ウィトルウィウス的人体図 By レオナルド・ダ・ヴィンチ♪

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ヴィンチ村で、何か一つ買おうと思って、買ったスーベニアがこちら♪
レオナルドの有名なドローイング「ウィトルウィウス的人体図」のコピーです。

古代ローマ時代の建築家ウィトルウィウスの「建築論」の記述をもとに、レオナルド・ダ・ヴィンチが1485~1490年頃に描いたものです。
ウィトルウィウスの記述をもとに人体図を残した画家は他にもいますが、レオナルドの作品が最も優れており、世間的にはよく知られています。

両手脚が異なる位置で男性の裸体が重ねられ、外周に描かれた円と正方形に男性の手脚が接しながらもきちんと収まるようになっています。

「ウィトルウィウスの著作に従って描いた男性人体図の習作である。ウィトルウィウスが提唱した理論を表現した。」と、鏡文字でレオナルドも書いています。


ウィトルウィウスの著作『建築論』の第3巻1章2節から3節。

「顎から額、髪の生え際までの長さは身長の10分の1で、広げた手の手首から中指の先までも同じ長さである。首、肩から髪の生え際までの長さは身長の6分の1で、胸の中心から頭頂までの長さは身長の4分の1である。顔の長さは、顎先から小鼻までの長さ、小鼻から眉までの長さ、眉から髪の生え際までがいずれも顔の長さの3分の1となる。足の長さは身長の6分の1、肘から指先まで、胸幅は身長の4分の1である。これらの他にも人体は対称的に均整がとれており、この対称性を用いて古代からの画家、彫刻家は後世まで賞賛される作品を創り出すことができた。

人体と同様に神殿も様々な箇所が対称的に均整がとれ、建物全体として調和していることが望ましい。人体の中心は宇宙の中心と同じである。人間が両手両脚を広げて仰向けに横たわり、へそを中心に円を描くと指先とつま先はその円に内接する。さらに円のみならず、この横たわった人体からは正方形を見いだすことも可能である。足裏から頭頂までの長さと、腕を真横に広げた長さは等しく、平面上に完璧な正方形を描くことが出来る。」



もちろん、人体の比率に普遍性はなく、人それぞれの体は違っているわけですが、ウィトルウィウスの人体に対する考察は、あくまでも、平均的なものを意図しています。

ただ、ウィトルウィウスはおへそを中心とすることによって人体の比率に正確な数学的定義付けを試みたのですが、ここに間違いがあるのです。
人体の中心(重心)は、四肢の位置によって変化し、起立した状態ではおへそではなく、それより10cmほど下にある腰骨のあたりとなるからです。

レオナルドのドローイングは、古代に書かれたウィトルウィウスの著作を、彼自身が解剖を重ねることで得た人体の考察によって、より正確なものとなっている点が興味深いです。
皆さまも写真をよく見て下さい。
円ではおへそを中心としています。
しかし、正方形ではおへそを中心としていません。
それより10cmほど下にある腰骨のあたりというか生殖器のあたりが中心となっているのです。
解剖学的に見て正しいのです。

これこそが、レオナルドが芸術にもたらした数多い革新的な要素の一つなのです。
美術に科学的な土台を導入したのですから。

レオナルドの好きな人が、彼を知ろうと本を読めば読むほど迷宮に入ってしまう・・
レオナルドの世界は、深遠過ぎて、真実に到達することは永遠にないのかもしれません。
それが、レオナルドがレオナルドたる所以でもあるのですけどね♪

トスカーナ旅行記は、これでおしまいです。
まだまだたくさんの写真がありますし、ここで泊まったホテル、その名も「ホテル・モナリザ」がすごく良くて、ご紹介したかったのですが・・
また気が向いたら書くかもしれません。


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ありがとうございました♪
by mayumi-roma | 2015-08-27 06:46 | ローマの美術散歩

ローマ在住32年♪永遠の都からお伝えする私(上野真弓)の日々の暮らしや考えること。そして大好きな美術について・・
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