カテゴリ:ローマの美術散歩( 300 )

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写真は、ナヴォーナ広場のそばにあるマダーマ宮殿♪
現在、イタリアの上院議会として使われています。

マダーマ宮殿の写真がどこかにあるはず。
そう思って探しましたが、見つかったのは、これだけ。
私は撮影した写真をSDカードに入れたまますべて保存しているので、SDカードの数も膨大なのですが、そのカードの中に入った画像を探すこと自体も至難の業・・・
全部のカードを見るのは到底無理なので、とりあえずSDカード10枚だけ見ました。
が、まじで疲れますね~
絶対に見落としていると思います。

この写真じゃダメだな~
使いものにはならない。
もう少し引いて撮った全体像が欲しいのです。
絶対にあるはずなんですが、探すのも大変。
面倒だけど、近日中に写真を撮りに行こうかな。

マダーマ宮殿の名前の由来は・・・

そもそも、この宮殿が建つ土地は、15世紀後半、ローマ教皇シクストゥス4世の時代にファルファ修道院所有の地所でしたが、フランス王に渡り、その財務官が15世紀末に原型となる宮殿(今よりもずっと小さい)を建立します。
それが回り廻ってメディチ家所有になったわけです。
あまりにも複雑なので、かなり端折っています。

メディチ家最後の直系(ロレンツォ偉大王の子孫)の当主、アレッサンドロ・デ・メディチは、神聖ローマ帝国の皇帝カール5世の庶出の娘(私生児)、マルゲリータ(庶出でも一応、ハプスグルグ家)と結婚しましたが、アレッサンドロが暗殺されたため、彼女はオッタヴィオ・ファルネーゼと再婚して、この屋敷に長く暮らしたとのことです。
それゆえ、この建物は、マルゲリータ夫人をさして、令夫人、マダムという意味の「マダーマ」と呼ばれるようになったのでした。

しかし、歴史って本当に複雑。

アレッサンドロ・メディチも、公的にはロレンツォ偉大王の孫の庶子とされていますが、実際には、のちに教皇クレメンス7世となったジュリオ・デ・メディチの子どもでした。

ジュリオが枢機卿時代にメディチ家の黒人奴隷シモネッタ・ダ・コッレヴェッキオに産ませたと言われています。
アレッサンドロの肌は黒かったのです。

何だか話がそれましたが、このマダーマ宮殿にはカラヴァッジョが暮らしていたのです。
カラヴァッジョの時代、16世紀末に、トスカーナ大公国フェルディナンド・デ・メディチの側近でもあったデル・モンテ枢機卿がこの屋敷に暮らしていたからです。
デル・モンテ枢機卿はカラヴァッジョのパトロンで、彼がカラヴァッジョの才能を見出して、屋敷に住まわせて絵を描くことに専念させたのでした。
ああ、ここまでたどり着くのに、時間のかかったこと!(笑)

というわけで、マダーマ宮殿の写真を本に載せるかもしれないので、たとえ載せないことになったとしても、写真だけは手元に持っておきたいのです~
今週中には写真を撮りに行きます。

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by mayumi-roma | 2017-05-30 07:01 | ローマの美術散歩

遠近法の不思議♪


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ルドヴィシ・ボンコンパーニ邸♪
グエルチーノの最高傑作「アウロラ」(暁の女神)の天井画がある広間です。




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本当に、何度見ても素晴らしい絵♪
でも、今日は、この天井画の「クアドラトゥーラ」についてお話したいと思います。
グエルチーノの描いた天井画ではありますが、周りに見える建築的枠組みは、アゴスティーノ・タッシが描いたものです。
遠近法と短縮法(遠近法の一種)を駆使して描く建築モチーフの錯視表現を「クアドラトゥーラ」と言います。



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クローズアップして見てみましょう。
天井にあるので、下から見上げる形ではありますが、これが正面から見た感じです。




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少し左寄りから見ると、この通り♪
左の建築がびよ~んと曲がります。





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今度は、少し右寄りから見て見ましょう♪
あらら、今度は右の建築物がびよ~んと曲がります。
左の建物は、まっすぐに戻りました~

すべて錯覚です。
でも、凄いと思いませんか?
これ、立体的なものではないのです。
あくまで二次元の平面に描かれた絵!!
それが見る角度によってこんな風に姿を変えるなんて!
絵というものは、本当に奥深いものなのです。

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by mayumi-roma | 2017-05-28 05:36 | ローマの美術散歩

ピエタ By カラッチ♪

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3月にナポリのカポ・ディ・モンテ美術館で見たアンニバレ・カラッチの「ピエタ」♪
とても良い絵です。

ヨーロッパでは巨匠の誉れ高いカラッチが、日本でほとんど知られていないのが不思議です。
知り合いの美術史家が言っていましたが、日本人はフランスが好きで、美術も何もかも基本的にフランス志向であるとか・・
まぁ、それも一理あるかもしれませんが、私は、イタリア人よりフランス人のほうが、自国の文化や製品の価値を高めるプロモーション能力が高いからではないかと思います。
イタリア人は、一見ずる賢いようでいて、そのずる賢さが空回りしてしまう。
ずる賢さが見え見えで、またそれがあまりにも自分本位なため、警戒されて、まともな交渉ができなくなる。
で、最終的にはいつもバカを見てしまうみたいな・・
非常に残念な国民性です。

ワインも食も化粧品もブランドも、レベル的にはほぼ同じなのに、かなり差をつけられていると思います。
かくいうわたくしも、ワインも化粧品もブランドも確かにフランスもののほうが好き(苦笑)。
でも、芸術に関しては、絶対にイタリアのほうが上だと思うのですけど!
しかしながら、芸術の都といえばパリ・・になっていますしね(苦笑)。

すっかり話がそれました。

ピエタとは・・・
イタリア語で哀れみや同情を意味しますが、美術の世界では、イエスの遺体を抱いて悲しむ聖母マリアを表現したものです。

制作年代ははっきりしませんが、だいたい1600年くらいと言われています。
ちょうど、カラッチがローマのファルネーゼ宮殿にフレスコ画の装飾をしている頃です。
ファルネーゼ宮殿のカラッチの壁画の過去記事はこちらから~←ここをクリックしたら別ページで開きます。

アンニバレ・カラッチはカラヴァッジョと同時代の画家です。
両者とも卓越した画家ではありましたが、カラヴァッジョがリアルさに比重を置いてモデルをそのまま写実する表現で当時の絵画基準を順守しなかったのに対し、カラッチはまさに王道中の王道、ルネッサンスの伝統的絵画を基軸にしながらリアルさも取り入れ、けれども、神の創造物たる理想化した姿を表現しました。
反宗教改革で絵画に厳しい基準を課していたカトリック教会に合致するような作品を描いたのはカラッチです。

この作品は、他の画家たちによる複製画と変形ヴァージョンが多く残っていますが、それは、この作品がいかに大きな成功を収めたものであったかということを示しています。

聖母がイエスを抱きかかえる距離感は、サン・ピエトロ大聖堂のミケランジェロのピエタ像から影響を受けたと言われています。
聖母の泣いている表情が見事です。
イエスは本当に神々しい美しさで描かれていますね。

画面右側に天使が2人います。
一人はイエスの左手を持ち、もう一人は、イエスのいばらの冠のとげで指を刺し、観者に視線を向けています。
「キリストの受難を思い浮かべよ」と促しているかのようです。

カラヴァッジョとの作風の違いが一番よく分かるのは、こちら!



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ポポロ広場にあるサンタ・マリア・デル・ポポロ教会のチェラージ礼拝堂♪
祭壇画がカラッチによる「聖母の被昇天」
両側壁にあるのが、カラヴァッジョの「聖ペテロの磔」(左)と「聖パオロの回心」(右)です。
同時代の卓越した画家同士だけあって、両者ともに素晴らしいです♪


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by mayumi-roma | 2017-05-26 05:40 | ローマの美術散歩

ローマのマルタ騎士団♪

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コンドッティ通り♪
あら、左手の建物に掲げられた十字章の旗は何でしょう!?





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赤と白の十字章は、マルタ騎士団の証し。
マルタ騎士団の正式名称はロードス及びマルタにおけるエルサレムの聖ヨハネ病院独立騎士修道会。
現在は国家ではありませんが、かつて領土を有していたことから、主権実体として承認して外交関係を結んでいる国も100ヶ国以上あります。
国連にもオブサーバーとして参加しています。

そう、このコンドッティ通りの68番地(マルタ宮殿)にマルタ騎士団の事務局があるのです。
この建物は、イタリアから治外法権が認められています。

かつては、マルタ島が彼らの領土でした。
カラヴァッジョもローマで殺人事件を起こしたあと、ナポリに逃亡して、そこからマルタ島に渡っています。
そして、この地で、傑作と言われる「聖ヨハネの斬首」を描いたのでした。
カラヴァッジョは、ヨーロッパの貴族出身者でなければ入団の難しいマルタ騎士団の騎士にさえなっています。
ですが、また問題を起こして牢獄入り!
そこから華麗なる脱獄をしてシチリアに逃げて・・・
まさに波乱万丈の人生ですね。
当然ながら法衣剥奪の判決を受けて、マルタの騎士の復讐に怯える日々を送ることになるのですが・・・

夏にマルタ島を訪れるのがとっても楽しみです♪
この秋刊行予定の私が現在翻訳中のカラヴァッジョの本もよろしくね~






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マルタ騎士団といえば、ローマにはもう一つ、有名な場所がありますね。
アヴェンティーノの丘にあるマルタ騎士団の館です♪
右手の建物です。
1年に1度、建物は一般公開されますが、普段は治外法権のため、入ることができません。
この行列は、扉の鍵穴を覗くためのものです。
だって、鍵穴からは、こ~んな素晴らしい景色が見えるんですもの~
ローマを訪れた方は、皆さまご存じですね♪





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ご存じ!
小さな小さな鍵穴をのぞくと、そこにはサン・ピエトロ大聖堂が見えるのです~

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by mayumi-roma | 2017-05-22 03:17 | ローマの美術散歩
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ヴィットリオ・エマヌエレ2世広場♪

滅多に行くことはありませんが、本当はもっと行くべきところかもしれませんね。
激安の中国食品屋さんがたくさんあって、日本食品やお野菜が手に入りますから~
まさにチャイナ・タウンという感じですが、インド系の有色人種もかなり多いです。

さて、この広場の中央にあるのは、古代ローマ時代のニンフェオ♪
ニンフェオとは古代ローマ水道の終着点で泉になっていた場所です。
現在のイタリア語では、アレッサンドロのニンフェオというのが正式名称ですが、古代ローマ時代はラテン語の世界だったので、ニンファエウム・アレクサンドリと呼ばれていました。





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裏側に回ったほうが、本来のニンフェオ(泉)の様子がよく分かるそうです。
このニンフェオは、マリオのトロフェイと呼ばれることがあります。
それは、かつて建物の2階の部分に、2体のマリウスの戦勝像(イタリア語でマリオのトロフェイ)があったからです。
この2体の像は、1590年にローマ教皇シクストゥス5世がカンピドリオ広場に移してしまいました。




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ニンフェオの隣には、「魔法の扉」が~~
今の季節は緑に覆われて見えないくらいです。
魔法の扉については、過去記事に書いています。
こちらから、どうぞ♪←ここをクリックしたら飛べます♪

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by mayumi-roma | 2017-05-15 05:28 | ローマの美術散歩

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ローマ、バルベリーニ広場♪
これまでブログに何度登場したことでしょう。
そのくらい私にとっては思い入れのある場所なんです~
この広場については、いつも同じようなことばかり書いているので申し訳なく思いますが、それでも、やっぱり同じことを時々書きたくなってしまいます~

「羅馬(ロオマ)に往きしことある人はピアツツア・バルベリイニを知りたるべし。こは貝殻持てるトリイトンの神の像に造り做したる、美しき噴井ある、大なる廣こうぢの名なり。貝殻よりは水湧き出でてその高さ數尺に及べり。」

森鴎外の名訳として知られるアンデルセンの最初の長編小説「即興詩人」の冒頭の部分です。
本当に美しい文章です。

ローマがお好きな方は、絶対にアンデルセンの「即興詩人」を読むべきです。
もちろん、鴎外の訳ではなく、現代語で書かれたもの♪
現代語だとこんな感じです。

ローマに行かれたことのある人は、美しい噴水のあるバルベリーニ広場をご存じでしょう。半人半魚の海神トリトーンがほら貝を高く吹き上げていて、その貝から水が数メートルの高さにほとばしりでています。





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私は、この噴水がローマで一番好きです。
トリトンがたった一人で水を飲んでいる構図なんて、あまりにも独特で他に類がないと思います。
一人ぼっちなのに、ものすごい存在感があって、この広場にとてもマッチしていると思うのです。
あ、バロックの巨匠ベルニーニの作品です。




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注文主は、バルベリーニ家出身のローマ法王ウルバヌス8世。
バルベリーニ家の紋章、3匹のミツバチが見えます。
この法王に、「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのためにつくられた」と言わしめています。





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私がローマに来たのは、ほんの気まぐれからで、ロンドンから日本へ戻る前に半年ほどバカンスがてらに・・的なものでした。
美術史を勉強していながら、イタリアの美術が好きではなかった私は、ローマの街を歩いても、さして感動することもなく・・(笑)
そんな中でも、ローマで出会ったベルニーニとカラヴァッジョだけは別格でしたが、私がローマの良さを知ったのは、なんといっても、アンデルセンの「即興詩人」のおかげです。

このバルベリーニ広場の描写で始まるアンデルセンの「即興詩人」がどうしても読みたくなって(冒頭の文章は、あまりにも有名なので知っていました)、ネットも存在しない時代、東京のお友だちに手紙を書いて送ってもらったのでした。
こんなにしてもらったお友だちなのに、15年くらい会っていません(汗)。
今度の日本では、同級生以外は、何年も会っていない人を中心に会おうかな・・
お友だちが多過ぎて、もう手が回らないんです~





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送ってもらった本がこちら~
カバーを付けていたので、30年以上前のものとは思えないくらい新品です!!
上下巻あるので、かなり長いです。
でも、面白いので、一気に読めます。

ストーリー自体は、まるで大河ドラマのような出来過ぎたものですが、何気に面白いです。
主人公のアントニオは、貧しい子ども時代、ジェンツァーノの花まつりを母親と見に行く時に、ボルゲーゼ家の馬車に母親がはねられて死んでしまい、責任を感じたボルゲーゼ家で養育されることになります(ラッキー!)。
その後、ローマ1の歌姫アヌンツィアータと恋愛して別れたり、カプリの青の洞窟で盲目の少女ララに出会ったり・・
そして、のちにパーティで出会う貴族の美しい令嬢が、実は目が見えるようになったララだったとか・・
最終的には、即興詩人として成功してララと結婚するというハッピーエンドのストーリーです。
泣く場面もあります。

ベタなストーリーだけど、それゆえに面白いってこともありますよね♪
でも、この本の魅力は、何といっても、今とまったく変わらないローマの街並みが感じられるところです。
実際、この本を読んで以来、私は、それほど惹かれなかったローマの街を歩くのがとっても楽しくなったのです。

バルベリーニ広場のトリトンの噴水は、そんな私の原点とも言える場所です。
それとは関係なく、この彫刻は傑作だと思いますけどね。
一番好きな彫刻ではありませんが、一番好きな噴水です♪

ちなみに、ローマで最も美しい広場はナヴォーナ広場だと思います。
でも、ローマを象徴し、また私が最も好きな広場は地元のポポロ広場です♪

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by mayumi-roma | 2017-05-13 03:53 | ローマの美術散歩

名画の条件♪


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この写真は、2014年の秋にローマのバルベリーニ宮殿で開催された「カラヴァッジョ&グエルチーノ展」で撮った写真です。
両者とも普段ローマで見ることのできないカラヴァッジョの作品です。

人それぞれに絵の好みはあると思います。
でも、名画と呼ばれる絵の条件はあると思うのです。
美術史の先生方には怒られそうですが、私は、それを単純に「オーラ」だと考えます。
その絵が好きであろうとなかろうと、確かに名画だと感じさせるオーラです。
時代やジャンルは関係なく、その絵が放つオーラです。

何も知らないで美術館に入って、パッと引かれる絵に近づいてみると、それは必ず有名な画家の作品だってこと、ありませんか?

昔の話ですが、学生のころ、ロンドンのナショナルギャラリーで退屈なイタリアの宗教画(笑)がこれでもか~って並ぶ部屋が続いていた時のことです。
私は当時、宗教的モチーフの多いイタリアの絵画にまったく興味がなく、美術に疎いスペイン人のお友だちと、このコーナーをかなり飛ばして見学していたのですが、二人とも、「これは!」と立ち止まった絵がありました。
誰の絵だろうと見てみると、ラファエッロの「アンシデイの聖母」でした。
その時、美術に疎いスペイン人のお友だちが、「やっぱり良い絵はオーラで分かるね」と言ったのでした。





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2014年の展覧会で、サンクトペテルスブルクのエルミタージュ美術館から貸し出されていたカラヴァッジョの「リュートを奏でる若者」♪
よかった~
ロシアまで見に行かなくてすみました~(笑)

この絵が展示された部屋に入った途端、遠くからでも、この絵の放つオーラに圧倒されました。
絵が私を呼んでいるような感覚です。
私は、この作品がカラヴァッジョの最高傑作だとか、最も好きな作品とは思いませんが、とても良い絵だと思います。
引きつけられます♪






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カラヴァッジョ初期の作品ですが、本当に素晴らしいと思います。
花や果物など静物画を描く技術の見事さ!
弾き語り歌手の柔らかな肌!
凛々しいけれども甘い雰囲気。
本当にうっとりとしてしまう絵です。
解釈に関してはいろいろありますが、そんなことは知らなくても、絵を眺めるだけで幸せな気分になるような絵です。

楽譜も忠実に描かれています。
パトロンだったデル・モンテ枢機卿のもとでよほど勉強したのだと思います。
レベルの高い教養人に囲まれて、たくさんのことを学んだのでしょう。
楽譜は、当時のローマで流行っていた、世俗歌曲のマドリガーレ、恋の歌です。
「誰が言えましょうか」「もしむごい無常が」「あなたに夢中なのをご存じ」「私はあなたのものでした」という楽曲が4つ、入っています。
なんだか笑ってしまうような楽曲ですが、恋の言葉は、いつの時代も変わらないものなのですね♪

余談ですが、ここで書いたことは、翻訳中のカラヴァッジョの本とは一切関係がありません。この絵については書いてありませんので。

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by mayumi-roma | 2017-05-08 06:18 | ローマの美術散歩

古代ローマのグロッタ♪

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メチェナーテのアウディトリウム♪
非公開ですが、特別に許可を取って見てきました♪

ちなみに、ネットは相変わらず全くできませんが、昨日も今日もお休みの日なのでどうにも埒があきません。
何度もプロバイダーのカスタマーサービスには電話をかけていますが、当然ながら、通じません。
ここはイタリアですから、休みの日に彼らが働いているわけがありません!
ですので、フリーWiFiのある場所から更新しています。
いつもそんな場所まで行くことはできませんが、さすがに今日くらいは!





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丸い形が可愛い♪
メチェナーテは、古代ローマ帝国時代の高官で、初代皇帝アウグストゥスの親戚筋にありました。
メチェナーテ(mecenate)というイタリア語は、学術援護者、パトロンという意味ですが、それは、この古代ローマのメチェナーテ氏が由来となっているのです。
彼が同様のことをしていたからです。





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地下7メートルにあります。
古代ローマ時代は、地盤が今より低い位置にありましたので、この通路は発見された時に作ったものです。

発見のきっかけは、イタリア統一後、ローマを首都に定めた1873年。
10万人程度の人口だったローマに首都建設のため、大急ぎで大規模工事が始まったころです。
残念ながら、その工事のために、ローマの中世からルネッサンス、バロックにかけての街並みのほとんどは破壊され、工事の際に地下から出て来た古代ローマの遺跡や芸術品も、よほどのものでない限り、ほとんどが闇に葬られてしまいました。
実に残念なことです。
でも、メチェナーテのアウディトリウムと呼ばれるこの遺跡は破壊を免れました。
アウディトリウムというのは、音楽堂という意味です。





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メチェナーテのアウディトリウム♪
まるで劇場か音楽堂の観客席のように半円の石段があることから、このように呼ばれているのですが、実際には、劇場や音楽堂として使われていたわけではありません。

これは、古代ローマの富裕層の別荘の敷地内に作られていたグロッタ(洞窟という意味)と呼ばれるもので、夏の暑さをしのぐための場所でした。



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石段に小さな穴が開いているのが分かるでしょうか!?
客席のように見える石段は、実は、滝の形式をとる噴水だったのです。
ここで、噴水の水を眺めながら涼をとっていたのです。



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フレスコ画はわずかしか残っていませんが、噴水のある庭園の絵が残っています。
涼みながら食事をしたり昼寝をしたりする屋内の場所を、まるで美しい庭の中であるかのようにするためでしょう。

実際に、この場所のことを、古代ローマの詩人ホラティウス(紀元前65年から紀元前8年)が詩に詠っています。




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古代ローマの壁画の典型的モチーフの燭台が赤を背景に描かれています。
その下には、ブルーのフリーズ(帯状の絵画装飾)も見えます。


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1時間だけ、貸し切りで入れました♪
わざわざ開けてくれた係のおじさん、ありがとう♪
この場所の前を通るたびに、中を見てみたいと思っていたので、よかったで~す♪

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by mayumi-roma | 2017-05-01 21:20 | ローマの美術散歩

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この風景が大好きなわたくしです。
パンテオンの南隣にあるローマ唯一のゴシック式の教会「サンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会」の前から、ベルニーニの可愛らしい象さん越しに、建物の間にのぞくパンテオンが見える・・・

サンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会は、古代ローマのミネルヴァ神殿の上に建てられたため、「ソプラ・ミネルヴァ」、つまり「ミネルヴァの上」という名前がついています。

教会の前の象さんは、バロックの巨匠・ベルニーニの工房の作品です。
その上には、この教会の中庭で見つかったという、ローマで一番短いオベリスクが立っています。





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教会の外壁には、写真のようなものがたくさんあります。
これは、ローマが大洪水に見舞われた時に、この教会のどの位置まで水位が来たかを記しているのです。
テヴェレ川は古代ローマ時代から常に氾濫していて、その度にローマの街は水に浸かっていたのでした。
堤防が出来たのは19世紀のイタリア統一後ですから、本当に長い間、ローマは頻繁に大洪水に見舞われていたのでした。






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実に荘厳な雰囲気です。
13世紀のゴシック様式にバロック様式が加わって現在の姿に至りますが、教会内部にある数々の有名な芸術作品はルネサンス期のものです。

奥の主祭壇の下には、シエナの聖女、聖カテリーナのお墓があります。
ベルニーニ作の大理石の記念碑も飾られています。






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ミケランジェロの「十字架を運ぶキリスト」(1521年)です♪
この作品は、「あがないの主、キリスト」とも呼ばれています。
私には、それほどすごい作品とは思えないのですが、ミケランジェロはミケランジェロですからね♪





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祭壇に向かって左側には、フラ・アンジェリコのお墓もあります。
フラ・アンジェリコのフラは修道士という意味で、その通り、修道士であり、また、ルネサンス初期の偉大な画家でもありました。
ベアト・アンジェリコとも呼ばれますが、ベアトは、聖人につぐ福者を意味します。

この教会は、カトリック・ドミニコ会の本部だったため、同じドメニコ会に所属するフラ・アンジェリコは、晩年、この教会に隣接する修道院で暮らし、そこで亡くなったのでした。
それゆえ、ここにお墓があるのです。





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フラ・アンジェリコの聖母子画♪
と言われています。






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そして、教会内、15世紀末のカラファ礼拝堂には、フィリッピーノ・リッピ(フィリッポ・リッピの息子)の描いたフレスコ画もあります。
「受胎告知」と「聖母の被昇天」です。

ちなみに、フィレンツェのウフィッツィ美術館にある美しい絵、フィリッポ・リッピの「聖母子」の聖母のモデルとなった女性は、フィリッピーノ・リッピの母親です。
二人とも聖職者という禁断の恋だったのです。
その後、俗人に戻ったようではありますが・・

息子のフィリッピーノは、父親の弟子だったボッティチェリに師事して、父親と同じ画家の道に進みました。
画風はボッティチェリ風ですね♪








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もう一つ、この教会には私の大好きな絵があります。
15世紀、ルネッサンス初期の画家、アントニアッツォ・ロマーノの「受胎告知」です。
描かれた人物像には人間的な表情やしぐさもがあり、明らかにルネッサンス様式なのですが、精霊の象徴である鳩が飛んでいたり、左上に全能の神がのぞいていたりで、中世の様式を抜けきっていないのです。

確かな腕のあった画家だと思いますが、思い切って新しいものに飛びつく勇気がなかった・・・という感じです。
そこがまた、この絵の可愛いところでもあるのですが、やはり世の中で巨匠と呼ばれる芸術家たちは皆、怖れることなく自分の信じる革新的な道を進んでいるので、そこが天才との分かれ道なのでしょうね。







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美しいブルーの教会にバラ窓からさす光♪
神の恩寵を受けたような気分になります~
こういう瞬間にここに立ったことに感謝です。
訪れる季節、訪れる時間によって、教会も芸術品も見え方が変わります。
だからこそ、何度でも同じ場所を訪れることには意味があるのです。

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私の翻訳本です♪
「レオナルド・ダ・ヴィンチの秘密 天才の挫折と
輝き」(河出書房新社)もよろしく♪

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by mayumi-roma | 2017-04-25 03:39 | ローマの美術散歩
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Vicolo del Divino Amore (神の愛の小道)♪
前にもブログでご紹介したことがありますが、カラヴァッジョが一時期暮らしていたアパートのある通りです。
自分で部屋を借りたのは、ここだけ♪
あとは、パトロンのお屋敷を転々としていましたから。

カラヴァッジョは習慣を変えない人で、ローマ滞在中は、カンポ・マルツィオ地区の中だけで生きていました。
お気に入りだったんですね。
確かにナヴォーナ広場やパンテオン周辺は、私も大好きですけど~








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以前ここに来た時には見かけなかったカラヴァッジョの肖像があります。
これを落書きしたのは、画学生でしょうか!?






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ここ、ここ♪
あの小さな窓が目印なのです~
どうして、あんな所にあんな小さな窓があるのかは、10月発売予定のカラヴァッジョの翻訳本を読んでのお楽しみ~♪(笑)





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ランチは、まさにカラヴァッジョのホームタウン、カンポ・マルツィオ地区のど真ん中、コッペレ広場のレストラン「マッケローニ」で♪
コスタンティーノ(カラヴァッジョ本のイタリア人著者)がご馳走してくれました♪
ありがとう~♪






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日本では食べることのできないカルチョーフィ・アッラ・ロマーナはマストです。
カルチョーフィとはアーティチョークのこと、アザミの花のようなものと言ったらいいでしょうか!?
そういえば、このカルチョーフィをめぐっても、傷害事件を起こしたカラヴァッジョでした~(笑)

真ん中に見えるのは、水牛のモッツァレッラチーズにボッタルガ(からすみ)をかけたものです。
ボッタルガをかけたモッツァレッラは私も初めてでした。
日本人好みの味になります~
これ、自宅でも真似できそう♪

このあと食べたカルボナーラが尋常でない量で、私は打ち止めになってしまいました・・・(笑)

このあとも散策は続くのですが、復活祭のお休みも近いので、とりあえず一旦終了します♪
お天気にも恵まれて、非常に濃密な日々を過ごすことができました♪
楽しかった~♪

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by mayumi-roma | 2017-04-14 05:25 | ローマの美術散歩

ローマ在住33年♪永遠の都からお伝えする私(上野真弓)の日々の暮らしや考えること。そして大好きな美術について・・


by mayumi-roma