最近読んだ本♪

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パスクア(復活祭)の休暇に読んだ本♪
中野京子さんの「怖い絵 泣く女編」です。

今頃~~です。
今年1月の帰省時に買ったものではなく、去年の6月に日本で買ってきていた本。
やっと読みました~

この本を書いた視点が面白いです。
「怖い」をキィワードにしていますが、別に、絵そのものが怖いわけではなく、その絵が描かれた怖い歴史的背景だとか、その作品についての誰かの怖い妄想だとか、絵の中の主人公を考察したりだとか、同じ怖さにも色々と種類がありました。

著者の中野京子さんは、西洋美術史家ではなく、ドイツ文学と西洋文化史が専門ですが、豊富な知識を駆使して、「へ~っ」と思うような当時の政治的状況や人々の暮らし、文化や習慣、はたまた画家やモデルとなった人物のエピソードなど、様々な興味深いお話を巧みに取り入れて、読者を飽きさせません。
大変知的な文章で、説明も簡潔で潔い!
ただし、ある程度美術の知識がある方、少なくとも絵が好きな人でないと、この本の面白さは分からないかもしれません。









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それにしても、ミレーの「晩鐘」に対するダリの妄想には、笑うとか呆れるとかを通り越して、彼らしいなと思いました・・
以前、ローマでダリ展があった時に過去のインタビュー映像が流れていたのですが、そこで彼が話していたことも同じような感じ。
本人、大真面目なのですが、脈略がなく支離滅裂!
狂っているとしか思えないことを真剣に力説していたことを思い出してしまいました。

ちなみに、ミレーの「晩鐘」に対するダリの妄想とは・・
これは、母親がカマキリの体勢で息子を犯そうとしている図なんだそうです。
で、息子は期待感で恍惚としながらも、カマキリは交尾した後にオスを食べてしまうことを知っているので、恐怖に身をすくめていると・・
だから、とても怖い絵なんだそうです・・(大汗)
この絵、私もパリのオルセー美術館で何度も見ましたが、どこをどう取っても、そんな解釈は・・
天才の考えることに、私のような凡人はどうリアクションしていいか分かりません・・










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本の表紙は、ロンドンのナショナル・ギャラリーにあるドラローシュの「レディ・ジェーン・グレイの処刑」ですが、この絵は、私も初めて見た時から忘れることの出来ない作品でした。

何故、高貴な彼女が処刑されなければならなかったのか・・
彼女が9日間だけ英国女王だったこと・・
斬首刑は高貴な死であり、庶民階級の処刑は絞首刑だったこと・・
初めて知りました~

でも、本にあるような、「散る直前の匂い立つ美しさ」という美しさを、私はこの絵に感じることはありませんでした。
彼女の運命の悲しさ、
それを凛として受け入れなければならなかった彼女、
美しさを感じるとしたら、悲しみややるせなさという感情が美へ昇華された感じでしょうか!?

それにしても、ヨーロッパ史は、どこの国も、血にまみれていますね。
しかも、処刑を見るのは、人々の娯楽だったと言いますから、古代ローマのコロッセオで血を見て喜んでいた古代ローマ人と同じ~
改めて、人間の残酷さを思い知った感じです。
あ~あ、嫌だな~
こんなこと、あまり考えたくないのだけど、
一度考え始めると、頭から離れない・・

私にとって、
世の中で一番怖いもの、
それは、人間です!
(とりあえず、今の心境・・)


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ありがとうございました♪
by mayumi-roma | 2013-04-04 05:10 | 映画・音楽・本・イベント

ローマ在住33年♪永遠の都からお伝えする私(上野真弓)の日々の暮らしや考えること。そして大好きな美術について・・


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