんが、ウィーンの美術史美術館にも3点あって、見に行きましたし、けっこう私はパルミジャニーノ・フリークだったわけです。
あ、ドーリア・パンフィーリ美術館にも1点あります。

ローマの教会は、後期マニエリスムの画家たちの壁画で飾られているものが多いのですが、ルネッサンスの巨匠たちのマニエラ(手法)を模倣した、個性には欠けるけど、それなりに美しい絵です。
一口にマニエリスムとは言っても、ルネッスサンス末期からバロックまでの長い期間の中で、その傾向は時代や場所で変わってきます。
ですので、ローマの後期マニエリスムの絵がパルミジャニーノとは別物なのは当然です。
でも、これを同じようにマニエリスムの中で定義づけていいのかな?という疑問もわきますが~

1986年に私はローマで16世紀のイタリア美術史を勉強していたのですが、その時には、有名な美術史家で後にローマ市長にもなったというG.Cアルガンの本を使って勉強していました。
ミケランジェロの「最後の審判」(ヴァティカン・システィーナ礼拝堂)には、既にマニエリスムの萌芽が見られ、ラファエッロの「十字架降下」(ボルゲーゼ美術館)にも少し萌芽が・・と教わりました。
さらに、マニエリスムの終了間際の時代のカラヴァッジョの一部の絵にもマニエリスムの影響が見られると学んだのです。
もちろん、その詳細を捉えながらの勉強ということです。
ですが、カラヴァッジョについては、日本の本にもイタリアの本にもその指摘がないのが不思議でたまりません。

と、現在、カラヴァッジョの本を翻訳しているので、美術についていろいろと考えることがあって、寄り道ばかりしています。
今日も、まったく関係のないマニエリスムの本(日本語)を読んだのですが、私としては、まったく納得できるものではありませんでした!

単に、この絵が好き、嫌い、だけならいいのですのが、絵を美術史という学問として考えると難しいですね。
ま、それでも美術好きの私には面白いものではあるのですけどね♪


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by mayumi-roma | 2017-03-01 04:42 | ローマの美術散歩
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ド―リア・パンフィーリ美術館♪

ようやくインターネットが回復しました。
金曜日にカスタマーセンターに電話して5日後の今朝(水曜日)、電話があって、「まだ問題は続いていますか?」という悠長な質問・・・(汗)
当たり前じゃないですか!
というわけで、ようやく回線の不具合の修理に来てくれました。

ほっ!
今の時代、インターネットが使えないと本当に大変なことになってしまいますね。
文明の利器に依存した生活は、ささいなことで崩れてしまいます。
しかし、今さらもう、これを拒否した生活をすることはできません。
世界中のスタンダードになっていますから。
アナログ時代のほうがよかったのかもしれませんね・・
あの頃、困ったことなんてなかったですもの。

今日は、ローマに戻ってきて初めてお友だちとランチに出かけたのですが、それはまた明日のお楽しみということで、とりあえず、本日は、ドーリア・パンフィーリ美術館の続きからになります。





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この美術館のお宝はすべて、こちらの階段を下りた広間に展示されています。





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カラヴァッジョ3点がすぐに視界に入ってきます。
しかし、この場所は、宮殿の中で倉庫に当たる部分です。
天井や壁など、環境は酷いものです。





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カラヴァッジョ3点、右から「洗礼者聖ヨハネ」「エジプトへの逃避途上の休息」「悔悛するマグダラのマリア」です。
この3点の上にある大きな絵は、古典的風景を描いた17世紀の画家ガスパール・デュゲの作品ですが、カラヴァッジョを目の前にすると、申し訳ありませんが、目じゃなくなります・・・
もちろん、まったく異なる絵画ではありますが。





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洗礼者聖ヨハネ♪

たとえようもなく惹かれてしまう作品です。
この作品は、同じものがローマのカピトリーノ美術館にも展示されています。
どちらもカラヴァッジョが描いたものですが、真筆はカピトリーノ美術館のほうとされています。
こちらの作品はレプリカとして画家本人が描いたものです。
謎の多い作品です。
洗礼者聖ヨハネの持ち物とされる木の棒状の十字架もありませんし、子羊ではなく牡羊が描かれています。
そのため、別の主題を描いたものではないかとも言われています。




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エジプトへの逃避途上の休息♪

カラヴァッジョのローマ時代初期の作品で、私の大好きな絵です~
救世主が生まれたという噂を聞いて、ヘロデ王が2歳以下の幼児を虐殺する命令を出しましたが、それから逃げるために聖家族はエジプトへ向かったのでした。
その途中で休息する様子を描いたものです。
この絵を見ると、たとえようもなく癒されてしまうわたくしです♪
カラヴァッジョの作品の中で唯一、背景に風景が描かれたものです。





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悔悛するマグダラのマリア♪
これも、私のお気に入りなんです~
マグダラのマリアは、私が最も好きな聖女です。
色彩を見て分かるように、こちらも初期の作品ですが、上部に差し込む光が描かれ始めています。




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マグダラのマリアがそれまでの人生で使っていた香油壺や宝飾品の描写が上手いですね。
カラヴァッジョは、もともと静物画を描くことに長けていましたから、見事としか言いようのない描写です。
写真では、どれだけ伝わるか分かりませんが・・

ちなみに、ここに書いたことは、誰でも知っていることを簡単に書いただけであって、私が現在、翻訳しているカラヴァッジョの本の内容とは関係ありません。
本には、もちろん詳しい絵の解説や時代背景、面白い話などが書かれていますけど。
カラヴァッジョファン、美術好き、イタリア好きの方々は、楽しみにしていてくださいね。
面白い本になりますから♪





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おまけ~
その1、ラファエッロの「2人の紳士の肖像」もあります~





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おまけ~
その2、ティツィアーノの「洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ」もあります~
これは、非常に幽玄な作品ですね。
主題は怖ろしいものですが、それを忘れさせるくらいに美しいものがあります。
サロメの憐れみを浮かべたような冷たい表情がその美しさをさらに際立たせているかのようです。




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おまけ~
その3、フィリッポ・リッピの「受胎告知」もあります~(右)

私は、やはり、カラヴァッジョ3点とティチアーノの「サロメ」にくぎ付けでした。
たぶん、カラヴァッジョ絵の前には1時間くらい座っていたと思います。


ドーリア・パンフィーリ美術館
Via del Corso 305
入場料:12ユーロ
営業時間:9:00~19:00


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by mayumi-roma | 2017-02-23 06:45 | ローマの美術散歩

ローマ在住33年♪永遠の都からお伝えする私(上野真弓)の日々の暮らしや考えること。そして大好きな美術について・・


by mayumi-roma