サン・ピエトロ・イン・モントリオ教会とベアトリーチェ・・
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ローマ、ジャニコロの丘にあるサン・ピエトロ・イン・モントリオ教会♪
先日は,この教会の中庭にあるブラマンテのテンピエットをご紹介しましたが、本日は,この教会の中をご紹介します。

この教会は、教皇チェレスティーノ5世によって9世紀に建立されたものですが、その後、この教会が聖ペトロゆかりのものである(殉教の地)ということで、、1481年から1500年にかけてスペイン王家のフェルディナンド5世とイザベラ女王が新しく立て直したものです(本によっては、フェルディナンド2世と書いてある場合もあります)。
ファサード(正面)は、ゴシック式のバラ窓のあるエレガントなルネッサンス様式です。









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中央祭壇・・
実は、この中央祭壇には、もともとラファエロの祭壇画がありました。










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この写真の真ん中の作品、現在、ヴァチカン博物館の絵画館に飾られている「キリストの変容」です。
あ~あ、教会にこの祭壇画があったら、どんなに素敵だったことでしょう・・
ラファエロの作品をヴァチカンに持っていった後、祭壇にはグイド・レーニが「聖ペテロの殉教」を描きましたが、その作品もまた、ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂へ行ってしまいました~
現在飾られているのは、グイド・レーニの作品のコピーです。

(追記です)
ラファエロの「キリストの変容」は、1809年のナポレオン、ローマ侵攻の際、フランス軍によって盗まれました。
それを、1814年に、ヴァチカンの同盟国が取り返し、教皇庁に戻したそうです。










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入ってすぐ右側の礼拝堂にあるセバスチャーノ・デル・ピオンボのフレスコ画。
「鞭打ちを受けるキリスト」です。
左手の人物は、ミケランジェロをモデルにしたそうです。








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右側4つ目の礼拝堂には、ヴァサーリの天井画があります。
ヴァサーリは、ルネッサンス期の美術評論家として有名ですが、自らも芸術家だったのです。








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        5つ目はヴァサーリの設計による礼拝堂です。








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     左側の礼拝堂には、バロックの巨匠・ベルニーニの設計のものもあります。
     1640年、ライモンディ候爵家のために作られました。


なお、ローマで知らない人はいないルネッサンス末期の悲劇の美少女、ベアトリーチェ・チェンチのお墓がこの教会にありますが、死刑判決で斬首刑に処されたため、当時の習慣により、墓碑銘は残っていません。
伝説としては、中央祭壇の階段部分に埋葬されていると言われています。
1798年、ナポレオンのローマ侵攻の際、フランス軍はジャニコロの丘を本拠地にしていました。
その時、フランス軍の兵士がこの教会を略奪し、ベアトリーチェの頭蓋骨が乗っていた銀のお盆を盗んだそうです。
そして、ベアトリーチェの頭蓋骨をボールがわりに足で蹴って遊んだそうで、それ以来、ベアトリーチェの頭がどこに行ったのか分からないそうです。
なんと酷い話でしょう!
死してなお、凌辱されなければならなかったなんて!
可哀相なベアトリーチェ!








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           処刑前のベアトリーチェの肖像画Byグイド・レーニ
           ローマ、バルベリーニ国立絵画館


ベトリーチェ・チェンチは、ローマの名門貴族の娘でしたが、父親の暴力・虐待に悩んでいました。
その虐待は大変なもので、継母や兄弟たちも同様に苦しみ、最終的には、それから逃れるために家族全員で団結して父親を殺害してしまったのです。
最初は事故と片付けられ、見事、完全犯罪になるかと思われたのですが、そうはなりませんでした。
教皇庁と親しかったチェンチ家、莫大な資産を持つチェンチ家・・
数々の思惑がうごめいたと言います。

チェンチ家の当主(ベアトリーチェの父親)の暴力性はローマ市民には有名な話だったので、尊属殺人とはいえ、皆、ベアトリーチェたちに同情していました。
しかし・・
ベアトリーチェは22歳の若さで、継母のルクレツィア、長兄のジャコモと共に、カステルサンタンジェロ(聖天使城)で斬首されて、散ったのでした。
兄のジャコモは、むごい切り裂きの刑でした。
公開処刑ですから、弁護士や裁判官、ローマの貴族たち、市民、観光客までが集まったそうです。
その中には、画家カラヴァッジョの姿もあったそうです。
継母の小さな息子だけは、死刑をまぬがれましたが、莫大なチェンチ家の財産は、全て教皇庁に没収されたそうです。
今でも、処刑された9月11日には、自分の頭を持ったベアトリーチェの幽霊がカステルサンタンジェロに出るそうです。
同じように、斬首されて殉教した聖パオロの像の近くに現れるそうです・・

いつの時代も恐ろしい話ばかりですね。
この時代に、幸せな人なんていたのでしょうか!?
たとえ、自分がそんな目に遭わなくても、公開処刑が頻繁に行われていた時代に、安らかな気持ちで過ごすことなんて出来たのかな~!?
わたくし、やっぱり現代に生まれて良かったです~~

教会の開館時間
8:30~12:00
月曜日から金曜日までは午後も開いています(15:00~16:00)

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by mayumi-roma | 2013-04-14 05:16 | ローマの美術散歩

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