カテゴリ:ローマの美術散歩( 300 )

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サンタ・マリア・デラ・ヴィットリア教会の「聖テレサの法悦」(ベルニーニ作)♪
(写真は今年1月に杏さんご夫妻がいらした時に一緒に回って撮ったものです)

天使が金の矢で聖テレーサの心臓を貫く瞬間をとらえた作品♪
ベルニーニは、一瞬を永遠に変える魔力を持っている、
たぐい稀なる彫刻家だと思います。


くろすけちゃんは、午前中にこれを見て、午後の便で日本への帰国の途につきました。
ブログ上では時差があったのですが、月曜日から4泊の滞在だったのです・・
大満足の旅だったようです。


やはりバロックタウンのローマですからね~
これを見ないでは、日本へ帰れなかったようです(笑)。

「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのために作られた 」と言われますが、まさにその通りであります。

当時の教皇ウルバヌス8世も、「ベルニーニはローマのためにあるのではない、ローマがベルニーニのためにあるのだ。」と、評したほどですから、ローマとバロックとは切っても切れない彫刻家です。
私が最も愛する彫刻家であります。

というわけで、本日は、以前にもご紹介したことがありますが、
昨日くろすけちゃんと歩いたナヴォーナ広場のベルニーニの噴水をご紹介します。







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ナヴォーナ広場♪
まだ辛うじて、アーティストたちが牛耳るアートな雰囲気が漂っていますが・・
もうすぐクリスマスマーケットに変わる時期に入ります。







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こんな感じに変身するのです~

ナヴォーナ広場のクリスマスマーケット♪←過去記事はこちらこら♪







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ナヴォーナ広場の聖アニェーゼ・イン・アゴラ教会前のベルニーニ作の「四大河の泉」♪
ナイル川、ガンジス川、ドナウ川、ラ・プラタ川(南米)、世界の有名な河川を4つ、擬人化した彫刻で表して、オベリスクの下を飾っています。

実は、噴水を作ったベルニーニと教会の設計者ボッロミーニは、ともにバロックの担い手として優秀な建築家でしたが、全く違ったタイプの人間で、そのため、恐ろしく仲が悪かったんです・・
そこで、一つの伝説が生まれました。








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写真の、擬人化されたナイル川の頭に頭巾をかぶせたのは、「お前の教会のデザインは見るに耐えない」という意味。
対するボッロミーニは、「噴水の台座はオベリスクのために破壊される」と言ったとか・・







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そして、上記の写真で見ると分かるように、擬人化されたラ・プラタ川の手が教会の鐘楼のほうに伸びているのですが、これは、「鐘楼が倒れたら困るから」という意味。


でも、これらの逸話は、二人の仲の悪さを語るための単なる伝説にすぎません。
何故なら、ボロミーニの教会の建設が始まったのが1652年で、ベルニーニの噴水は、1651年には既に完成していたからです。

どちらも、バロック・ローマが生んだ天才芸術家です♪
天才の国、イタリア♪
政治の天才もそろそろ出て下さ~い♪



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by mayumi-roma | 2011-11-26 06:38 | ローマの美術散歩
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ローマ国立博物館・アルテンプス宮殿♪

世界的に有名なルドヴィシ・コレクションが展示されています。
16世紀に枢機卿だったルドヴィーコ・ルドヴィシが収集していた古代ギリシャ・古代ローマ時代の彫刻コレクションのことです。
素晴らしい作品だらけで、必見です!





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もう~~!!
愛すべきイタリア人のこの軽薄さ!

アルテンプス宮殿のナヴォーナ広場との位置関係を示そうと写真を撮ろうとしたら、大きな声を出して、「僕も撮って~!」
まったく~~!!

アルテンプス宮殿の後ろはナヴォーナ広場♪
写真奥に見えるのが、そうです。






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アルテンプス宮殿の回廊付き中庭♪
中庭は工事中でしたが、十分綺麗でした~






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この宮殿、15世紀のものですが、実に素晴らしいです。
建物を見るだけも、その価値があります。
宮殿もコレクションも、シリーズ化しないと、
とてもその全貌をご紹介することはできません。
写真は山ほど撮ってきましたが~

本日は、
コレクションの中で、私のお気に入りの彫刻だけを簡単にご紹介したいと思います。








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「Trono di Ludovisi」
これが、一番有名な「ルドヴィシの玉座」と呼ばれているものです。
本来、柱の下部の飾り彫刻でしたが、正面の「ヴィーナスの誕生」があまりにも神々しいので、こう呼ばれています。
紀元前5世紀の古代ギリシャの作品です。

愛の女神ヴィーナスですから、聖愛と俗愛の象徴でもあります。
向かって左側には聖なる愛の象徴としてヌードの女性がフルートを吹く姿が、右側には俗なる愛の象徴として衣服を着てお香をたく女性の姿が彫られています。

ありきたりな表現ですが、繊細で優美としか言いようのない美しい作品です。








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「ルドヴィシの玉座」と同じ部屋にある「ヘラ」(ギリシャ神話のゼウスの妻)の頭像♪
これが本当に美しい・・
こんな美人になりたいものだわ~









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「Il Galata」(ガラティア人)

オリジナルは、紀元前3世紀の古代ギリシャのブロンズ像でした。
それを紀元1世紀の古代ローマ時代に大理石で再現したものです。

アッタロス2世(ペルガモン王国の国王、在位は紀元前241年~紀元前197年)に敗れたガラティア人の武将が、敵に捕まる屈辱よりは死を選び、自分の妻を刺した上で、自分もまさに死のうとしている瞬間です。
妻はまだ虫の息であることが作品から伝わってきます。
妻の身体が力なく次第に下に落ちていき、重さが増していく感覚まで伝わってきます・・
そして、自死への断固とした決意が伝わってきます。

この彫刻は、遠目に見ても、磁石に惹かれるように引き寄せられてしまいます。
どうして死ななければならなかったのか・・と、まず考えてしまいました。
ガラティア人の誇り、古代ギリシャの人にも武士道があったのですね・・









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「Erinni 」(エリンニ:エリニュス、ギリシャ神話の復讐の女神)

美し過ぎて・・
私がその場をいつまでも離れることの出来ないくらいに魅せられてしまった彫刻です♪

古代ギリシャの彫刻を紀元2世紀の古代ローマで再現したものです。
1622年にジャン・ロレンツォ・ベルニーニによって修復されました。
修復した人も凄い方ですね・・
さすがローマ!

静かに眠るこの女性は誰なのか・・
と、長い間、美術評論家たちに論議を呼び起こしましたが、エリンニ(復讐の女神)であるとか、メドューサであるとか、アレクサンダー大王の母親オリンピアであるとか、解釈は様々です。
現在では、負傷したアマゾーン(ギリシャ神話の女性のみで構成された狩猟民族、騎馬民族で武装した騎士としてギリシア神話中多くの戦闘に参加しています)と考えられています。


私は人間の寝顔というものに惹かれるのです。
どんな人でも、眠る時は無防備な本来の自分の顔に戻ると思うからです。
この彫刻には、一瞬、男性にも思えるほどの精悍さがありますから、エリンニやアマゾーンと考えられたのかしれませんね。
唇が半開きになっているところも妙にリアル感があります・・


私も美しい寝顔が欲しいです~
でないと、落ち着いて死ぬことさえ出来ません・・
私、綺麗な寝顔で死にたいんです。



ローマ国立博物館アルテンプス宮殿
Palazzo Altemps
Piazza di Sant'Apollinare 48
00186 Roma,
オープン: 9.00 ~ 19.45.
月曜日休館日
12月25日と1月1日はお休み。

入場料は7ユーロで、3日間有効。
このチケットで、同じ、ローマ国立博物館のマッシモ宮殿、ディオクレチアヌス帝の浴場跡、クリプタ・バルビにも入場できます。


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by mayumi-roma | 2011-11-21 07:33 | ローマの美術散歩
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ローマ、共和国広場♪
後方に見えるのは、サンタ・マリア・デリ・アンジェリ教会♪
古代ローマの浴場跡をそのまま利用して、
1562年、ミケランジェロの設計により建てられた教会です。
過去にこの教会の記事を書いていますので、
興味のある方は、こちらからどうぞ~!←ここをクリックすると飛べます!






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その共和国広場から出ているナツィオナーレ通り(Via Nazionale)を100メートルくらい歩いた所にあるのが、写真中央の「San Paolo entro le mura(サン・パオロ・エントロ・レ・ムーラ)教会」です♪
別名、セント・ポール・アングリカンチャーチ。
カトリックではありません。
1873年にローマで初めて作られた英語圏の人たちのためのプロテスタントの教会です。






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この教会には、19世紀末にイギリスのクレイトン&ビル商会が製作したステンドグラス(聖パオロの生涯を描いています)や20世紀初頭に完成したジョージ・ブレックのモザイク画もありますが、最大の見ものは、何と言っても、中央祭壇の後陣を飾るモザイク画です!






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このモザイク画は、ラファエル前派後期を盛り上げたエドワード・バーン・ジョーンズがデザインしたものなんです!
以前、ラファエル前派の展覧会の記事の時に簡単に説明しましたが、ラファエル前派とは、19世紀半ばのイギリス・ヴィクトリア朝の時代に起こった美術のムーブメントです。
それまでのアカデミックな画風にとらわれることなく、自然と人間が幸福な関係のうちに保たれていた中世に思いを馳せ、神話や伝説、あるいは文学的、宗教的な題材を、自然の忠実な観察による細密描写で官能的なリアリティを表現しようとしたものです。






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一番上にある「受胎告知」です。

マリアが町の城壁の外の砂漠にある泉まで水を汲みに来ています。
水を入れる瓶(かめ)が右に見えます。
帰ろうとした時に天使が現れたシーンです。

背景に赤い夕焼けを使っていますが、天使のオーラと重なるような気がします。
左端にペリカンが見えますが、これは、ペリカンが中世におけるキリストのシンボルだったからです。当時、ペリカンは、クチバシで自分の胸をつつき、その血でヒナを育ていたと信じられていたからです。

夢と現実の間を漂うような美しくも妖しい作品だと思いませんか?
それでいてしっかり受胎告知のメッセージは出ているでしょう?






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「許しの木」

キリストが十字架にかかったような体勢をとっていますが、そこに十字架はありません。
代わりに、善と悪を知っている緑あふれる大きな木があります。
キリストの左にはアダムが、右には子どもを連れたイブがいます。

この世には、災いや苦しみ、悲しみも多いけど、勇気を持って立ち向かっていけば、勝つことが出来る、というニュアンスの福音書の一節が、この画の下にラテン語で記されています。

この作品も、通常の十字架上のキリストとは全然趣が違うでしょう?
なんとも優美で詩的な作品だと思いませんか?






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「栄光のキリスト」

天使に支えられた台座に座るキリスト!
(写真では天使たちが見切れています)
その左右には、大天使が、それぞれの天国の扉の前に立っています。
1つだけ、大天使の立っていない真っ黒な扉がありますが、これは、悪魔に魂を売って天国から堕ちてしまったルシファーのことを、見る者に思い出させるためです。
戒めの言葉の代わりでしょう・・






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ここには、キリスト教世界をこれまで築き上げてきた人たちが描かれています。

左から、預言者たち、聖痕のあるアッシジの聖フランチェスコも見えます。
女性たちのグループの中には、マグダラのマリアも見えますね、香水のビンを持っていますからすぐに分かります。

中央には、聖ペテロ、その左右に、東方の教会と西方の教会の長たちがそれぞれ5人ずつ描かれています。

右側には、聖母マリアを中心に聖人たちが描かれています。






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この教会にある、その他のモザイク画やステンドグラス、バラ窓です。
いつものローマの教会とは全然雰囲気が違いますが、たまにはいいと思いませんか?
こういう幻想の世界も・・


「CHIESA DI SAN PAOLO ENTRO LE MURA」
VIA NAZIONALE 16A
ROMA
平日のオープン時間:9:30~16:30


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by mayumi-roma | 2011-11-16 07:10 | ローマの美術散歩

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ヴェネツィア広場の白亜の殿堂(エマヌエレ2世記念堂)のすぐ裏側に、
こ~んな長い階段があって、まるでローマっ子の市民教会とも言うべき、古くからローマ市民に愛されるサンタ・マリア・イン・アラコエリ教会があります。
とても古い教会なんです。

伝説によると古代ローマ帝国のアウグスティヌス帝の時代にまで遡ると言いますが、
実際には、6世紀から存在したようです。
現在の建物は、13世紀のゴシック様式です。

階段は、1348年、14世紀に完成しました。
ヨーロッパで猛威を振るっていたペストの終息を、この教会のマリア様に祈って、それが無事に叶ったということで、信者から集まったお礼の寄付で作られたそうです。





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そして、アラコエリ教会の急な階段の右隣には、もう一つ緩かやな階段があります。
カンピドリオ(ローマ市庁舎)に続くミケランジェロ設計の階段です。

こんな風に、ルネッサンスの超有名人作の建造物が今も普通に使われているのは、
イタリアならではのことですが、ホント、暮らしていると余りにも日常化し過ぎて、
何とも思わなくなるんです~
ブログをやっているからこそ、再認識出来るような部分があります。





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階段を上って教会の入口に辿り着いて左右を見るとこんな感じです。
左側は、白亜の殿堂の上まで昇るエレベーターの入口に続いていて、
右側には、カンピドリオ(ローマ市庁舎)広場が見えます。





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教会の中はこんな感じです~

外から見たシンプルな古い外観のイメージとはかけ離れていると思いませんか?
まず暗くない。
白を基調としているのですっごく明るいし、クリスタルのきらめきが眩し過ぎま~す!





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豪華ではあるけれど、絢爛豪華というわけでもないでしょう?
上品な豪華さ!





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蜂が3匹のシンボルマークのステンドグラスがありました~
色合いが可愛い!

蜂3匹というのは、ローマの名家バルベリーニ家の紋章なのですが、ステンドグラスの下にバルベリーニ家出身のローマ法王のウルヴァーノ8世という文字が~
ウルヴァーノ8世の在位期間から考えて、17世紀初頭に作られたものと思えます。





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こちらが、この教会のお宝であります!
サント・バンビーノ!
聖なる子ども、つまり幼子イエスのことです。

16世紀に、
イスラエルのゲッセマネのオリーブの木を使って彫られた幼子イエスの彫刻です。

ゲッセマネは、エルサレム郊外にあったオリーブ林の庭園で、イエス・キリストが弟子たちと最後の晩餐をした後に祈りを捧げた場所です。
そして、ユダに裏切られて、捕えられた場所でもあります。

この彫刻に、自分の身に起きた病気や不幸が消えていくようにお願いすると、
叶うと言われています。
厄祓いが成功した人は、お礼に金銀宝石(少しだけですよ)を持ってきていましたので、それを少しずつこの彫刻に飾っていくこととなったのでした。

残念ながら、この彫刻は、1994年2月に何者かによって盗まれてしまいました。
現在あるものは、そのコピーです。
それでも、祈る人の姿は絶えず、写真のような若い女性がしばらくの間、
ずっと膝まづいて祈っていました。





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教会を出て、階段の上から見たローマ♪
右手奥にヴァチカンのサンピエトロ寺院のキューポラが見えます。
たまには、ローマを歩くのもいいものですね。


申し訳ありませんが、
相変わらずの多忙につき、本日もコメント欄を閉じさせて頂きます。
コメントしたくて、うずうずしてる人、いるでしょうか?(笑)



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by mayumi-roma | 2011-11-08 06:16 | ローマの美術散歩
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ローマ、ドリア・パンフィーリ美術館♪
ローマの中心部、ヴェネツィア広場寄りのコルソ通りにある美術館です。
この宮殿の回廊美術館は必見です!






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入ってすぐの中庭♪

この美術館の私のお気に入りを少しご紹介します♪
ラファエロの絵も1点ありますが、ここではご紹介しませんので、あしからず。








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「インノセント10世」(1650年、ベラスケス作)
この美術館で最も有名な絵画、1644年にドリア・パンフィーり家からローマ法王となったインノセント10世の肖像画です。

1649年、ベラスケスは2度目のイタリア旅行に出かけ、ローマに2年ほど滞在していました。この肖像画は、この間に描かれた作品ですが、単なる肖像画に留まっていないところがベラスケスの力量とも言えます。
ローマ法王というカトリック最高位の聖職者というよりは、神経質で狡猾そうな一人の老人の肖像のように見えます。それほどまで、絵のモデルを冷静に見つめ、その人物の内面まで表現することこそが、ベラスケスの特長とも言えるでしょう。
私はとても好きな作品です。









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「懺悔するマグダラのマリア」
(1594年~1595年、カラヴァッジョ作)
この絵は、カラヴァッジョのローマ時代前期(1592年から1600年)に描かれたものです。
カラヴァッジョが最初に描いた宗教画になります。

ローマ時代後期にかけて次々と生み出した数々の有名な宗教画とは、作風も雰囲気も違うでしょう?
一見すると、とても宗教的な絵画には思えません。



色にも筆のタッチにも柔らかさがありますし、マグダラのマリアは、まるでごく普通の少女が何かを後悔して気持ち的に沈んでいるかのように見えます。
その佇まいと顔の表情から、彼女の内面、何か後悔している様子を感じることができます。それまでの娼婦としての生活を悔やんでいる様子、あたりに散らばった宝飾品には、もう、ちっとも興味がない感じが伝わってきます。











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「エジプトへの逃避途上の休息」(1597年、カラヴァッジョ作)
こちらも、カラヴァッジョ、ローマ時代前期の作品です。
マグダラのマリアと同じ作風です。
こちらもとても宗教画には見えませんね。
華やかで美しささえ感じます。

昔は、カラヴァッジョの光と影を強調した作品に強く惹かれたものですが、年をとってくると、こういう柔らかくて優しい感じの作品のほうが心地よくなりました。
これも私のお気に入りです。








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「洗礼者ヨハネの首を持つサロメ」(1515頃、ティチアーノ作)

私は、サロメの物語が好きではありません。
踊りの名手だったサロメが祝宴の席で舞ったご褒美に、王である継父から何が欲しいかと問われ、(イエスに洗礼を授けた)洗礼者ヨハネの首が欲しいと言った彼女・・
まあl、そこには複雑な物語があるのですが、ここでは省略~
気になる方はご自分でお調べくださいね♪


ですから、これを主題にした絵は私はあまり好きではないのです。
カラヴァッジョの作品にもありますが、あまりにもグロで、私は好きではありません。

でも、このティチアーノの絵は、繊細で明るい色彩が、絵のモチーフの異常性をずいぶん和らげているので、サロメの絵としては、かなり気に入っています。
さすが、ティチアーノ!
盛期ルネサンスのヴェネツィア派絵画で最も重要な画家の一人ですが、彼には独特の色彩感覚があったのです。

ちなみに、ティチアーノが描く女性はいつも何だか似たような雰囲気なのですが、彼が理想とする女性像を描いていると言われています。
ちなみにモデルは、ヴェネツィアの高級娼婦だったという話です。


ドリア・パンフィーリ美術館
Via del Corso 305,
Roma

月~日:10:00~17:00
12月25日、1月1日、イースター・サンデイのみ休館。
入場料:10:50ユーロ


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by mayumi-roma | 2011-11-04 06:23 | ローマの美術散歩
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ローマ、スペイン広場♪
どうしちゃったの?というくらい、夏に逆戻りのローマのお天気です♪
あ、あ、暑い・・





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スペイン階段脇には、キーツ・バイロンのメモリアルハウスがありますが、そこの2軒隣には、イタリア・メタフィジカ(形而上絵画)の巨匠「ジョルジョ・デ・キリコ」が自宅兼アトリエとして30年間暮らしていたアパートがあります。
現在は、完全予約制の美術館となっています。
一般にはあまり知られてないようです。
これが、その入口~
ブザーを押して予約していることを告げないと開けてくれません。






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仲に入ると、こんな彫刻が~
そして、奥まで進んでエレベーターに乗って最上階に行きます。






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最上階に着いても、ものすごいセキュリティ!
予約した時間になっても予約者リストが全員集まらないと開けてもらえません。
そりゃ、そうですよね。
何しろ、総額いくらの価値があるのか計り知れない美術品があるのですから・・






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デ・キリコは、1910年代前半にメタフィジカ(形而上絵画)のムーブメントを作った作家なのですが、のちのシュールレアリズムやダダイズムに影響を与えたのです。
美術に興味の無い方には難しいでしょうか?

形而上絵画の特徴としては、デ・キリコの作品を例にとると、
画面の左右で、遠近法における焦点がずれている。
人間がまったく描かれていないか、小さくしか描かれていない。
彫刻、または、マネキンなどの特異な静物が描かれている。
長い影が描かれている。
などです。

要は、目に見える形をそのまま描いたのではなく、物事の本質的な部分をそのまま表現したというか・・

しかし、デ・キリコは、形而上絵画だけでなく古典的な作品もたくさん残しています。






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デ・キリコの住居部分♪

本当に素晴らしいんです~
建物の上部3階分が住居兼アトリエだったのですが、一番下の部分がサロンやキッチン、ダイニングルームとなっています。
調度品もため息が出るほど素晴らしいものですが、
何と言っても、その膨大なコレクション!
作品は、メタフィジカだけでなく、古典的な作品や静物画も多くあります。
美しさの誉高かった2度目の奥様の肖像画も数多くあります。

これまで何度となく訪れている私ですが、行く度に、ため息をついています。
このすぐ上の部分がプライベートな寝室のある階になっていて、最上部がアトリエです。
もちろん見学できます。
昔は写真撮影が自由だったんですが、残念ながら、現在は禁止となっています。






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アトリエ♪
絵の具もそのままになっていて、実に興味深いです。
そういえば、デ・キリコの蔵書の中に日本の浮世絵の本がありました。
私が日本人なので、案内役の学芸員が見せてくれたのです。






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こちらは美術館ではありません。
ペルージャの義姉宅です(笑)。
彼女の家に飾ってある「ジョルジョ・デ・キリコの自画像」のリトグラフです(左側)。
これは、本当は私たちが欲しかった物なのですが、
高すぎたので、義姉に買わせたのです(笑)。

右側はダリのリトグラフ。
ダリは、デ・キリコに比べると大分お手頃になるので、私たちも義姉のとは違う物を1枚買ってリビングに飾っています。ずいぶん昔のことですけどね、今、お値段が上がっているといいな~(笑)


Fondazione Giorgio de Chirico←こちらが美術館のHP♪クリックしたら飛べます。英語バージョンもありますので、イタリア語の出来ない方は英語バージョンにして下さいね♪
予約はメール、電話、サイトから、いずれも可能です。
美術ファンにはマストな場所ですよ~



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by mayumi-roma | 2011-10-05 07:40 | ローマの美術散歩

心のままに♪

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        「Amor sacro e Amor profano」( 1514年)ティツィアーノ作
        ボルゲーゼ美術館収蔵



日本語に直訳しますと、「聖なる愛と世俗の愛」というタイトルです。
通説によると、愛と美の女神ヴィーナスを「聖なる天上」と「世俗的な地上」に分けて、
両者を象徴的な姿で描かれたものだそうです。
衣服を着たほうが世俗的な生身の女性、
ヌードの女性が天上の神が創造した女性だそうです。
キューピッド(ヴィーナスの子ども)が世俗の女性のほうにいるでしょう?
色々な解釈があるようで、これを逆に受け取る道徳家(笑)もいるのだそうですが・・


でも・・
まぁ、解釈なんて、どうでもいいんです。
難しいことは考えずに、
自分が感じるままに受け取ればいいと思います。
芸術とはそういうものだと思います。
作者は色々な想いを込めて制作したことに間違いはありませんが、
受け取る側はそれを心のままに感じても、許されることだと思います。

500年も経っている作品ですもの!

綺麗な絵だから好き!
それだけで、いいのです・・


心のままに・・
どんな人にだって、心の中には大きな宇宙があって、
決して他の人には覗けません。

自分の心が感じるものを大切に♪
喜びも悲しみも、愛も憎しみも・・
いや、憎しみはあまり大切にしなくてもいいですけどね。
でも、それが生きる原動力になる人がいるのも事実ですけど・・

負の感情に向き合うことは大切だけど、
持て余すようだったら、浄化させる方法を知っておかなければいけない。

(人に迷惑をかけないで)
心のままに感じて生きていけたらいいですね♪




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by mayumi-roma | 2011-08-01 05:11 | ローマの美術散歩

ボルゲーゼ美術館♪

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ローマ市民の憩いの場所「ボルゲーゼ公園」
その昔は、数々のローマ法王を輩出した名門ボルゲーゼ家の別邸のお庭でした。
後ろに見えるのは、鳥小屋。
現在ではもちろん鳥なんて飼っていません!
ローマ市所有ですから~






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ここが別邸のお屋敷だった建物♪
現在は、ボルゲーゼ美術館として、至宝の名作を展示しています。

私の敬愛するバロックの巨匠、ベルニーニの彫刻作品群に始まり、カノーヴァの「勝利の女神」、絵画は、カラヴァッジョの作品が多数に、ラファエッロ、ティツィアーノ、コレッジョ・・、素晴らしいコレクションです。







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カラヴァッジョの作品の一部。
全部で6点あります。

好みって変わるものですね~
若い頃は、カラヴァッジョに強く惹かれていた私ですが、年齢を重ねるうちに、単純に美しくて綺麗な作品のほうが好ましく感じるようになりました。







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            「一角獣を抱く貴婦人」(1506)ラッファエッロ作 
            ローマ、ボルゲーゼ美術館収蔵

この絵を見ていると、私の心は、16世紀初頭のイタリアにタイムスリップしてしまいそうになります。
単なる肖像画なのに・・
何故か、この絵の世界に引きずり込まれてしまいそうになるのです。
私、もしかしたら、この人の生まれ変わりかもしれない・・なんて思ったりもします。
(似ても似つきませんけどね、笑)
ラファエロ・マジックでしょうか・・
とても心惹かれる作品です。

一角獣は、当時の社会では「純潔」のシンボルで、それゆえ、この女性の処女性を表したものだと思われますが、モデルが誰であったかは謎のままです。
ただ、衣装から推測するに、身分はそれほど高くなかったと言われています。
余談ですが、この時代には、一角獣は実在する動物だと信じられていたそうです。

お洋服の素材がベルベットだったようで、その質感が絵から伝わってくるというのは凄いことだと思います。
さすがラファエロだわ~♪
昔の絵を見るのは興味深いですね。
当時の流行りの髪型、アクセサリー、ファッションを知ることが出来ます!







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「アポロとダフネ」(1622-1625)ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ作
           ローマ、ボルゲーゼ美術館収蔵

そして、こちらが私が世界で最も美しいと思う彫刻です。
メタモルフォシス(何かが他の何かに変わること)を、これほど美しく哀しく詩的に表現した彫刻は他にないと断言できます。
恋焦がれるアポロが逃げるダフネを追い詰めて、まさにその手で触れた瞬間に、月桂樹に変わり始めるダフネ、その一瞬を表現したものです。

これについては、過去に解説を書いていますので、興味のある方は、こちらからどうぞ♪
「アポロとダフネ」の過去記事はこちらから♪←ここをクリックすると飛べます♪







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「勝利の女神」(1808年)カノーヴァ作

ネオクラッシックの代表的な作品ですが、
イタリアでは別名で呼ばれることの方が多いです。
「パオリーナ・ボルゲーゼ・ボナパルテ」
そうです!
名前からお分かりように、ナポレオンの妹なのです。
ナポレオンは、若くして未亡人となった美しい妹を、政略結婚のため、ローマのボルゲーゼ家にお嫁にやったのです。ただし、妹は兄を敬愛してやまなかったそうなので特に嫌がることはなかったようです。

彼女は、世間の常識に囚われることのない自由奔放な女性だったため、いつも人々の噂の的、物議を醸し出していたそうです。
たとえば、この彫刻のモデルになるため、ヌードになったことは、当時の上流社会では有り得ないことで、一大スキャンダルを呼び起こしたそうです。

美しい女性だったそうですが、彫刻で見る限り男性的な顔立ちだと思いました。
私の個人的な意見ですが、彼女が最も魅力的に見えるのは後ろから見た時。
美しい背中と左側からほんの少し覗く横顔が最高です!

この彫刻、小学校だか中学校だったか忘れたけれど、美術の教科書に載っていたことを覚えています。ですので、ローマで初めて実物を見た時には、ものすごい感動を覚えたものですが、ベルニーニと出会って以来、その感動も薄くなってしまいました・・

パオリーナの像そのものより、台座のベッドのほうにビックリです。
フカフカで指で触ったら今にも沈みそうな柔らかな感じがよく出ていて、とても大理石とは思えませんね。







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ミュージアム・ショップにこんなのが売ってました~♪
ラファエロの絵「一角獣を抱く貴婦人」がつけていたネックレス~~
欲しいなぁ・・
でも、ちょっとチャチに見えるかな?



Galleria Borghese(ボルゲーゼ美術館)
Piazzale del Museo Borghese 5
00197 Roma

予約専用電話 06-32810
www.ticketeria.it

休館日:毎週月曜日、1月1日、12月25日
開館時間:09:30~19:00



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by mayumi-roma | 2011-07-31 07:21 | ローマの美術散歩
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完全な真夏日だったローマの日曜日♪

自宅近くにある「Galleria Nazionale d’Arte Moderna」(国立近代美術館)へ
「ラファエル前派」(プレ・ラファエリティ)の展覧会を見に行ってきました♪
(6月12日までです)

「ラファエル前派」とは、19世紀半ばのイギリス・ヴィクトリア朝の時代に起こった美術のムーブメント。
自然と人間が幸福な関係のうちに保たれていた中世に思いを馳せ、神話や伝説、あるいは文学的、宗教的な題材を、自然の忠実な観察による細密描写で官能的なリアリティを表現しようとしたものです。
そのため独特の象徴主義が生まれ、時には、装飾的、退廃的な作風となることもありました。

「ラファエル前派」という名前の由来は、ラファエロ以前のイタリア絵画に見られる、自然に対する素朴な態度に立ち返ろうとの決意の表明から来ているそうです。
(以上、超簡単に説明してみました~!)






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美術館の正面には大きなマニフェストが!
今回の一番の見世物ともいうべき、Dante Gabriel Rossetti(ダンテ・ガブリエル・ロセッティ)の絵「ヴィーナス」からです。

私、いわゆる世紀末美術(19世紀末の美術のことをこう呼びます)が大好きなんです~
日本の大学では西洋美術史を学んだのですが、イタリア美術にはあまり興味のなかった私です。
よいうより、自分の好みではなかったというほうが正しいかもしれません。

よく誤解をされるのですが、西洋美術史を学んだからイタリアに来たと思われるのですよね・・。
でも、違うんです。
もともとはイギリスが大好きで、ロンドンに語学留学していましたから。
イタリアへ来たのは、ほんの成り行きです。

神話やミステリアスなものが好きだった私!
だからこそ、ラファエル前派はまさに私の好みの「ど真ん中」なんです~

美術に興味のない方にはちんぷんかんぷんかもしれませんが、私が最も尊敬するイギリスの芸術家(詩人であり画家でありました)ウィリアム・ブレイクを源泉として、ラファエル前派から象徴主義、ビアズリーやアールヌーボーへと続く一連の流れも大好きなのです。
イギリスの詩人キーツや不思議の国のアリスのルイス・キャロル、そしてオスカー・ワイルドも、この世界にかかわっているのです。

世紀末芸術に欠かせない「ファム・ファタール」(運命の女)♪
ロセッティにとっての運命の女は、このマニフェストの絵「ヴィーナス」のモデルだったジェーンでした。
彼の絵は、おかしいくらいに、どれも彼女の顔です。
しかしながら、ジェーンは、盟友ウィリアム・モリス夫人となってしまうのですけどね。

運命の女って、ようするに、芸術家の創作意欲を掻き立てるミューズのことですけど(男を最終的に破滅に追いやる女とも捉えられています)、考えてみると絵のモデルっていいですね。
その作家が有名になれば、未来永劫、美術史上に自分の姿が残るわけですから。






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「金色の箱を開けるプシケ」By John William Waterhouse

今回の展覧会の中で一番気に入った絵です♪
題材はギリシャ神話のプシケ。
プシケの佇む周りの自然も緻密に描かれています。
箱を開けて覗き込むプシケの姿が、その背中のかがめ具合いといい、手足の造作といい、とてもリアルで、思春期の少女そのもの!
繊細で柔らかな少女の体の線がとっても綺麗!
うっとりしながらも、思わず微笑んでしまう絵です。


ラファエル前派と言えば、真っ先に思い浮かぶ代表的な画家たち「Dante Gabriel Rossetti」や「Edward Burne-Jones」の作品も結構ありましたが、ラファエル前派の展覧会と名前がついているわりには、少なすぎました。
その辺は少しがっかりでした。






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近代美術館の中庭にあった池♪
ここは入れません。
窓から見るだけ・・

でも、これ、センスいいと思いませんか?
単なる池をプール風に仕上げて、そのわきに、まるで日焼けのために寝そべっているかのようなブロンズ像。
お見事です!


いつもだったら、太っ腹に、美術館の常設展示で久しぶりに見た絵を見て考えたことやミュージアムランチについても書くところなのですが、これからは、だらだらと長く書くのはやめようかと思って・・(笑)
続きます~



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by mayumi-roma | 2011-05-23 06:41 | ローマの美術散歩
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3月7日、月曜日、ローマ、ようやく晴れました~
その代わり寒さが戻ってきました。





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ローマの下町トラステベレのサンタ・チェチリア広場♪
1742年に増築されたサンタ・チェチリア教会付属の修道院。
教会への入り口でもあります。






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中庭の向こうにはサンタ・チェチリア教会♪

聖女チェチリアは、生年不明ですが、2世紀頃に生きた人物だと考えられています。
ここは、その昔、実際にチェチリアが暮らした家でありますが、彼女の遺言通り、その後、教会となりました。

ローマの裕福な貴族の家に生まれたチェチリアは、当時のローマでは禁止されていたキリスト教の信者でした。親の勧めに従ってバレリアーノという男性と結婚した彼女は、初夜の晩に、「神のために生涯貞潔を守ること」を宣言します。

それを受け入れた夫は、自分の弟と共に洗礼を受け、クリスチャンとなったのです。
この兄弟は、迫害されて殉教した人々の遺体を引き取り、手厚く葬りましたが、このことがローマ総督の耳に入り、捕えられ、信仰を捨てるようにとの命令を拒んだため、斬首の刑を受けました。

チェチリアは、彼らの遺体を引きとり埋葬し、その後、自分の家を教会にしました。
もちろん、この件もローマ総督の耳に入り、棄教するように迫られましたが、当然言うことを聞くわけもなく、蒸し風呂の刑に処されましたが、苦痛もなく汗をかくこともなかったと言います。そして、斬首となったのですが、チェチリアの頭は3度刃を向けても傷がつくだけだったそうです。そして、3日間の苦しみのうちに殉教しました。

遺体は、サンカリストのカタコンベ(地下墓地)に埋葬されたそうです。






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教会の中♪
普段よく見るローマの教会とは全然違います。
真っ白で、清廉潔白のイメージ♪
広々としています。
明る~い!
そして、常に美しい音楽が流れていて・・
ここにいるだけで、清らかな心になれそう・・
こんなに居心地のいい教会は初めてかもしれません。






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パイプオルガンを弾くシスター♪

美しい音楽はここからでした~
常に、こちらの修道院のシスターがオルガンを奏でているようです。

そう、聖女チェチリアは、音楽家の守護聖人なのです。
ローマのサンタ・チェチリア音楽院、サンタ・チェチリア音楽堂、音楽に関するものには全て彼女の名前が冠されています。

そのいわれは、オルガンを奏でながら歌っていたからだと言われていますが、実はこれは事実ではなく、楽器の演奏を聴きながら、神のために「心と身体を清いままでいさせてください」と心の中で歌っていただけだそうです。






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中央祭壇
丈夫のモザイクは9世紀のもの。
天蓋は、13世紀のアルノルフォ・ディ・カンビオの作品です。
祭壇の下には、サンタ・チェチリアの彫刻が・・






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サンタ・チェチリアの像(1599年、マデルノ作)

紀元821年に彼女の棺は、この教会(まさに彼女の家だった所です)に運ばれます。
その後すっかり忘れられていた聖チェチリアの棺ですが、1599年の教会の改修工事の際に発見され、棺を開けてみたそうです。
すると、驚くべきことに、中の遺体は腐敗も損傷もなく、当時のまま、眠るように横たわっていたそうです。

そこで、マデルノという著名な彫刻家にその姿を見せて忠実に再現させたものが、この「サンタ・チェチリアの像」というわけです。

聖女チェチリアは、音楽家の守護聖人でもありましたが、目の不自由な方の守護聖人でもあります。拷問の際に両目をくり抜かれたと言います。
(怖ろしい~~!人間っていつの時代も残酷です~!)
そういうわけで、顔を下に向けてターバンのようなもので覆われているのです。
手は三位一体を表わしているそうです。

三位一体:父(全能の神)と子(キリスト)と精霊(ハトがシンボルです)のことです。






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地下の遺跡への入り口。
チェチリアが暮らしたローマ時代の家がそのまま残っています。
入場料は5ユーロしなかったかな~





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地下はかなり広いです~
まるで、ラビリント、迷宮のようです。
ココを歩くのは、実に興味深い・・
古代人の息吹を感じる・・





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一番奥にある地下礼拝堂♪
ここに到達すると、そのあまりの美しさに、目を見張り、息を呑んでしまいます・・

ブルーの世界・・
その存在自体がきらめく宝石のような美しさ!
言葉なんていりません。

写真ではその素晴らしさをお伝えできなくてすみません。
いつか、実物を見に行ってくださいね♪







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天井の装飾♪
本物の宝石がはめこまれています~
(ルビーが欲しい~~)





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様々な天井の装飾♪
似ているようで、微妙に図柄が違っています。






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モザイクの祭壇です♪
こちらも実物のほうが100万倍綺麗です~


とっても長くなりましたが、最後まで読んで下さってありがとう♪



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by mayumi-roma | 2011-03-08 08:13 | ローマの美術散歩

ローマ在住33年♪永遠の都からお伝えする私(上野真弓)の日々の暮らしや考えること。そして大好きな美術について・・


by mayumi-roma