ずう~っと見たかったもの♪
2015年 01月 23日
これ、これ、これ!
ずう~っとずう~っと見たかったものなのです。
世界的に有名な建築家、リチャード・マイヤー設計の教会です。
三千年期(第三番目のミレニアム)、つまり、2000年代に向かって漕ぎ出す舟をイメージしています。
本来は大聖年の2000年に完成を目指していましたが、ここはイタリア・・
完成は2003年となりました。
それにしても、素晴らしいわ♪
白と透明なガラスを使うことがトレードマークで、ル・コルビュジエの作風に近いです。
純粋なモダニズム建築家としては世界一の建築家かもしれません。
ローマの中心部にあるアラ・パチスも、彼が設計しています。
もっとも、人の好みはそれぞれですから、モダニズムに美を見い出さない人にとっては、なんてこともないものかもしれませんけど。
しかしね~、この教会、とんでもない所にあるのです。
ローマの郊外中の郊外、交通の便がほとんどない所!
学校の「近代、現代建築」の授業の一環で行ったのですが、たどり着くまでが一苦労でした。
地下鉄A線のSUBAUGUSTAという駅で皆と待ち合わせ。
そこからバスに乗って、途中で降りて、またバスを乗り換えて・・
しかも、大雨の中、バスが全然来ない!
帰りは、車で現地まで来た人たちに地下鉄駅まで送ってもらったので、よかったけど・・
正直、一人だったら絶対に来なかったと思います。
それくらい、辺鄙な所です。
でも、来てよかった~
素晴らしい建築です。
惚れ惚れとしちゃいます~
残念ながら、もともとのプロジェクトにはなかった塀に囲まれてしまっていますが・・
こうしないと、近所の人たちが教会そばまで車を駐車する恐れがあったそうで。
もう~~っ!
この塀のせいで、美しい建築がだいなし!
その全体像も写真に撮れないし。
エントランス♪
教会とは思えません。
教会の内部♪
中央祭壇も小舟の形です。
もう、ただただ、うっとり見とれるばかりです~~
私、モダニズムが大好きなんです♪
天井がないのが、また素晴らしい♪
ガラス張り~
天がより近く、より自然と対話が出来る感じ・・
モダニズムの建築だけど、かなり深い哲学を感じます。
バロック時代のボッロミーニの建築のような計算された象徴的なものも感じる・・
教会を裏側から見た感じ。
すっかり暗くなってしまいました~
しかし、ローマのこんな辺鄙な場所に、このような美しい教会を建てたのは、完全に宝の持ち腐れでしたね。
総工費500万ドル、建築家は世界的名声のリチャード・マイヤー。
このあたりに住む人たち、きっと、そんな価値、分かってないだろうな~
変な教会!くらいにしか思っていないんだろうな~
何より問題なのは!
この教会が建ってから10年経過の現在、様々な修理が必要となっています。
ところが、あまりにも高度な技術を使って建設しているため、誰にも修理できない。
それなりの技術を持った人が、特殊な機材を使うしか方法がない。
たとえば、天井近くのガラスが1枚割れているのですが、それを換えることすらできないのです。
天井を掃除することもできない。
それは、ずばり、お金がないからです。
もし、ローマの中心部にあったなら、どこかが動いて、なんとしてでも費用を捻出したでしょう。
お金のない文化庁がやらないなら、アメリカン・アカデミー(マイヤーはここで建築を教えていましたから)が動いたかもしれない。
しかし、こんな辺鄙な場所にあるものだから、誰も動かない。
もちろん、地元にお金はなし・・
ちなみに、使われたセメントは、イタリアセメント協会が開発した特許製品(カッラーラの白い大理石を混ぜ合わせて作ったセメント)で、ウリは、autopulizia(アウトプリツィア)。
つまり、自然浄化作用のある特殊なセメントで、絶対に汚れないというのがウリだったのです。
掃除は必要ないと!
しかし・・
想像できるとは思いますが・・
外観の一部は、薄黒く汚れていました。
これも、どうやって掃除すればいいか、分からないらしいです・・(大汗)
教会の司祭様たち、ほどほど困っておいででした・・
なんとかならないものですかね・・
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ありがとうございました♪
by mayumi-roma
| 2015-01-23 06:35
| ローマの美術散歩