圧巻♪ピカソの「パレードの幕」♪

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クアットロ・フォンターナ通り(Via delle Quattro Fontane)♪
写真右手にあるのは、バルベリーニ宮殿国立古典絵画館です。
今日は、ずいぶん前から見たくて見たくてたまらなくなっていた絵を見に来たのですが(この美術館にはカラヴァッジョが3点ありますが、私が見たくてたまらなくなっていた絵はカラヴァッジョではありません)、なぜか「ピカソ」の青いのぼりが立っています。

???
なぜ、なぜ、なぜ???

本日(9月22日)から、ピカソ展(1915年から25年の新古典主義の時代の作品展)が始まったのですが、それは、ここではなく、スクデリーエ・デル・クィリナーレです。
それなのに、なぜ、ここにピカソののぼりが立ってるの!?

その謎は、この美術館の順路の最後にあるピエトロ・ダ・コルトーナの広間で解けました♪






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ええ~~~っ!
これはすごい!
ピカソの巨大な作品、「パレードの幕」が飾られています~
カンヴァス画ですよ~
圧倒されます。
いやぁ、これは、ピカソが好みでない方も、きっと感動すると思います。

なんでも、あまりに巨大なため、ピカソ展を開催中のクィリナーレには展示する場所がなく、唯一、収まる場所は、ここしかなかったのだそうです。
う~ん、でも、きっとピカソ展に行ってこの作品を見れなかった人がここに来ることで入場料収入が増えるという魂胆がありそうな気もします。
私、疑い過ぎかしら?
私は、たまたま、この美術館に来て、これを見ることができてラッキーでしたけど(もちろん、ピカソ展にも行くつもりですよ)。





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この絵は、普段はパリのジョルジュ・ポンピドー・センターにあるのだとか・・
私はこれまで何度もポンピドー・センターに行っていますが、全然覚えていません(大汗)。
たぶん、ポンピドーがこの絵を所蔵品にしたのは最近のことなのではないかと思います。







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「パレードの幕」 By ピカソ(1917年)

「パラード」(フランス語)は、ジャン・コクトーが台本を書き、バレエ・リュス(ロシア・バレエ団)の創設者セルゲイ・ディアギレフと音楽家のエリック・サティ―、そして舞台美術と衣装を担当したピカソとで作り上げて、1917年に上演されたバレエです。
その際、ピカソは、キュービズム風の衣装をデザインしたり、小道具も実に奇抜なものを作ったことで有名です。

圧巻です!
人を驚かせるような、このピカソの絵は、ある意味、ベルニーニの設計したバロックの館、バルベリーニ宮殿のピエトロ・ダ・コルトーナの広間に置かれて、ピッタリかもしれません。
なぜなら、バロック芸術も人をびっくりさせるようなものですから。





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ベルベリーニ宮殿、ピエトロ・ダ・コルトーナの天井画♪
この素晴らしさは写真では伝わらないだろうな~


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ただ今、カラヴァッジョの翻訳本を刊行準備中ですが、私の翻訳本第一弾、「レオナルド・ダ・ヴィンチの秘密 天才の挫折と輝き」(河出書房新社)もよろしくね♪

これまでにないタイプの画期的な本です。
レオナルドの人生とその作品のすべてが物語風に分かりやすく綴られています。

レオナルドを愛する方、興味のある方、是非どうぞ♪
レオナルドの作品を鑑賞する際により深い理解を得ることができます。

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by mayumi-roma | 2017-09-23 05:38 | ローマの美術・歴史散歩

上野真弓、ローマ在住の翻訳家&文筆家&ツーリズム別府大使。日々の暮らしや芸術探訪、旅の記録。最新刊は訳書『ミケランジェロの焔』、著書に『教養としてのローマ史入門』、訳書『ラファエッロの秘密』など。お仕事のご依頼はoffice.uenomayumi@gmail.comへ。


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