長崎の大殉教図・・・


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忘れないうちに書いておかなきゃ~

長崎の大殉教図は、ついこの間まで(といっても数年前)、こんな風に(写真の右端)、ジェスー教会のお土産品コーナーに1点だけ飾られていたのですが、先週行った時には、それがなくなっていました。

「あれ?ここにあった長崎の殉教図は?」と係の人に聞いてみると、「ない」というそっけない返事!
「どうして?」と聞くと、「長崎の展覧会に貸し出した」と・・
本当かなぁ・・
残念な思いで、しばし佇んで、その場を離れようとしなかった私たち。
すると、「分かったよ、連れて行くよ。実は、貸し出しから戻ってきたばかりで、こっちにあるんだ」。
ちなみに係の人は神父様ではありませんでした。
神父様なら、こんないい加減な対応はしませんものね♪







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何のことはない!
その昔、もともと、これらの殉教図がかかっていた教会事務室近くの壁にありました。
「ない」なんて言わなきゃいいのに・・。
意地悪ね。
でも、最終的に見せてくれたから許してあげます。

皆さま、ここはイタリアですから(笑)、様々なシチュエーションで、「ない」や「ダメ」と言われても、しつこく食い下がりましょう!

ちなみに、この写真の右端に見えるのは、1597年、長崎で処刑された26聖人の殉教者、パオロ三木と仲間たちです。
京都で捕らえられた彼らは、まず耳たぶを切り落とされて、見世物のように市中引き回しになった後、徒歩で長崎まで行くことになります。
う~ん、だけど、絵の中の殉教者の数が26人よりずっと多いのが、気になります。
もしかしたら、それとは違う殉教図なのかもしれません。







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こちらが、1622年に長崎で起こった元和(げんな)の大殉教図です。
ここでの写真は、どうやってもうまく撮れません。
フラッシュをたけば、フラッシュの光がかかり、フラッシュなしだと、このようにガラスにこちら側が反射します・・





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こちら、綺麗な写真を頂きました。
時間をかけてゆっくり絵を観ると、かなり詳細に描かれていることが分かります。
斬首された首と首のない遺体、炎に包まれる殉教者、それを見物する大勢の人たち、見物人の中には西洋人もいます。
とはいえ、それほど残酷には描かれていません。
でも、それが、かえって、人間の残虐性について考えさせてくれます。

元和(げんな)の大殉教・・
江戸時代初期の元和8年8月5日(1622年9月10日)、長崎の西坂で55人のキリスト教徒が火刑と斬首で処刑されました。
処刑されたのは、神父や修道士、老若男女の信者たち。
女性や幼い子どももいたのは、宣教師をかくまった使徒の一家全員を処刑したからです。
火刑が25人、イエズス会、フランシスコ会、ドミニコ会の司祭9人と修道士数名(西洋人と日本人)も含まれていました。
残る30人は斬首。
その中には日本人だけでなく、宣教師をかくまっていたポルトガル人ドミンゴス・ジョルジの妻イサベラと彼らの息子で4歳のイグナシオ坊やもいました。
この絵は、処刑を見ていた日本人の修道士がスケッチして、1626年から1632年の間に、マカオで完成させてローマに送られたと言われています。







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1619年11月18日、レオナルド木村と他4名のキリシタンの殉教図。
炎に包まれる殉教者たちが、絵の上部少し右寄りに見えます。





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綺麗な写真で見てみましょう。
精霊のシンボル、鳩も左手に描かれています。
見物人が大勢いるのは同じ。

つかの間(現生)の命と、永遠(天国)の命・・・
殉教者たちは、キリストと共に永遠の命を得ることを選んだのです。
信じる者は救われると言いますが、その通りかもしれませんね。

殉教という言葉・・
イスラム系のテロリストも、殉教という言葉を使いますが、自分の死をもって他人に危害を加えるようなことは、果たして殉教と言えるのでしょうか!?

幸か不幸か、私には命をかけて守る宗教はなく・・
そんな自分でよかった・・と安堵したりもして。


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by mayumi-roma | 2016-09-30 05:09 | ローマの美術散歩

ローマ在住33年♪永遠の都からお伝えする私(上野真弓)の日々の暮らしや考えること。そして大好きな美術について・・


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