私のバイブル「即興詩人」
2010年 02月 04日
ローマ、バルベリーニ広場
「羅馬(ロオマ)に往きしことある人はピアツツア・バルベリイニを知りたるべし。こは貝殻持てるトリイトンの神の像に造り做したる、美しき噴井ある、大なる廣こうぢの名なり。貝殻よりは水湧き出でてその高さ數尺に及べり。」
森鴎外の典雅な名訳として知られるアンデルセンの最初の長編小説「即興詩人」の冒頭の部分です。
ローマに来たばかりの頃、童話作家だったアンデルセンが若い頃に憧れのローマに来て、その感動からローマを舞台にした恋愛小説を書いた、ということを遅ればせながら知りました。
それが「即興詩人」です。
早速お友だちに送ってもらって以来、何度も何度も読み返しました。
これを読んで以来、ローマの街を歩くのがとっても楽しくなったのです。
ローマの街って、何世紀も変わってなくて、本当にそのままなんだな~という思い♪
恋愛の物語自体は、少女漫画風というか韓流ドラマ仕立てというかベタなんですけど、イタリアの風土を知っていると、「ああ、あそこでね~」とか舞台設定が目に浮かぶので面白いんです♪
ほぼ、今と変わらないローマの街でも、当時は城壁の外に出ると田園風景だったとか、そういう違いも楽しめるんです♪
そう、アンデルセンの「即興詩人」は、いわば、私のローマの街歩きのバイブルのようなものなんです♪
昨日は、生け花の小原流に支払うものがあって、こちらでは全てドル建てで支払わなければならないので、バルベリーニ広場そばの行きつけの両替屋さんに言ってきました。
ここ、銀行よりもはるかにレートがよくて外貨を予約する必要もないし、便利なんです。
そういうわけで、ついでに、大好きなバルベリーニ広場とヴェネト通りをお散歩してきたというわけです♪
バルベリーニ広場のトリトンの噴水
1637年に完成したベルニーニの作品です♪
魚の上の貝殻の台座、その上でほら貝を口にした海神トリトン。
かなり、独特な構図ですが、それゆえに、この噴水、私はローマで一番好きな噴水です♪
バルベリーニ広場から出ているヴェネト通り入り口にある「蜂の噴水」
こちらもベルニーニの作品です。
蜂は、多くのローマ法王を出したバルベリーニ家のシンボルなのです。
この近くにバルベリーニ宮殿もありますが、現在は国立美術館になっており、カラヴァッジョやラッファエッロの作品もあります。
また、この宮殿が、映画「ローマの休日」では、アン王女の公式の滞在先として撮影に使われました。ご紹介はまたいつか・・
Santa Maria della Concezione(骸骨寺)、Via Veneto 27
蜂の噴水のちょっと上にある、1624年に建てられたカプチン派の教会です。
「即興詩人」にも出てきますが、地下室がこの派の僧の墓室となっているのです。
約4000人の僧の骸骨が飾られています・・
グロテスクと言えばグロテスクですが、あくまでも神聖な場所です・・
Hard Rock Cafe!
はい、ローマにもあります!
Via Veneto 62
私は、ロンドンと六本木でしか行ったことありません。
なんだか、ローマのHard RockCafeなんて邪道な気がするんです~~
もちろん、いいお値段します。
ハンバーガーが15ユーロくらいかな!?
さすがアメリカ~~♪
ローマの一等地にこんな大きな大使館を構えているなんて・・
旧マルゲリータ宮殿です。
昔はよく通っていた「カフェ・ド・パリ」
Via Veneto 90
ここでゆっくりコーヒーや食前酒を飲むのが好きだったんです・・
ヴェネト通りを象徴するようなカフェ&レストランです♪
道を挟んだ向かいにある「Cafe Doney」(カフェ・ドネイ)
Via Veneto 137
こちらも有名店です。
エクセルシールホテルの1階になります。
外のメニューを見たら、ランチビュッフェが38ユーロって出てました~
しかも飲み物とコーヒーは別だって・・
ヴェネト通りにあるお店はどこも高くて、コーヒーやお茶だけならいいと思いますが、お食事はお勧めできません。美味しくなくはないけど、高いだけという気がします。
私は、ヴェネト通りがローマで一番好きな通りなのですが、それはローマには珍しく歩道が広くて並木道であること。そして、その場所に釣り合わない「子ども」がいないからです。
スペイン広場やコンドッティ通りがローマの田舎から出てきた中高生の溜まり場と化しているのに反して、このヴェネト通りだけは洗練されたムードを今でも保っています。
さて、私はまたヴェネト通りを引き返して、バルベリーニ広場からトリトーネ通りへ。
「MUJI」でお買い物~
セールだったし♪
「MUJI」の話題はまた明日~♪
by mayumi-roma
| 2010-02-04 07:47
| ローマの見所