コルベ神父とベルニーニ@サンタンドレア・デッレ・フレッテ聖堂♪


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サンタンドレア・デッレ・フレッテ聖堂♪

4年ほど前にも記事にしたことのある聖堂です。
これまで、美術関係の記事は、「一度書いたから書いてはいけない」なぁんて思いこむ部分もあって、なるべく書かないようにしていたのですが、私自身が好きで何度も訪れますし、ブログを読んで下さる方も変動することですし、最近読み始めたという方もいらっしゃると思うので、これからは、そんなことは気にせにず、何度でも好きな場所は再登場させようと思っています。
既にレストランは、お気に入りのワンパターンのオンパレードとなっていますけどね(笑)。

この聖堂は、スペイン広場から近いのですが、日本の方はなかなか訪れない場所かもしれません。
何しろ、ローマには見どころ豊富な教会がたくさんありますからね・・

11世紀には既に存在していたこの聖堂でしたが、17世紀にバロック風の建物に改修工事がされました。
建築家は、ボッロミーニ♪
けれども未完成のままだったので、たとえばファサード(正面)は19世紀半ばになってから完成されました。





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聖堂を後ろから見たところ・・
白い鐘楼がひときわ美しいです。
もちろん、ボッロミーニの作品。
聖堂の他の部分(未完成と言われています)とのコントラストが面白いですね。





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聖堂の内部~
一番奥が主祭壇なのに、入ってすぐの信者さんが祈る場所が左に向いています。
これは何故でしょう!?





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それは、左側に、こちらの「奇跡の聖母マリアの祭壇」があるからです。
ここに聖母が現われるという奇跡が起こったのでした。
そのため、多くの人たちがここで祈るのです。

異教徒の私から見ると、ローマにはマリア様が現われた奇跡の場所が多過ぎるような気がします。
奇跡が起こった場所で祈る・・・
この感覚は、西洋人の中でも、特にカトリック信仰が生活の中にしっかりと根付いているイタリア人でないと理解できないものかもしれません。

ちなみに、祭壇の右側には、コルベ神父の胸像があります。
この教会で司祭として初めてのミサをあげたそうです。

ポーランド人のコルベ神父は、ローマの神学校で哲学の博士号を取った後、1930年にゼノ修道士らと一緒に日本へ行き、長崎の神学校で哲学を教えながら、自ら創設した「無原罪の聖母の騎士」の出版をし、熱心な布教活動を続けていました。
私も、コルベ神父の名前は、長崎で訪れた大浦天主堂で知ったのでした。

その後、ポーランドに戻ったコルベ神父は、ナチスドイツに批判的であったため、1941年に逮捕されアウシュビッツの収容所に入れられたのでした。
1941年7月末、アウシュビッツから脱走者が出たことで、全体責任として、無作為に選ばれた10人が餓死刑に処せられることになったのですが、そのうちの一人が、死にたくなかったのでしょうね、「私には妻子がいる!」と叫びだしたのです。
その場にいたコルベ神父は、「私が彼の身代わりになります、カトリック司祭で妻も子もいませんから」と、身代わりを申し出て、地下牢の餓死室に入ることとなったのでした。

餓死刑に処せられると、受刑者たちは飢えと渇きによって錯乱状態で死ぬのが普通なのですが、コルベ神父は最後まで毅然として、他の囚人たちを励ましていたそうです。
牢内から聞こえる祈りと歌声によって、餓死室は聖堂のようだったそうです。
2週間後、コルベ神父を含む4人はまだ息があったため、ナチスによりフェノール注射で殺害されました。

何年か前にポーランドを旅行してアウシュビッツの収容所を見学した時に、コルベ神父の入っていた餓死室も見学しました。
その時の記事はこちら~


誰かの身代わりになって死ぬ・・
まるでイエス・キリストと同じですね・・
神の国を信じる者の愛と強さでしょうか!?
私には絶対にできないことです。
いや、どうでしょう!?
母親なら、子どものために死ねるかもしれません・・





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主祭壇~
両サイドにベルニーニの天使くんが見えますが、中央右寄りに、いつもはないはずの像が見えます~





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カラブリアのパオラという町に生まれた聖人「サン・フランチェスコ・ダ・パオラ」の像です。
今年は、この聖人の生誕600年記念なのです。
そのため、5月16日から22日にかけて様々な催しが行なわれ、20日の日曜日にはコルソ通りを、この像を掲げて、この聖堂の枢機卿と共に、大勢の信者さんが楽隊と一緒に行列していました。
たまたま夫が散歩している時に遭遇したそうで、面白かったと言っていました。





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ベルニーニの左側の天使くん♪
キリストの受難を表わすものの一つ、茨(いばら)の冠を持っています。





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ベルニーニの右側の天使くん♪
こちらが、妖艶で美しい、私のスペシャルお気に入りくんです。
うっとり~~

これら2体の天使くんは、サンタンジェロ城の前の聖天使橋を飾る天使像の2つで、ベルニーニのオリジナル作品でした。
現在、橋にかかっている像は、ベルニーニの弟子が忠実に模倣して制作したものです。

あまりにも美しく、屋外にさらして傷むのが悲しすぎることから、ベルニーニ家に戻されたそうです。
けれども、1729年、この近くに暮らしていたベルニーニの息子がこの聖堂に彫刻を寄付しました。
そうして、ともにバロックの巨匠であり、犬猿の仲だった二人の作品がはからずも共存することになったわけです。
ボッロミーニの建築の中に、ベルニーニの彫刻・・・
実にレア―なケースです♪


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by mayumi-roma | 2016-06-07 05:01 | ローマの美術散歩

ローマ在住33年♪永遠の都からお伝えする私(上野真弓)の日々の暮らしや考えること。そして大好きな美術について・・


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