ローマ歌劇場見学@ミモザ会
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ローマ・オペラ座♪
私の3月は、ローマ日本人会の婦人部門ミモザ会のオペラ座見学で幕を開けました~

オペラ座は、ローマ歌劇場が本来の名称です。
イタリア・オペラ界の最高峰ミラノのスカラ座や、ヴェネツィアのフェニーチェ劇場に比べると歴史も浅く、格も少し落ちますが、それでもオペラ座はオペラ座です。

イタリアは中世以来ずっと分裂国家でしたが、そのイタリアが完全に統一されたのが1870年。
ローマを首都に定めたのが1871年です。
ローマには、テベレ川のそばにアポロ劇場がありましたが、当時のテベレ川には堤防がなく、度重なる川の氾濫で水害にあっていたこともあって、首都大改造計画とともに堤防を築く工事を行なうため、その劇場は取り壊されることになりました。

そこで、ローマの実業家、ドメニコ・コスタンツィ氏は、首都ローマに立派な歌劇場を建設したいと考え、私財をすべて投げ打ってミラノの建築家アキーレ・スフォンドリーニに設計を依頼します。
そうして、1880年に11月27日に依頼人の名をつけたコスタンツィ劇場がロッシーニの「セミラーミデ」の上演で開場します。

実は、コスタンツィ氏はローマ市がその劇場を買ってくれることを期待していたのですが、その願いは彼の生きている間にはかないませんでした。

結局、ドメニコ・コスタンツィ氏はこの歌劇場を自ら運営し、経済的困難はあったものの数多くの世界初演を行うことができました。
1890年5月17日のマスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ」はその代表的な例です。

ちなみに、写真は現在のオペラ座のファサード(正面)ですが、ムッソリーニの時代に改修されたため、当時のものではありません。

この場所には、かつてローマ皇帝のヘリオガバルスの邸宅がありました。
邸宅のブドウ園があった場所です。
ちなみに、この遺跡からは、「眠れる両性具有者」という素晴らしい彫刻が発見され、現在、国立ローマ博物館マッシモ宮殿に展示されています。




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こちらが、その彫刻です。
ギリシャ神話のアフロディーテとエルメスの息子、女性でもあり男性でもある両性具有。
実に美しい作品です。
私のお気に入り♪




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オペラ座の玄関部分。
こちらも、ムッソリーニの時代、1920年代に改修された部分です。
建築家ピアチェンティーニの設計による新合理主義(新理性主義とも言う)のスタイルです。

1926年にローマ市が買収し、王立歌劇場という名称に変更され、1928年2月27日にボーイトの「ネローネ」(暴君ネロのイタリア語名)で再開場します。
この改修工事で、それまで入り口だった場所は、劇場の反対側に移されます。
かつての入り口は、現在ではホテル・クィリナーレの庭園となっています。






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こちらは、当時の王族専用の入り口です。
ここからすぐにロイヤルボックスに上がれるようになっています。





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中に入りましょう♪
特別に舞台の幕を開けてくれました♪




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説明してくれるのは、オペラ座の歴史的資料を管轄する部門の責任者です。
名前は忘れちゃった♪

最初の設計者スフォンドリーニは劇場の音響効果に留意して馬蹄形の内部構造にしました。




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ドーム(丸屋根)には、アンニバーレ・ブルニョーリによるフレスコ画が描かれていますが、寓意的なもので、オペラの1シーンなどを描いたものではありません。
わずか45日で描いたとか・・

さて、このドームの特徴は、写真からはよく分かりませんが(実物を見ても高い位置にあるので分かりません)、ドーム自体が丸く始まる位置にくっついていないということです。
約1メートルのスペースを開けて、浮いている状態なのです。
これは、もちろん、音を逃がして得ることのできる音響効果のためです。





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真ん中のシャンデリア♪
これは、ムッソリーニの時代につけられたものです。
直径が6メートル、27000個のボヘミア(チェコ)のクリスタルを散りばめられた豪華なものです。
シャンデリアまで28メートルもあるので、これを掃除するのが大変なのだとか・・
もちろん、人間が上にのぼるのではなく、シャンデリアをゆっくり下におろしてから掃除するのだそうですが、4年に1回の間隔で掃除を行ない、その作業には15日かかるそうです。





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ドームの下には、ファシズム政権下に再改修を行なった際に、当時の国王ヴィットリオ・エマヌエレ3世、ファシスト党の総帥ベニ―ト・ムッソリーニ、ローマ市長のルドヴィーコ・スパーダ・ポテンツィアーニの名前と再開場の年、1928年という年号が刻まれました。

ファシズムはドイツのナチズムと同じで、決して許されることのないイタリアの歴史的政治的汚点です。
しかし、イタリアでは、あえて、このようなものをすべて残しています。
理由は、忘れないためというものですが、このようなものに嫌悪感を覚える市民が多いのも事実です。

戦後、国民投票で王政が廃止され共和政に代わってから、王立歌劇場からローマ歌劇場(オペラ座)という名称に変更され、1958年に再びオペラ座の改修工事が行われました。
設計は、前回の改修工事と同じピアチェンティーニです。
この改修は1960年のローマ・オリンピック開催にあわせてのものでした。





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舞台と客席の間の一段低くなったオーケストラピット♪





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総座席数は、1600になります♪
長くなったので、続きます~

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by mayumi-roma | 2017-03-02 06:11 | ローマの美術散歩

ローマ在住32年♪永遠の都からお伝えする私(上野真弓)の日々の暮らしや考えること。そして大好きな美術について・・
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