イタリアの国民投票。


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もう冬ですから当たり前は当たり前ですが、夕方5時には真っ暗になってしまいます。

日本と違って煌々とした照明があるわけではないし、クリスマスのイルミネーションも日本ほど派手ではないので、しっとりと落ち着いた雰囲気があります~

私は、ローマのイルミネーションのほうが上品で好きです。


さて、日曜日にイタリアでは憲法改正をめぐる国民投票が行われました。

マッテオ・レンツィ首相のすすめる憲法改正の是非を問うものです。

ここで詳しく説明するのはあまりにも複雑すぎるので、非常に端折った書き方をすると、上院を廃止とまではしないまでも、上院議員の選挙をなくして、いわゆる上院議会が持っている権限をなくすということです。


普通に解釈すれば、これでは、首相の権限が強まって独裁政治になると危惧する人がいるのは当たり前。

上院議員の数を少なくして、選挙ではなく、公共団体から推薦した人になってもらうというのも、イタリア独特のコネや利権で絶対に公平なものとはならない。

こう考えるのも至極当たり前。

しかし、問題はそう単純なものではなかったのですが・・・


結果、大方の予想通り、国民はNOを突きつけました。

さぁ、大変!

レンツィは、公約どおり辞任です。


私の予想では、この政局の混乱で、とりあえず、マッタレッラ大統領が出てきて、暫定首相として再びマッテオ・レンツィを指名するとは思いますが・・・

その先行きは不透明です。

早い段階で総選挙になるかもしれません。


レンツィ、詰めが甘かったわね~

改憲したいなら、もっとソフトなやり方があったはず。

ちょっと自分の野心が丸出しになってしまいました。

ちなみに、私は、どちら派でもありません。

現政権の中道左派もダメだと思うし、野党のポピュリズムや中道右派、右翼もダメ!


しかし、この国民投票の結果を受けて、当然ながら、イタリアが受ける経済的打撃は大きいでしょう。

あ~、大変!

そういえば、レンツィが莫大な政府資金を投入して、破綻寸前だったイタリアの銀行をいくつか、どうにか救済しましたが、あれはどうなるの?

まぁ、あれ自体、一部の銀行の頭取に政府関係者の家族が絡んでいたため、公私混同だと批判されていましたけど・・


あのうち一つの銀行には実は義姉が口座を持っていたので(投資を含めたすべての財産です)、破綻をまぬがれたあと、すぐに銀行を変えるように再三にわたって言ったのですが・・・

聞く耳を持たず。

本当にバカです。

イタリアで銀行口座を作るのと、銀行を変えるのは、日本の皆様には想像できないほど大変なことなのです。

たぶん、義姉は面倒くさくて(実際にとても面倒くさい)、もともとが怠惰なもので、そのままにしたのでしょうが、銀行、つぶれるかもよ~

知~らない!



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by mayumi-roma | 2016-12-05 22:44 | ひとりごと、考えること

上野真弓、ローマ在住の翻訳家&文筆家&ツーリズム別府大使。日々の暮らしや芸術探訪、旅の記録。最新刊は訳書『ミケランジェロの焔』、著書に『教養としてのローマ史入門』、訳書『ラファエッロの秘密』など。お仕事のご依頼はoffice.uenomayumi@gmail.comへ。


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