「天使と悪魔」の足跡・・パンテオン♪


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ロトンダ広場

パンテオンは、ローマに残る遺跡の中で私が一番好きな建造物です♪
ミケランジェロがこの建物を見て、「天使の設計」と褒め称えたと言いますが、
古代ギリシャの建築にはなかったアーチを取り入れた自由な空間・・
外観の美にばかりとらわれて内部が劣るギリシャ建築に比べて、ローマの素晴らしい造型感覚が集計されたものが、このパンテオンです♪




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正面は華麗さを好むローマ人らしく、コリント式の神殿を模した入り口が張り出しています。




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こうやって歩く人と対比させると、いかに大きな建物であるかを実感するでしょう!?




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中はまったく自由な空間で、入って正面には祭壇が見えます。




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パンテオンのドーム
これを初めて見た時の感動♪
この世にこんな美しい建造物があるのか・・と魅せられてしまいました。

ドームは完全な球形で、内径、天井の高さともに43,4メートル。
頂上の天窓は直径9メートルです。
この天窓から採光しているわけですが、ガラスがあるわけではないので、
雨の日は床が濡れています。

「天使と悪魔」では、悪魔の穴だなんて書かれていますが、
私に言わせれば「天使の窓」です♪




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イタリア王家、ウンベルト1世のお墓




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同じく、ヴィットリオ・エマヌエレ2世のお墓




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そして、これが、ラッファエッロのお墓です♪
ラッファエッロは大変な美形だったんですよ~~
でも、優柔不断な性格から、婚約者のフォルナリーナと結婚することはありませんでした。




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パンテオンを正面斜めから見たところ




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パンテオンを後ろから見たところ




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最後にもう一度、「天使の窓」を♪


パンテオンとは、「すべての神々の神殿」という意味です。
もともとは、紀元前27~25年にアウグスティヌス帝の時代の武将アグリッパが作らせたものを、紀元110~125年にかけて改築したものです。
7世紀の初めにキリスト教会になったため、破損されることもなく、
現代まで完璧な形で残っているのでしょうね。

私は、この近くに来ると必ず、パンテオンだけには入って、「天使の窓」を眺めるのです・・
そうすると、何故か、心が穏やかになるんです・・




by mayumi-roma | 2009-12-19 00:35 | ローマの美術・歴史散歩

上野真弓、ローマ在住の翻訳家&文筆家&ツーリズム別府大使。日々の暮らしや芸術探訪、旅の記録。最新刊は訳書『ミケランジェロの焔』、著書に『教養としてのローマ史入門』、訳書『ラファエッロの秘密』など。お仕事のご依頼はoffice.uenomayumi@gmail.comへ。


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