キージ家礼拝堂・・
2018年 02月 04日
双子の教会の修復は終わりましたが・・・
いつもどこかで修復工事が行なわれているローマです。
それだけ、遺跡や芸術品などの文化財が多いということなのですけど・・
ウチから近いので行く頻度が高く、これまでに何度も取り上げていますが、今日は、ラファエッロの設計したキージ家礼拝堂を拝みに行きました。
画家としての名声が高いラファエッロですが、わたくしは、建築家としての彼も本当に素晴らしいと思います。
この礼拝堂も、実に天才的な空間としかいいようがありません。
同郷の先輩、ブラマンテから影響を受けたのだとは思いますが、円形の礼拝堂というのは、あまり例がないと思います。
あらためて、この円形の空間が完璧であることに気づかされます。
この素晴らしい空間を味わうためには、くるりと視線を周さなければなりませんが、それも楽しみの一つです~
本当にうっとりと見とれてしまいます♪
敬意を表してお参りです~
キージ氏には感謝の気持ちしかありません。
彼がラファエッロに注文したもの、ここだけでなく、サンタ・マリア・デッラ・パーチェ教会のキージ家礼拝堂のフレスコ画やファルネジーナ荘の素晴らしいフレスコ画は、今も完全な姿で残っているのですから。
ピラミッドは永遠の象徴でしたから。
ベルニーニが手を加えたのは、メダルの部分だけです。
モザイク装飾は、1516年、ヴェネツィア出身のルイジ・デ・パーチェによるものです。
ラファエッロが描いたカルトン(原寸大の下絵)は、残念ながら消失してしまいましたが、いくつかの素描(デッサン)が残っていますので、疑いようもなく、このクーポラの装飾はラファエッロ本人のデザインだということになります。
ここに描かれているのは、中央に創造主である神がいて、その周りに、異教の神の姿をした太陽や惑星を置き、それぞれが天使に導かれています。
天地創造、宇宙の始まりを寓意化して表現しているのです。
う~ん、キージ家礼拝堂にはうっとりとしましたが、このくらいじゃ、ルネッサンスの時代にはタイムスリップできませんね~
ローマ、バロックタウンだし~
だからといって、わたくしが求めるルネッサンスは、フィレンツェではないのです~
もう少しテンションを上げるためにも、久しぶりにバチカン博物館やファルネジーナ荘に行かなきゃいけません。
サンタ・マリア・デル・ポポロ教会についてまとめた過去記事があります。
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by mayumi-roma
| 2018-02-04 05:22
| ローマの美術・歴史散歩